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読み人倶楽部の読書会コミュの第62回読書会☆報告☆『夏への扉』

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 例年とは違い家でテレワークしつつ、新聞屋さんやガス屋さんを追い返し、宅配便のおじさんの顔しか見てない今日このごろ。もうすでに12月になってしまい、あれ?今年まだ紅葉見に行ってないような気が、いや、季節はもう冬!!やっとこの本を読む機会がやってきましたということで、満を持して読書会課題本になりました、ロバート・A・ハインライン著、福島正実(訳)『夏への扉』でございます。

令和2年12月5日(土)、アイプラザでマスクし、消毒や換気に気をつけながら、お茶飲むときのマスクや外したまま会話しないなども気をつけ、いつもよりシャキッとして、初参加の方も含め9人で2時間半語りました。


まず、読書会で出た感想です。


本について。
☆新書版と旧訳版で表紙が違う、猫の種類が違う。夏の景色でさわやかだが冬の話だ。

映画について。
☆21/2/19ロードショー 映画版のビラを持参した。主人公が若すぎる。主題歌はまだ情報なし。女優さんがいるので恋愛描写があるのだろう。どんな要素が付け足されるのか。

そのほか。
☆山下達郎「夏への扉」1980がある。歌詞がネタバレだった。作詞は別の人。
https://youtu.be/0EIY_aOqM2M

内容について。
☆旧版と新版で翻訳者が違い、護民官ペトロニウス→アービター(審判者)ペトロニウスとなっていたり、ゴロニャン→ブルルル(いいニャア)となっていたりする。翻訳、言い回し、ページ数の違いなども。
☆日本以外ではそこまで人気が高くないらしい。
☆過去に飛んでから、これから残りのページ数でどう回収されるのかと思いきや都合が良すぎる場面が多々あり残念。
☆未来にいくか過去にいくか50/50なタイムマシン。
☆p31 保険会社の仕掛けた博打 浦沢直樹のマスターキートンが期間内に死ぬかの賭けと言っていたのを彷彿とさせる。
☆ヌーディスト、面白かった。
☆論理的に起こり得る話の方が好き。 対して、ハードSFというジャンルがある。いかにもありそうな緻密な論理展開。
☆3つのSF サイエンスフィクション、スペキュレーションフィクション(思弁的な)、
すこしふしぎ。P349にSFとはスペキュレーションの文学だ。との記載あり。
☆これ以降のタイミトラベルものに影響を与えた作品。でも、未来は実は変わっていない、
のは斬新だっただろう。冷凍睡眠後の人がたくさんいるのに法的整備がされていない。
老化しても若いままの人がいる。子供の姿のままの人もいるだろうからいろいろと問題になりそう。チームバチスタでは、法的整備に突っ込んであり、選べる市民権がある。世界線の作り込みが甘い。ルンバ、ペッパーくん、AUTOCADなど。
☆前半は面白い、途中から結末まで不安になった。
☆リッキーといい結末になりたかったのは最初はそうでもなく、ガラッと転換したのが残念。
対して
☆4つの願望が失われていって最終的にすべて取り返す話なので辻褄はあっている。未来を変えるために過去に戻るわけではなく、時間が進むと今やるべきことがわかってきて、過去の改変が未来で規定事実になっているのをめざすために今するべきことをする。
☆ご都合主義だから、読後感は良かった。
☆別の読書会で、表紙が怖いと言われた。
☆夏への扉、最初と最後にしか出てこない。翻訳ものだから、日本人とは違う意味の夏なのかも。直訳でいいのか疑問。
☆1970年代の伏線を2000年代で回収していくところ、よかった。
☆1950年代は冷戦真っ只中。原子力はこれからのエネルギーだった。
☆悪者がそれほど悪者ぽくない、ベルの末路は主人公が手を下すまでもない、それが人気の理由かも。復讐の意欲はあったけど冷めてしまう(ずらし方)。ドロドロしてない。
幸せ追求への気持ち=夏への扉=タイトル。復讐はサラッと。P298ダンが夏への扉は諦めない心というニュアンスで言っている。
☆1950年代 パソコンが無い世の中。サイバーパンクものがない時代のSF。
☆1970年代 車がなくなっている、窓がしまっている、ピートがいない などの伏線が回収される。
☆ダンの設計者の名前 会社の経営者
☆ヌーディストの感覚が、日本と違うのかも。
 服の話がすごく出てくる。スティックタイト繊維。
☆猫=クッションとしてかましている 人間臭くない
☆バック・トゥ・ザ・フューチャーが影響を受けている。
☆コールドスリープもタイムトラベルだけどトラベル、、??という肩透かし感。ワープ感がない。
☆猫小説として紹介されたがそんなに猫登場シーンがなかった。
対して
☆まえがきに、猫を愛するすべてのひとへと書いてある。ピートの鳴き声について。会話したりしている。好きな人だったらファンタジーを満たしている。  なーう?(今?)
☆発明品に対して心が感じられない。
対して
☆未来の会社の相方がアップルのウォズっぽくて好き。技術者自体の技術力が最新にアップデートできれば満足してしまう。
☆ハインライン自身もそんな感覚をもっていたのかも。しかしバックボーンがでてこない。
☆ロリコン野郎評価が多い。なぜリッキーが主人公を好きになったのか謎。しょうがない。
☆護民官ピート=ロボットだと深読みした。ロボットに猫の名前をつけたかったところから。
☆家事ロボットをなぜあんなに作ろうとしていたのか。動機がない。軍用品の転用。寄せ集めでつくる。女性を家事から開放するんだ。映画にも出てきそう。女性解放運動が関わってそう。
☆2018年のアニメRErideD刻越えのデリダ、に似ていた。
☆翻訳した本で古い本はさらに気合が必要。ハイヤードガール、お掃除ガール、文化女中機。猫の鳴き声も英語だと違うかも。
☆ベルの悪女感が残念。頭がよくしたたかなのに、オチが老いなのか。法律面で完全に勝利して欲しかった。
対して
☆会社買収は実はダンがやっていたことだったのが、復讐になっている。
☆読書会で解説を聞いて良かった。自分だけでは名作と思えなかった。
☆マイルズ(不信)とヌーディスト(信用)の対比。
 P320 11行目、「テーマは人を信じること」
☆ベルとリッキーしか女性が出てこない、地味。
☆p272 「またあったな」 p309戻ったときに会っていて、タイムマシンを完成させた仕掛けになっている。伏線を隠すための伏線。
☆ゴールド 過去と未来で価値が違う。よく出てくる材質。

私の感想。
☆伏線の説明は、読書会で聞いて初めて理解できた。聞いてよかった。いろんな方が他の読書会で候補本として上がったと言っているのを聞いて人気が伺えてよかった。
アニメでタイムリープものが多すぎて、いろんなキャラの顔が浮かんでくる。ひぐらしの梨花ちゃん、ハルヒの朝比奈みくる、シュタゲの鈴羽、まどマギのほむほむ。日本で人気にならないはずがないね。
日経トレンディ1月号のp122に、なぜゴールドじゃないといけなかったか、ちょうど書いてあるので引用したい。「銅は融点が高く粘性が低いので、酸化銅となりボロボロになる。金は酸化物を作らないので遠心力で伸び、細くて長い永久に保つ線がほしいなら金しかない。」Dr.STONEの科学監修くられ氏より。
半導体の無い世界線なので軽量化と耐久性をめざすなら金。最終的には売ってしまったけど、お腹に巻きつけた段階では金線に使う予定でした。最高ですね!



それでは、その他言い足りなかったことや、参加できなかった方もコメントをどうぞ。

コメント(10)

あいさん、最速読書会報告ありがとうございました!
ちょっと忙しくてコメントが遅くなりました。あせあせ(飛び散る汗)

自分の感想
前半、過去に戻る前までは、次々に起こる最悪の展開と、この状態からどうやってエンディングに持っていくんだろうというわくわく感で、おもしろく読めていたのですが、後半、過去に戻ってからは、主人公ダンの願望をかなえるための都合のいい展開が繰り広げられ、冷めてしまい、グッとくる要素も特になく、残念な感じでした。

言い足りなかったこと
過去に戻ったのは未来を変えるためではなく、やらなければいけないことを、過去に戻ってやってきたのだという話が読書会でありました。
前半の様々な出来事が、過去に戻ったときの話で回収されているので、そう読めなくもありませんが、未来はやっぱり変わっていて、リッキーが他の男性と結婚してしまっていたのが、ダンと結婚することになっています。
過去に戻ったときに回収される出来事は、エンターテイメント的におもしろいというだけで、そこに深い意味はないように思えます。
あと、テーマは「人を信じること」だという話がありました。
読書会のときはなるほどと、思ったのですが、よく考えてみると一番のテーマは少し違うところにあるように思えました。
テーマは「信じて行動すれば、ねがいはかなう」だったのではないかと。
夏はピートの「ねがい」でした。そして扉を開けるという行為は、「信じて行動する」ということ。
主人公のダンも、最悪の状態から信じて行動することでねがいをかなえたのだと思います。

そんな感じでちょっと辛口で申し訳ありません。(^^;)

あいさんへ
金の話の意味がちょっと分からなくて、自分の解釈だと、過去に戻ったときに金をドルに換えるために、未来で金を購入しただけだと思っていました。
金線とは何のことでしょう?

あいさん、報告お疲れ様でした!
Dr.STONEは自分的にタイムリー。今怒涛の勢いでプライムしちゃってるところです。
白菜頭の少年がかっこよく見えてくる不思議を感じています。

皆さんの意見を踏まえながら、もう一度読み直してみました。ご都合主義である点は「古典なら仕方ない!」と勝手に納得してました。今の視点で見直すと、やっぱり後半の怒涛の巻き返しと都合のよさが目立ちますね。「夏への扉」を1950年のSFの潮流のなかにおいたとき、どのような位置にあるのか知りたくなりました。

女性の登場人物が2人しかいないのは、確かに気になりました。ロリコン野郎。ベルとリッキーの人間性を、ピートが懐くかどうかだけで判断している点に、主人公の男性としての未成熟さを感じました。ロリコン野郎。主人公は、技術者として優秀ですが、それ以外のことについては視野が狭く、衝動的なところがありますね。ロリコン野郎。彼がもう少し周りと関わるとこが出来る人間であったなら、ロリコン野郎と呼ばれる未来を回避できたかもしれません。
ロリコン野郎の肩をもつわけではありませんが、ピートの呼び名と絡めて考えるとちょっと面白い妄想が出来そうです。ピートは彼にとって、協力な決定権をもった護民官であり、審議の決を下す審判者でありました。女性の選定から生活の決定権をほとんど猫ちゃんにゆだねていたのではないかととれる描写があったような無かったような。一度目のベルに熱を上げぼろ雑巾になり下がったときは、ピートの忠告を無視した報いとも取れますね。そう思えば、リッキーにしか目がいかなくなってしまうのにも切実な思いを感じませんか笑
彼が取り戻した?未来の姿は、主人公というよりもピートにとって快適なものであったのかもしれません。ピートロボット説の深読みから考えてみました。

冷凍睡眠後の人がたくさんいるのに法的整備がされていない、という意見には、なるほどと思いました!場当たり的過ぎますよね。しかも、コールドスリープで起きた人間に対して、少し差別的な目線もあるとか。ちゃんと守ってやれや政府ぅ。

この作品全体のテーマは、ひーちんさんに賛成!信じること、願うこと、行動することの大切さだと思います♪
個人的には、「個人主義」と「生命、自由及び幸福追求権」、「猫を愛することは国民の義務」。あたりを念頭に読みすすめた作品でした。

わからなかったところ
・過去の改変が未来で規定事実になっているのをめざすために今するべきことをする。
・発明品に心が感じられない。
この2つの視点はよくわかりませんでした。悔し。
どんなニュアンスで話題にのぼったんでしょう。知りたし。


結論:やっぱり、読書会は面と向かって集ってわちゃわちゃやるのが一番ですね。
   リモートだと活発な意見交換は難しそう…。
読書会の中で、「SFとはいえ、理論的に可能な話が好きで、理論的に不可能な話はちょっと冷めてしまう。」というようなことを言いました。
少なくとも、アインシュタインの相対性理論やそれに続く現代の理論では、未来へ行くことは可能でも過去へ行くことは不可能です。
時間は光の速度へ近づくほど、遅くなります。
例えば、新幹線程度の速さでも東京から博多へ行く間に車内の人の時計は10億分の1秒遅れます。
なので、光速に近い乗り物に乗っていれば、その中は外の時間より遅く進むので、降りてみれば、そこは未来の世界というわけです。
けれど、過去へ行くことはできない。
一方、フランスの作家ジュール・ヴェルヌは、「人が想像できることは、必ず人が実現できる。」 という名言を残しています。
実際、過去に人が想像してきた様々なことが実現されていて、本当にそうかもしれないと思えなくもないし、素敵な言葉だと思います。
でも、もう一度よく考えてみると、本当にそうだろうか。
想像できても、その中で不可能なことはやっぱりあって、不可能なことを省いていった中に真実があると思うし、真実に迫る話の方が、世の中の謎が解けていくほうが、絶対におもしろいと思うのです。
そして、人は過去には戻れない。この人生は一度きりで修正はできない。
だからこそ…。
自分は、同じフィクションでも、真実に迫るフィクションがおもしろいと思う派です。
ただ、過去に戻ると話がややこしくなるのが嫌いというのもあります。(^^)

>>[2]
わからなかったところ。
前者は、「未来を変えるのではなく、するべきことをするために過去に戻っているのがこの本の面白いところである」というようなニュアンスだったと思います。たしかヤトリさんの発言。
後者は、読書会のときにも実はよくわかってなかったんですが、自分の作ったものに対しての愛着心がないといったような話だったと思います。
たぶん(^^;)
>>[4]

相対性理論とヴェルヌさんのエピソードと、勉強になりました!光速に近い乗り物に乗れば、私の老化を遅らせることができるのでは…。いつか、乗らねば。ヴェルヌさんの言葉にはロマンを感じますねぇ…るんるん
私は個人的にはエンタメはどかーんと好きにやっちゃって〜みたいな考え方なので、ちゃんとエンタメしてるならば不可思議不可能どんとこいです。というよりも、複雑な設定を理解することができませんし、それっぽいこと科学知識つけられて言われると、頭から信じちゃう笑
設定云々はわからんので、そこにいる人々の暮らしや感情がリアルで突き刺さるものがあれば、私はどちらでもいいかなぁ。
でも、確かに、なんでもありな展開過ぎると気持ちも萎えちゃいますよね。あと、作り込んだ世界観の作品は無条件で尊敬したくなります。


するべきことをするために過去に戻る…という意見、うっすら分かりました!確かに、思い出す限りでは、主人公は未来の世界に適応しようとしてましたし、変に後悔していないように見えましたね。よくあるタイムトラベルものでは、過去のやり直しが目的なものも多そうですし。
ひとつ主人公が未来で後悔した点は、リッキーが誰かと結婚してたことくらいですね。てか、これ一番後悔してるのって、少しやばいですよね。ほかに相手探せよって思います。
この人、リッキーと結婚できて良かったですね。一生大事にしないと祟られますよ。

愛着心については、私は結構感じましたけどねぇ。主人公は、発明品をいかに使いやすくするか、シンプルで、長く使えようにするかを執拗に考え、こだわりぬいてましたから、徹底的に道具として扱いたいという職人的愛情あってこそかなぁと思ってました。
勝手に誤読してる可能性が高いので、またそのご意見聞いてみたいですね。
回答ありがとうございました(^ ^)
>>[5]
ジュールヴェルヌの名言にたどり着いたのは漫画ワンピースからでした。
ワンピースの違う場面に登場する次の二つの言葉が好きです。

人が空想できる全ての出来事は
起こりうる現実である。

人は決して
過去には戻れないけど...
未来へなら行けるのよ......!!
>>[8]
新訳版なのでページ数が違っていてわからず。
本屋に行ったら旧訳のがあったけど、新版になっていてページ数が違っているみたいでわからず。
(T-T)

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