社会福祉士レポート～受験コミュの社会保障１

社会保障１　　　　　　　　　　学籍番号　ｘｘｘｘｘｘ
社会保障の始まりとして、１６世紀の半ばイギリスでは、救貧院という施設を作り貧しい人々を助ける事を行っていた。特に１６０１年にイギリスでエリザベス救貧法という法律が作られ、この法律が社会保障の礎だと言われている。この頃のイギリスは、工業化現象により労働者が、労働組合、協同組合、友愛組合等と呼ばれる組織を作り、労働者がお互いに助け合う様な関係を作っていた。世界各国の政府は、各地で起きている労働運動に対して、これらを抑える事を目的として労働者の保護を行う事を考えた。そして１８８３年、ドイツのビスマルクにより世界で初めてとなる社会保障制度が作られた。ビスマルクの社会保険制度を皮切りに、各国で様々な社会保障制度が生まれた。その中で、国民の立場になって国民の生存権を保障するという考えが盛り込まれ、近代的社会保障制度が生まれたのである。日本もまた第二次世界大戦前にドイツのビスマルクの社会政策の制度に習い社会保険制度が作られたのである。近代保障制度の考え方は、１９４２年の「ゆりかごから墓場まで」をスローガンとしたベバリッジ報告を土台として作られたイギリスの社会保障制度で、初めてはっきりと表されるようになったと言われている。日本で最初の社会保険は、１９２７年に施行された健康保険法である。また農村に対する救済策として１９３８年に国民健康保険法が制定され､１９４１年には、労働者を対象とした労働者年金保険法が創設された。その後、対象を職員や女子にも拡大する形で１９４４年には、厚生年金保険法が制定された。そして１９４６年に制定された日本国憲法の理念（第２５条一、すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。二、国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない）に基づき各分野における施策展開の基礎となる基本法の制定や体制整備が進められ１９４７年に児童福祉法、１９４９年に身体障害者福祉法、１９５０年に生活保護法の改正、１９５１年に社会福祉事業法が制定されたのである。その後、日本は高度経済成長期を迎え１９７３年のオイルショックが勃発するまでの間、医療保険の給付率の改善・年金水準の引き上げ・生活保護基準の引き上げ等、社会保障分野での制度の充実・給付改善が行われた。４０年が経った今、日本経済は、浮沈を繰り返し未だ不況から抜け出せないままでいる。「平成２３年版厚生労働白書によると今後の社会保障制度のあるべき姿として、以下に掲げる事項が必要と分析した①子育て支援など、現役世代を中心とする新たな社会保障ニーズへの対応②高齢化や貧困、自殺など複雑化・複合化する問題に対応した個別的・包括的な支援と、全ての人の社会参加を目指す参加型社会保障の考え方が今後の支援の基本③給付の重点化、制度運営の効率化と安定的財源の確保③機能強化を確実に実施し持続可能性を確保するための制度全般にわたる改革の実行。」社会保障費が大きく伸びている一方で社会保険料収入は近年、横ばいで推移しており、とくに少子高齢化は非常に深刻な問題である。また日本の公債残高は年々、増加の一途をたどっており将来世代に大きな負担を残すことになります。社会保障と税の一体改革。「消費税引上げによる増収分は、全て社会保障の充実・安定化に向けることとなっており基礎年金国庫負担割合の１/２への恒久的引上げ等による社会保障の安定化のほか以下の社会保障の充実を予定している」日本は、より国民参加型政治を推進し、この危機的状況を打破し子供、労働者、障害者、高齢者が安心して共存できる世の中になって欲しい。

※参考資料　　「平成２３年版厚生労働白書」
　　　　　　　「内閣官房　社会保障・税一体改革による社会保障の充実・安定化について」
　　　　　　　「財務省　ホームページ」