ドラマ&劇場映画『信長協奏曲』コミュのインタビュー#8『柴田勝家役高嶋政宏』

月９初の時代劇『信長協奏曲』へのご出演となりました。
「僕は、いわゆる“月９”と言われるようになってから、この枠に出演させていただくのはおそらく初めてです。“月９初の時代劇”と言うことなんですけど、そちらはあまり意識していません。ただ、フジテレビで『大奥』以来、連続ドラマで時代劇を作るんだという気持ちはありました」
髙嶋さん演じる勝家の髭は素敵です。
「自分の髭なんですよ。付け髭だと汗をかいた時、大笑いしたりすると剥がれるんじゃないか？　と、思ったんです。そんなことを気にしながら芝居をするのがイヤだったので伸ばしました。最初は原作コミックの勝家を忠実に再現しようと思って整えようとしたんです。そうしたら、監督が“もっとワイルドな感じが良い”とおっしゃったので、伸ばせるだけ伸ばすことにしました」
それで違和感が無かったんですね。私服（インタビュー時）になるまで気づきませんでした。
「いえいえ。西田敏行さんだって“髙嶋ちゃんの髭は、ずいぶん良く出来てるねぇ”と、おっしゃっていたぐらいです（笑）。でんでんさんも収録の時、“髭、暑いでしょう？”と聞かれて、終わってメイクを落としたら“何それ！　本物だったの？”と驚いていました（笑）。出演のお話を早くからいただいていたので、自髭を間に合わすことが出来たんです」
では、髙嶋さんはドラマ『信長協奏曲』の勝家をどのようなキャラクターにしようと思われたのですか？
「収録が始まる前に３話ぐらいまでの台本をいただいていましたので、この髭もありますけど、見た目に濃い戦国時代人でありながら、時折見せるアホっぽさ？（笑）　が、面白いキャラクターにしようと思いました。ですけど、歴史的にも勝家は“戦以外に能がなかった”人物と言われてもいるようです。いろいろな本も読んだんですけど、男色に溺れてなかなか正室を持てなかったとか…。ところが、信長の妹、市を見て以来、ずっと狙い続けて最終的には妻にしています」

ドラマでは、市（水原希子）を想うのは池田恒興（向井理）です。
「そうなんですよ。最初にプロデューサーから、“市は勝家ではなく、恒興とのラブロマンスにしようと思っています。よろしいですか？”と聞かれたんです。当たり前ですよね？　おっさんと若い娘より、若い人同士の恋の方が良いじゃないですか（笑）」
実際にお芝居をされてみて、いかがでしょう？
「スピード感がすごいですね。特に、最初に『信長協奏曲』というタイトルが出るまでのパートが速いんです。台本はそこそこのページ数があるんですよ。時代劇なのでセリフの間などに情感を込めて…なんて考えていたんですけど、松山監督が“もっと詰めて下さい”って（笑）。なんで、そんなに詰めないといけないのかな？　と、思っていたんですが、放送を見た時に、今までの時代劇ではない“これぞ『信長協奏曲』なんだ！”と気づかされました」
１話の勝家には鬼気迫るものを感じました。面白いお芝居は２話以降ですね。それでも、ビシッとしたシーンもあって…。
「２話以降の勝家は、台本がどんどん面白くなっているので、その勢いで芝居をしてしまうと監督に“もう少し抑えてください”と言われたりしています。小栗（旬）さんとも“緊張と弛緩”が必要なんですねって…。ここから後半に向けては、面白いシーンもあるんですけど、僕たち家臣がより戦国っぽい芝居をすることで、サブローの成長物語がより明確になって行くのではないかと…もう一度気合いを入れ直して演じて行きます」
小栗さんたちとお芝居されて、いかがでしょう？
「小栗さんは、今、乗りに乗っている役者だと思います。ふと見せる色気がスゴいし、芝居が面白い。そばで演じてみて改めて感じています。柴咲（コウ）さんは、演じてらっしゃる帰蝶そのもののイメージです。ただ、今回はあまり収録合間にみなさんとお話ししたりしていないんです。わりと前室はしーんとしていますよ。ほぼ１日中、時代が違う人物を演じなくてはいけないので、いつもより集中しているんだと思います。スタジオでは軍議シーンが多いですし、戦シーンのロケは集中していないと危険ですから。それでも、１シーンしか収録のない日などは、収録後にみんなで楽しく世間話をしています」

最後に視聴者のみなさまにメッセージをお願いいたします。
「僕も勝家のことを調べたり、過去に信長を扱った時代劇を見たりもしたんですが『信長協奏曲』は全く違う作品として見ていただきたいです。『信長協奏曲』、“コンツェルト”の世界観にどっぷりハマってください。来週の6話は、松山監督です。ここで、またハードな世界が展開します。お茶の間のみなさんは、戦国時代の緊張を改めて感じて下さい。そして、ここからクライマックスに向けて、怒濤のストーリーが繰り広げられます。小栗さんを始めとする出演者、スタッフ、制作陣のすごさを感じていただけたら…と、思っています」