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徹真斎の妄想徒然草子コミュの仮面ライダーD.V.L vol.25

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がっこぉぉぉぉぉぉんん
下から顎を音高らかに殴りあげられたコウモリ バットは後方へ弾けるように飛ばされる。
「っしゃぁッ!! ホォォォォォームランッ!!」
フルスイングでウィッチスティックを振り抜い た姿勢のまま、ウィッチは仰向けに倒れるコウ モリバットを見ていた。
「しっかし、タフだねぇ このアタシのフルスイ ングを3発食らってようやく倒れるなんて」
誰に言うでなく呟いたウィッチであったが コウ モリバットから視線をそらさず背後の樫尾達に 声を掛けた。
「ねぇ、コイツら倒すのってどうやんだっ け?」
ウィッチスティックを一振りして握り直す ウィッチに樫尾が応えた。
「わからん!」
「えぇッ! マジかよ?!」
ウィッチの狼狽を想定していたのか 樫尾は落ち 着いた口調で続けた。
「わからんがしかし、さおりの報告ではさおり の、つまりライダーキックの衝撃を与える事で 何らかの作用を起こし 液化する! キックだ!お 前も得意だろ?!」
「スパナの方が得意なんだけどな…」
口の中でぶつくさ言いながらウィッチは腰を落 として低く構えた。
折しもコウモリバットがよろめきながらも立ち 上がろうとしていた。
だんッ!! 激しく床を蹴って飛び出したウィッチは正面から右足を高々と上げた。
がっ
ヤクザキック… 一般的にはそう呼ばれている蹴 りであるが ウィッチはその右足裏をコウモリバットの顎にめり込ませた。
「ぎ… ぐ…」
何かを言おうとしてコウモリバットはそのままゆっくりと崩れ落ち、ずぶずぶと溢れた緑色の液体に沈むように溶けていった。
一方、その光景をサイライノセロスの肩越しに 見ていたデスが不満めいた言葉を漏らす。
「アイツは爆発しねぇのか…」
「どこを見てるんですか?!」
ごゎッ!
サイライノセロスの豪拳がまたもデスを襲う!
ギリギリ、まさにミリ単位でサイライノセロス の拳を躱したデスはカウンター気味に己の拳を 叩き込む!
「いくら叩いても無駄です!そこは装甲が厚い んですよ!」
言いながらサイライノセロスはその豪拳を次々繰り出す。
しかし デスはその尽くをミリ単位で躱し、更にはカウンターを見舞う。
「無駄だと言っているで…」
ぴしッ!
サイライノセロスが業を煮やして大きく振りかぶった時、小さく弾ける様な音が聞こえた。
「…やっとかよ」
デスは口の中で呟くと サイライノセロスと距離を取った。
一方、サイライノセロスもその小さな音に気が ついてその動きを止めていた。
「何の音です?」
デスは右の掌をサイライノセロスに向けて吐き 捨てるように言った。
「てめぇを地獄に連れて行く破滅の音だよ」
サイライノセロスの胸元に小さなヒビが入って いた。
デスはずっと同じ所に攻撃を当てていたのだ!
恐ろしく分厚いサイライノセロスの装甲を砕く ために!
「そ、そんな… バカな!私の装甲が…」
狼狽するサイライノセロスを他所にデスの右掌 が瞬く間に高熱を発しはじめた。
「行くぜ 焦熱地獄!」
叫びながら赤く光るその掌をヒビの部分に押し 付ける!
「ぬぅぐわぁぁぁぁぁ」
デスの掌から発せられた熱は波となってサイラ イノセロスの全身に襲いかかる!
デスの掌が押し付けられた所が超高温で熱せら れ激しく灼ける鉄の様に赤く、そして鈍い光を放ちそこから全身へと赤熱化が広がる!
「ぬゎぁぁぁぁぁ」
堪らず悲鳴をあげるサイライノセロスであったが どうした事かデスの掌が離れない!
苦しみもがくサイライノセロスにデスは優しく語りかける。
「暑いかい? …そうかい じゃあ冷ましてやろ う」
突如デスの左掌が白い輝きを放つ!
「ほらよ!」
右手を引き剥がすと同時に同じ場所に左掌を押 し付ける。
一瞬、左掌の白い輝きが増した様に見えた瞬間 赤熱化していたサイライノセロスの外殻から高 く乾いた音が聞こえた。
ピキッ
「え?」
己が自慢の鎧から出た、これまで聞いたことの ない音がサイライノセロスの狼狽を掻き立て た。
次の瞬間、サイライノセロスの外殻からビシビシという小さな音が鳴り出した。
「な?!」
連続して鳴り始めた音は無数のヒビという形で外殻に現れる!
サイライノセロスはビキビキと全身の外殻に生ま れていくヒビに恐怖を覚えるしかなかった。
半ば呆然としてふらふら後退りするサイライノ セロスに向けて、デスは大きくジャンプした!
「ィィいえぇぇぇぁぁぁぁぁぁッ!!」
裂帛の気合いと共に打ち放たれた飛び横蹴り、 その踵がサイライノセロスの胸元にめり込んだ瞬間
、サイライノセロスは数メートルも弾き飛ばされて倒れた。
「ご、ゴールは不滅 ゴールこそが唯一の…」
デスが駆け寄ると苦悶に顔を歪めながら泡立つ 緑色の液体に沈むサイライノセロスの姿があっ た。

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