聖書研究入門　コミュのクリスチャン生活―1新しい生活

■新しい生活・・・・・バプテスマ

パウロの書いたローマ書のアウトラインは、次のようにカテゴライズできます。

1章〜5章　信仰によって義をせられるという、「義認」の問題を論じた。
6章〜8章　信仰によって清められる、という「聖化」の問題を述べた。
9章〜11章　選ばれた者、「イスラエル」について
12章〜15章　信仰による「義の教理の実践」について
15章（14節）〜16章　結論

クリスチャンにとって必要な部分は、「義認」「聖化」の部分です。
ＥＧホワイトの証のふみをみると、

★『聖化は一日や一年のわざではなく、生涯のわざである」（「教会に隊する証」八巻312ページ）

★『義認と聖化の細かい点まで区別して考えようとするあやまりに阿智言っている人が多い。義認と聖化の説明に彼らは、自分お考えや推論を交える。義認という重要な問題について、なぜ霊感によって与えられている以上に微細にわたって考えようとするのか・・・・すべての人が細かい点まで同じ見解を持つことはできない』（「ＳＤＡバイブルコメンタリー」六巻1072ページ）。

『ホワイトは、この両者の間に、有機的な、ダイナミックな関係をみている。義認は、キリストの功績を受けることによってつくられるキリストとの結合であり、その結果起こる交わりを通して信仰者は、義の賜物にあずかり、成長の警官を続けるのである。』（聖書は何をおしえているか　216ページ）

つまり、神の恵みによって、私たちには、キリスト・イエスの仲介により、神に近づく特権が与えられています。そして、クリスチャン生活の目標は信仰による神との関係において、日々、義認と聖化を目指し生涯をかけて生き抜くことです。

★エペソ2：8-9
＜8 あなたがたの救われたのは、実に、恵みにより、信仰によるのである。それは、あなたがた自身から出たものではなく、神の賜物である。
9 決して行いによるのではない。それは、だれも誇ることがないためなのである。＞

そして、恵みによって救われた者は、どんな生活にはいるかについては、

★ローマ6：1-2
＜1 では、わたしたちは、なんと言おうか。恵みが増し加わるために、罪にとどまるべきであろうか。
2 断じてそうではない。罪に対して死んだわたしたちが、どうして、なお、その中に生きておれるだろうか。＞

「罪に死んだわたしたち」というのは、バプテスマによって、水に沈むことによって死に、水からあがるとき、キリストとともによみがえらされて、新しい命に歩むという意味です。

『バプテスマにおけるこの経験は、単なる観念的なものではなく、神の力によって、現実的に起こる。それは、キリストにある新しい生活である。』（同上）

★第二コリント5：17
＜17 だれでもキリストにあるならば、その人は新しく造られた者である。古いものは過ぎ去った、見よ、すべてが新しくなったのである。＞

　キリストに対する信仰によって、バプテスマを受け新しく生まれ変わり、キリストにあるものは、罪の許しを受け、罪の支配から開放されます。そして、これまで自分中心だった生活はキリストを中心とする生活に変わります。

★ローマ6：13-14
＜13 また、あなたがたの肢体を不義の武器として罪にささげてはならない。むしろ、死人の中から生かされた者として、自分自身を神にささげ、自分の肢体を義の武器として神にささげるがよい。
14 なぜなら、あなたがたは律法の下にあるのではなく、恵みの下にあるので、罪に支配されることはないからである。＞

とパウロは書いています。とはいえこの世に生きている限り罪の誘惑にさらされていますが、聖化の生活を続けることはどうしてできるかというと、
パウロは上記のみ言葉のとおり、「律法のもとにあるのではなく、恵みのもとにあるので、罪に支配されることはない」と言っているのです。

『クリスチャンは律法のもとにあるのではなく恵みの下にあるので、神の律法である十戒をまもらなくてもよいと考える人があるが、これは救いの計画の全体をよく理解していないためである。救いの計画が必要になったのは、人間が神のり法を犯したからである。もし律法を変更したり廃棄することｇあできるのならば、キリストの十字架は必要ではなかった。だからパウロは、信仰によって与えられる義について、述べた後、「すると、信仰のゆえに、わたしたちは律法を無効にするのであるか。断じてそうではないかえって、それによって律法を確立するのである。」と記している。』（聖書は・・・・、219ページ）