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コピペの部屋コミュの【不思議・心霊】石じじいの語る怪異譚集【23】

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(転載元)
http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1502541708
【新】海・山にまつわる怖い話・不思議な話 1

(全話まとめ)
https://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=6168454&id=80586888&from=share

コメントにつづきません
でははじまり

ーー

477: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2016/08/07(日) 15:13:14.55 ID:+DG4v9FK0.net(主)
 私の実家の部落(この場合、集落という意味)に、珍しい石を探して拾い、それを売って生計を立てている男性がいました。
 子供の頃、よく話を聞いたものです。
 私は、彼を「石じじい」と読んでいました。
(本人の前では言いませんでしたが)
 彼は、珍しい石を求めて四国の山や海岸を歩きました。
 戦前の生まれで、若いころは朝鮮に住んでいたそうです。
 戦後は、実家にもどり半農半石拾いで生活をしていました。

 彼についての逸話は、以下のリンクをご参照ください。
http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1445320336

うしみつ関連記事:
山から石を持ち帰るとヤバいの??

(このコミュニティでのURL)
http://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=6168454&id=80475460

では、話の続きをしましょう。


737 :本当にあった怖い名無し:2018/06/18(月) 19:22:54.76 ID:g7eJQbpC0.net


『イノシンの死体』


野生動物に山で遭遇することは危険なことですが、じじいは、日本・朝鮮の山野でいろいろなものに遭ったそうです。
国内で多かったのはイノシシ。
これは、遭遇してもだいたい逃げていくのですが、突進してこようとするものもいたとか。挑発しないように遠ざかる、というのは野生動物に対しては定石のようです。
イノシシは走行速度が速いこと、突進力が強いことからダメージがきつく、個体数も多いので遭遇する確率も高いので危ない野生動物です。
じじいの田舎でも、イノシシに襲われて、服がぼろぼろになって、脚に大怪我をする、という事件が頻繁に起こっていました。
牙がするどいので、脚に切り傷を受けることが多く、山中だと出血多量で命にかかわることもあるとか。

石じじいの話です。

よくイノシシを見かける山を歩いていた時、おかしなイノシシの死体を見たそうです。
1メートルくらいのかなり大きなイノシシの「半身(はんみ)」が落ちていたそうです。
頭から尻にかけて縦に真っ二つになった死体が。
もう片方はなかったと。
その切り口は鋭く、切り口からは血が出ていました。その血は赤く固まっておらず、切られて(?)から時間が経っているようには思えなかったそうです。

狩猟をしていた人がやったのか?とも思いましたが、銃の音は聞かれなかったし、そんな獲物の処理方法はない。頭骨まで縦に断ち切るのはいかがなものか。
わざわざ、そのような死体をそこに持ってきたとも考え難い。

『あのあたりには屠殺場(むかしはそう呼ばれていました)もなかったしな。イノシシは屠殺場では処理せんし。人がやったんやったら、がいな腕前で。』

じじいは、山をおりてから、「あのイノシシみたいに、じぶんも切られたらどがいしょ」と思ってちょっと怖かったとか。
プレデターのしわざとにていますね。


739 :本当にあった怖い名無し:2018/06/19(火) 19:20:00.36 ID:1zbQSBZB0.net


『荒れ寺の仏像』


石じじいの話です。
じじいは、山中で放棄されていた荒れた寺に行き当たって、不思議な仏像を見つけたそうです。
山を歩いていると、山中にわりと大きな荒れ寺と思われる建物に行き当たったそうです。
だいぶ古く、半壊していましたが雨風はしのげそうだったので、一晩を過ごすことにしました。
周りには、ほとんど獣道しかなかったのですが、昔は建築資材を運び上げるような道があったのでしょう。

中に入ってじじいはちょっと驚きました。
仏具のようなものがたくさんあったからです。
金属製のものは全て錆びて緑青がういていました。
本堂と思われる部屋の鴨居の部分には、意味のわからない漢字が書かれた短冊のような紙ががびっしりと貼り付けられていたそうです。お札ではなかったと。
変色してぼろぼろだったので、ほとんど読めませんでしたが、読めた部分はお経ではなかったそうです。

仏像を見て、じじいは不思議な感じがしたそうです。
その仏像は、1メートルほどの立像でしたが、体がぐんにゃりと横に湾曲していたのです。
体は細身で、胴が異常に長く、それがすこしねじれて、かつ片側にぐっと曲がっていました。
仏像はふつうは、両手で印を結んでいるものですが、その仏像は両手の指を伸ばして広げて手のひらを前に向け、両腕をだらんとたらしていたそうです。すこし前かがみになって。
まるで、無防備なボクサーのようだったと。
つづく:

740 :本当にあった怖い名無し:2018/06/19(火) 19:22:37.31 ID:1zbQSBZB0.net
>>739
つづき:

『なんか顔つきも色気があるっちゅうか、悟ってない感じやったな。信用でけん顔よ。あれは本当に仏さまやったんかのう?夜、寝よったら動き出したらどがいしょうか、と思うてよう眠られんかったわい。』

里に下りて村人に尋ねても、そんな寺は山にはない!ということでした。
かなり遠くの村だったので知らないのは無理はなかったかもしれません。

注釈:じじいの見た像は、仏像ではなく神像だったのかもしれません。
また、仏像のなかには、霊木から一刀彫のようにして作られたものもあり、そういった仏像では、使用した霊木のもともとの歪みや曲がりをそのまま利用して(矯正することなく)作るので、そのまま曲がった姿勢になることもあるのだそうです。
ちなみに、朝めざめて見ると、仏像の歪みと曲がりは元に戻っていて・・ということは全くなく、ひんまがったままだったそうです。
明るい光でよく見ると、もともとは彩色されていたのだろうということです。
あと、腹に古そうな釘(断面が四角形)が打ち込まれていて、それが赤黒く錆びていたそうです。

手印ですな。
https://i.imgur.com/VPeCuAh.png
【画像2】


743 :本当にあった怖い名無し:2018/06/20(水) 20:48:27.94 ID:+lHQN4ux0.net


『犬神憑き』


この話は、記録として不明確なものです。
メモをとった当時の私(子供)が話をよく理解できなかったせいです。
それゆえメモを真剣に詳しくとっていませんでした。
しかし、じじいは何回か同じ話をしてくれたので、それらの断片をまとめてみました。
それで復元した話なので、当時の話のままではありません。


石じじいの話です。

みなさんは、『犬神憑き』というのを知っていますか?
じじいは山を歩いている時、かなりの山奥で民家に行き当たりました。
電気はきていたそうです。黒犬が親しげに寄ってきたので、それをかまっていると家人が出てきて、
「これからどうするのか?」
と尋ねてきました。
じじいは、これから山を越えて野宿するつもりだ、と伝えると、今晩あたりは冷えるからよければうちに泊まるとよい、とのことでした。
その家は古いものでしたが大きく、庭は手入れされていました。
主人夫婦は、若くはありませんでしたが主人は偉丈夫、おくさんは美人だったそうです。
導かれて入った家の中は、なかなか立派なものでした。
旅装を解くようにと言われたので、自分は、どこか納屋にでも寝るから、と伝えましたが、彼らはそのような遠慮は無用だと言います。
お茶をもらっているとピアノの曲が流れてきました。
奥さんが、名前を呼ぶとピアノの音が途切れて小学生の女の子が襖を開けて顔を出したそうです。
その子も美人でした。
『そうよのう、子供のころの和泉雅子みたいやったいねぇ』
つづく

744 :本当にあった怖い名無し:2018/06/20(水) 20:48:48.14 ID:+lHQN4ux0.net[2/3]
>>743
つづき
その女の子は、来客(じじい)をちょっと警戒しながらもの、めずらしそうに見ていましたが、夕餉の支度を手伝い始めました。
なかなか美味しい夕食をもらい、お酒をすすめられて主人と飲んでいました。
主人は、戦争中、朝鮮にいったことがあるそうで、朝鮮に住んでいたじじいと話が盛り上がったのです。
じじいは、小学校のころ特に習ってピアノが少しひけたので、女の子にピアノについて尋ねました。
彼女は、父親にうながされてじじいを自分の部屋に連れていきました。
大きな屋敷だったので、まあ不思議はなかったのですが、自分の部屋を子供がもっているのも当時は珍しかったそうです。
その女の子の部屋を見てじじいは驚きました。
ピアノがあって、椅子机がある。座机ではなく。
本棚には本がぎっしりと。洋書の画帳のようなものもある。
籐のベッドのそばの脇机にはマイラジオもありました。
女の子がいうには週に1度、町からピアノの先生が通ってくるのだそうです。
つづく

745 :本当にあった怖い名無し:2018/06/20(水) 20:49:44.05 ID:+lHQN4ux0.net
>>744
つづき
その生活水準・文化水準の高さに驚嘆しましたが、じじいは、同時に疑念を持ちました。
『どがいして、こがいな生活がここでできるんぞ?なにしよる人らぞ?』
あまりにも不自然でした。
そんなじじいの心を読み取ったのか、主人はじじいを居間によび酒と肴をくれながら
話はじめました。
じじいによると。

心配はいらない。わたしたちは、旅人から
ものを盗むようなものではない。
しかし、まあ、じまんできるようなものでもないが。
あなたは、犬神筋といものを知っているか?
私たちは、その筋なのだ。

じじいは、その地方が犬神つきの風習があることを知っていました。
その主人曰く。

犬神つきは、犬を使役して富を蓄える術である。これを使う家は血筋であり、今(当時)ではそう多くはない。
これをかけられたら逃げるすべはない。土佐の西のほうの村でそれを落とす術をもった者がいるにはいるが。

主人は言いました。
「この血筋ももうおわりにせんといけませないなし。」
「わたしらのうちに今晩泊まったゆうことはここら辺の人には言わんほうがええけん、きいつけんさい。」

のちにじじいは、その「犬神落とし」に遭遇することになります。

犬神憑きは、じじいの故郷周辺ではよく知られていて、あるいみ本場でした。
犬神筋の人たちは、差別されていたそうです。結婚も他とはできなかったとか。
犬神に憑かれた人は、憑かれたことを他人に行ってはいけないのだそうです。
まあ、差別を考えれば、そうなるのでしょう。
犬神の血筋の人々は、ある特定の部落(集落の意味)を作っていることもあり、落人部落のように考えられていたところもあったと。
「血が濁っている」と、心ないことを言う人もいたようです。
いまでは、犬神憑きという話は、まったくありません。絶えました。

746 :本当にあった怖い名無し:2018/06/21(木) 10:38:34.46 ID:q8pKBphh0.net
四国の犬神憑き、山陰地方の狐持ち、言い伝えというか特定の家系を差別する因習やの。
(・ω・) 新田次郎の短編「きつねもち」でそんなんある知ったんや。
四国山陰には知り合いも所縁もないからリアルな現状は知らんけど、
狐持ちについては昭和期まで根強く残っとって婚姻がそれを理由に破談になって心中事件やその後の両家のいざこざも実際あったみたいやの。

747 :本当にあった怖い名無し:2018/06/21(木) 11:00:48.97 ID:uMTsEbsC0.net
>>746
てんかんが遺伝するなら、まさしくそれだけど、現在では明示的な遺伝はないことになっているな

748 :本当にあった怖い名無し:2018/06/21(木) 12:20:27.25 ID:mVfqaNgk0.net
岐阜の牛蒡種みたいな婚姻に支障のない憑き物もあるけどそれは?

749 :本当にあった怖い名無し:2018/06/21(木) 13:29:18.94 ID:q8pKBphh0.net
>>748
https://i.imgur.com/P7OxhxI.png
【画像3】
(・ω・) 知らんかったからググってみた。飛騨地方に伝わる家系にまつわる話か、同種なんかの?

750 :本当にあった怖い名無し:2018/06/21(木) 17:50:27.95 ID:ZPCv+60T0.net
飛騨の牛蒡種は、柳田(1913)などによって論じられていて、霊力を持つとされる家筋が行うものとされていたとか。
この筋の者に恨まれたものは、必ず物憑きになる。病気になるわけですね。
それが牛蒡種の仕業であるということは、その被害者としての病人の口から言われると。
まさに、他人に罪を押しつけるときの「無敵の理論」ですね。
これによる血縁差別(婚姻交通の遮断)が行われていたそうです。
憑きもの筋の迷信は、江戸時代に起こったとされています。
農村への貨幣経済の浸透による古い共同体の崩壊によって経済格差に対する不満や衝突が生じて、憑きもの筋という「ラベル貼り」が起こったということです。
そのため、貨幣経済が昔から急速に浸透していた近畿の農村や、なかなか浸透しなかった東北の農村では、そのような迷信(不満解消のための差別方式)はあまり発達せず、その中間の地域(中度半端ないなか)で盛んに生じたと。
また、日本の農村では、「家」の継承と永続化が重視されていたので、いわゆる後天的な差別)(疾病的・体質的・信仰的なもの)が多く見られるようになりました。
歴史的、職業的な差別(先天的)もありはしましたが、それは憑きもの筋とはあまり結びつかない。

奥深いですね。

751 :本当にあった怖い名無し:2018/06/21(木) 22:00:36.65 ID:ZPCv+60T0.net
>>750
戦前も、教育員会が「憑きもの筋」の迷信の払拭に勤めていたそうです。
迷信撲滅の告示を何回も出したそうです。
曰く:
「狐憑き」とは精神疾患の変症である。
「人狐」という憑きものは、まったく動物の一種であって人を害しない。動物学的存在である。
「狐もちの家系」とされたものは、争論の後讐や財産上の嫉妬などによって悪評を流伝されたものである。
このような憑きものは、無知蒙昧の迷信である。
そのような啓蒙努力にもかかわらず、ど田舎では憑きもの迷信は生き残りました。

戦後すぐに婚姻の時に憑きもの筋の問題になることが多かったそうです。
これは、敗戦に伴う人心の不安;
宗教に対する国家統制(国家神道の消失)が緩んで新興宗教が乱立して祈祷師が横行(迷信を利用する職業);
復員や海外からの引き上げによる婚姻数の急増;
「憑きもの筋」の人々からの告発(戦前とは違った、人権の保護のための社会的制度の出現)、などが原因であったろうと思われます。
このような差別迷信は、人権の擁護・啓蒙活動;科学知識の増大;迷信を存立させていた村落共同体自体の衰退;農業の役割低下と農村人口の工業労働力化;などによって消滅していきます。


  (了)


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