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KENICHI図書館コミュの「ゆうれいの美麗ちゃん(仮) チャプター2」

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   −ゆうれいの美麗ちゃん(仮)−  


  チャプター2.ゆうれいの美麗ちゃん誕生の時…


 藤林高志が沙織として亡くなってから一週間、現場の浅草橋ではこんな会話があった…。

住人A「おい、先週女に化けた男が毒をのまれたって知ってっか?」

住人B「ああ、何かそんなことあったべなぁ」

住人A「何だか男に見えねぇほどべっぴんだったらしいぜ」

住人B「ホントか?一度会ってみてぇなぁ…でももう死んでんだろ?」

住人A「そうだよ、だから毒をのまれたんだよ。たいそう苦しんで死んだってよそいつ」

住人B「うわぁくわばらくわばら…あ〜もう暗くなってるからとっとこ帰るべ」

住人A「そうだな。」

二人が会話を終わって歩こうとしたあと急になま暖かい風が吹いていた…。

住人A「あったけぇ〜…冬なんに何であったけぇんだ…。」

沙織「(ひゅ〜どろどろ…)うらめしやぁ」

住人A・B『で、出たぁーーー!』

暗闇の柳の木から現れた沙織がゆうれいとなって現れ、それを見た二人は一目散で逃げ出した。それを見た沙織は…。

沙織「(どろどろ…)もう何でみんな逃げるのよぉ…」

そう言って沙織はスーッと消えていった。そして翌日現れ今度は沙織に抱きしめようとした者もおった。

住人C「おお、べっぴん…あ、すり抜けたがまさか…う、うわぁー!!」

住人は拍子抜けして逃げていった…さらに翌日もまちむすめまでもが逃げ出してしまった…。

まちむすめ「キャァーーーーー!!」

沙織「(どろどろ…)…ねぇ、どうして?どうしてあたしから逃げるの?」

???「あなた、まだ気づかないの死んでるってことを…」

沙織「え?…だ、誰?」

???「私は浮遊霊の涼…あなたはもうゆうれいなのよ」

沙織「ゆ、ゆうれい?」

涼「そう、だけどあなた、以前“うらめしや”と言っていたのにそれでも死んでると気づかないなんて何て娘なのよ。」

沙織「え?そういえば…そうだっけぇ…?」

涼「もう…自分で言って忘れるなんて全く…でも、よく見るとホント男には見えないわ。」

沙織「あたし女だもん、姉上は一生懸命あたしを育ててくれたのよ。」

涼「それは姉上が男だったあなたを女として叩き上げたのよ、それも忘れたの?私はね、あなたのことずっと見てたのよ?」

沙織「へぇそうなんだぁ、でも忘れっちゃった(^o^;)」

涼「笑ってごまかさないの!…じゃぁ私と抱いて、そうすればあなたの記憶思い出すはずよ…。」

沙織「は〜い。」

そういって沙織は涼とゆうれい同士で抱きしめ、涼は沙織の頭に両手をつけた…。

沙織「う〜ん、う〜ん………あ〜、そうだったんだぁ。」

涼「沙織さん、あなたはもう男を捨てたんだから、死んでも女として彷徨ってね。ま、ジョウブツしなければだけどね…。」

涼はそう言ってどこかに行くようにスーッと消えてい…く前に再び現れ沙織に話しかける。

涼「そうだわ、思い出したけどあなたの姉上、あなたを探してるわ。でも地縛霊になってるからそこに留まってるの、可哀想だけど私、先に逝くから…。」

涼は再びスーッと消えていった…。

沙織「…あたし、ゆうれいなのね。でも悔いはないわ、思い切って女になってこの地を彷徨っていくね!…でも、姉上が…。」

 沙世を気に掛ける沙織だがこうして沙織は浅草橋で地縛霊となりこの地を彷徨うことになった…そしてミレニアムの2000年、オタクブームになりかけているその年にカメラ小僧の真一と映作の二人が秋葉原を後にした。

真一「よう映作、カワイ子ちゃんいっぱい撮れたか?」

映作「いや、全然だな。お前の方は?」

真一「こっちも列車のベスト写真撮れてなかったからガッカリだよ。」

映作「そっか、お互い残念だったな…。」

 そう言って彼らは歩きながら夜の浅草橋を歩いていた、しかし秋にも関わらず何故か生暖かい風が異様に吹いていた…。

映作「おい、11月ってのに何でこんなに暖っけぇんだ?」

真一「知らねぇよそんなの、異常気象とかそんなんじゃねぇの?」

と笑いながら歩いていると二人は、丈の短い白装束でスーッと動いている沙織を目撃し沙織もその二人をニッコリほほ笑んで見ていた。

沙織「(ひゅーどろどろ…)ウフフ…」

真一・映作「出たぁーーー!シャッターチャ〜ンス!!」

沙織「え、えぇ〜〜!?」

 ゆうれいになっている沙織は、彼らのいきなりの行動に驚き素早くスーッと逃げていた。しかし彼らは諦めずに、一目散に沙織を追いかけた…。

沙織「(どろどろ…)な、なんで追われなきゃならないのぉ…?」

真一「いたぁーー!ゆうれいちゃ〜〜ん!!(カシャ!カシャ!…)」

沙織「キャーーー!」

映作「イェーーイ!!(カシャ!カシャ!…)」

カメラ小僧らは芸能人を追うパパラッチのように、沙織を執拗にカメラ撮影をされた、しかし…。

真一「…なんだこりゃ、全然写ってねぇじゃん!」

映作「オレのもそうだよ」

真一・映作「やっぱ“おばけ”なんだなあいつ」

沙織「(どろどろ…)“おばけ”じゃないもん!“ゆうれい”って呼んでよね!!」

真一・映作「は、はい…。」

沙織は“おばけ”と言われるとムキになって彼らの前に現れた、どうやら沙織が写真に写っていなかったからホッとしたのだろう…。

真一「…ゆ、ゆうれいちゃん、名前は何て言うんだ?」

沙織「え〜とねぇ…あれ?忘れちゃったぁ(^o^;)」

映作「なんだ名前忘れたんかよ!どうでもいいがでもゆうれいは怖いってイメージしてたけどこんな可愛いのいるんだな」

沙織「ウフフ、ありがと…」

真一「…あれ?よく見たらお前、“男”じゃねぇかよ」

沙織「そうよ、あたし男だったもん。でも今は“女”だもん」

真一「まぁどうでもいいけどさ…せっかくシャッターチャンスだったのに全部写ってねぇからホントムカつくわぁ。」

沙織「写ってなかったわね、ウフフ。」

映作「だけどさぁ、男なのに女のフリしたゆうれいなんて聞いたことないぜ。」

真一「よく見ればホント美人だよなぁ、あ、そうだ“美しい麗人”にちなんでそいつの名前を「美麗」にしようぜ。」

映作「お!いいねそれ、俺もいいと思うぞ、なぁ美麗ちゃ…あ、あれ?いねぇや消えちまったか…。」



 沙織は彼らがベラベラしている間にスーッと消えていった…。

イラスト:疫病神Maxさま


※一応タイトル名は仮名となっておりますが、この小説に相応しいネーミングがございましたらコメントをお願いいたします、それを参考にして決定したいと思っております…。

コメント(10)

うーん...起承転結な 御話でしたので、
タイトルはスペースダンディ風に「在るがまま で、良いじゃんよ」に1票。

最後は「やっと、こう言った受け入れられ方も在る時代に成ったんだな」
と、そう願わずにはいられなかったですの♪

またまた作品のアップをありがとうございました。

主人公の名前が美麗ちゃんなのは、こういう訳だったんですね( ̄▽ ̄;)ゞ
この先の展開に注目ですヾ( ̄ー ̄*)
>>[1]
 タイトル名をお考えいただき誠にありがとうございます、なるほどなかなかのネーミングですね、参考にさせていただきますね…(^-^)
>>[3]
 はじめまして、タイトル名をお考えいただき誠にありがとうございます。3つの漢字を一つのカタカナにして「レイ」ですかいいですね、そちらも参考にさせていただきますね…(^-^)
>>[7]
 管理人さま、いつもお世話になっております。次のチャプター3もございますがそちらもマイミクさまのイラストができ次第投稿したいと思いますのでよろしくお願いいたします…m(_)m

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