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孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見コミュの【孫崎享のつぶやき】 ゾルゲ事件関連書籍

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『日米開戦へのスパイ』の出版とヴケリッチの息子・山崎洋氏との奇跡的出会い
2021-02-01 08:505


 私は『日米開戦へのスパイ』でゾルゲの功績であるとされる「“日本はソ連を攻撃しない”というゾルゲ情報でソ連は極東軍を西部戦線に送ることが出来、これでモスクワは救われた」というのは事実に反することを書きました。
 確かにゾルゲはソ連のスパイです。しかし、このスパイで日本が被害にあったことはほとんどないのです。でもゾルゲ事件が作られ、ゾルゲは死刑、そして多くの関係者が獄中で死亡しました。その中にヴケリッチがいます。ヴケリッチはクロアチア出身で仏アヴァス通信社(現在のAFPの前身)のジャーナリストとして活動した人物です。彼は山崎俶子氏と結婚し、二人の間に息子洋が生まれます。ヴケリッチの妻山崎俶子氏への最後の手紙は、「坊やにお手紙がどんなに喜ばしたか、よく説明ください。体をお大事にね。此方も精神を一度張ってやるから。では坊や達の パパ ヒロシ ノ オテガミ ドウモ アリガトウ パパモ ヒロシ ガ ダイスキ ヨ マタ オテガミ オクッテネ パパ」で、この最後の手紙は彼の死亡を知らせる刑務所からの電報が届いた2,3日後に届きました。
 こういうことを『日米開戦へのスパイ』の最後に書きました。
 舞台変わって2017年、私は桜間右陣氏の能に招待されました。能の前に会食がありました。たまたま『日米開戦へのスパイ』の発売直後なので、桜間右陣氏へ寄贈のために一冊、質問があったら見極めるために予備に一冊持って出かけました。
 桜間右陣氏の姉が静岡に住んでいられるということで、その関連で何人か招待されていました。その中にベオグラードから来られたという女性がなぜ今日ここにいるかの説明をされていました。「自分は日本文学を専門にしていて、ベオグラードで教えています。たまたま一時帰国中に、静岡にあるロシア正教の催しものがあってそこに出かけました。その時右陣様のお姉さまと知り合い、日本文学をベオグラードで教えていると申したら、それなら能をご覧になったらということで、今日いるのです」と話されていました。その時は、ベオグラードに住んでいる日本人もいるのか。そこで日本文学を教えているのか」と思っただけでした。会食の場から能楽堂に移動しました。ベオグラードから来られた女性の隣に座ったので、名刺を差し出しました。戴いた名刺には「山崎・・・」と書いてあります。私は『日米開戦へのスパイ』の最後を「息子ヒロ」山崎洋氏は、1993年に慶応義塾大を卒業後、ベオグラード大学に留学、ベオグラード言語学部日本語学科で教鞭をとり。。。」で締めくくりました。したがってと山崎洋氏がベオグラードに住んでいられることを知っています。それで驚いて「山崎さんって。ひょっとして山崎洋さんのお子さんですか」と尋ねると「山崎洋は私の夫です」という答えが返ってきました。「えっ」というと「夫もいますよ」と言われる。紹介を受けて予備に持っていた『日米開戦へのスパイ』した。
 その時以降、私は特に桜間右能は拝見していません。勿論ベオグラードに帰られた山崎洋さんとは会っていません。人生でたった一回の出会いが本を出版した直後。幾つかの偶然が重なり出会ったのです。奇跡でしょう。


コメント(2)

へ〜、そんな奇跡的な出会いがあるのですね。
>>[1]

孫崎さんほどの海外駐在や防衛大学校の校長などなされて、人物も奇跡的出会いをするほど人脈が多いのでしょうね。

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