ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見コミュの【色平哲郎氏のご紹介】 #280 すべての国民が手にすべき必読の書

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
森永卓郎の読まずにはいられない
「日本が売られる」 堤未果著 幻冬社新書 860円プラス

水、農地、森、海、労働者、ギャンブル、医療、老後、、、。
米国、中国、EU(欧州連合)に「買いあさられる日本」を警告

小泉構造改革の不良債権処理に乗じて、日本の企業資産を二束三文で買収し、
たっぷりと腹を満たしたハゲタカファンドが、いま続々と日本から撤退して
いく様子を眺めて、「これで日本が食い物にされる事態は一段落した」
と私は思い込んでいた。
しかし、それはとんでもない間違いだった。
いま、別のハゲタカたちが、虎視眈々と日本を狙っている。
その被害は長引き、不良債権処理の被害を上回るだろう。
本書は、そのことを強く警告している。

例えば、水だ。
12月6日に成立した改正水道法で、民間事業者への運営権の売却が可能になった。
しかし、すでに売却をした海外の都市では、料金の高騰や水質悪化などの
問題が噴出し、235もの都市が再公営化している。
運営権を得たグローバル資本が、金儲けだけに走るからだ。
もちろん、再公営化の際には、彼らの利益を確定させる莫大な違約金が
課せられている。

また、日本政府は、枯葉剤と枯葉剤耐性遺伝子組み換えトウモロコシを承認した。
グローバル資本は、海外ですでに枯葉剤を空中散布している。
そこで生き残るのは、彼らが開発した枯葉剤に耐性を持つ遺伝子組み換え作物だけだ。
周囲で、真面目に農業に取り組んできた農業者は、作物が収穫できなくなって
破産し、その土地をグローバル資本がさらに買い占めていく。

本書にはこうした収奪の仕掛けが、18も例示されている。
それらによって、これまで日本にあって当然だと思われていた
農地や海や森や安全や安心が、国民のものではなくなっていくのだ。

本書を読んで、とても不思議に思ったことがある。

こうしたハゲタカによる収奪は、対外債務で首が回らなくなった途上国に対して、
国際機関が融資する際に条件としてつけられることが多い。

世界最大の債権国である日本に、生贄(いけにえ)を出す必要はない。
にもかかわらず、日本政府は、率先して国民の大切な資産をハゲタカに
差し出す制度改正ばかり続けている。
それが何故(なぜ)なのかは、本書を読んでも、分からなかった。
ただ、本書は、日本の未来を守るために、すべての国民が
手にすべき必読の書であることは、間違いないだろう。


もりなが・たくろう 1957年生まれ。獨協大学教授、経済アナリスト。
『消費税は下げられる!』『森卓77言』『ビンボーでも楽しい定年後』
『なぜ日本だけが成長できないのか』など著書多数。

(アエラ読書部 2018・12・24)

コメント(1)

まったく、恐ろしいことです。
保守本流の人たちは、この事態をどう考えているのか?ききたいですね。

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見 更新情報

孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。