孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見コミュの【孫崎享のつぶやき】ＧＭは月曜、コスト削減のため、北米の５工場を稼働停止し、14,000人の解雇を予定していると発表

ＧＭは月曜、コスト削減のため、北米の５工場を稼働停止し、14,000人の解雇を予定していると発表。これは販売鈍化、低ガソリンによる嗜好変化（小型・中型車の需要減）などによる。米国自動車産業の復活をもくろむトランプ大統領は不満をＧＭに伝達。

ＧＭトランプ大統領は「ＭＡＫＥ　ＡＭＥＲＩＣＡ　ＳＴＲＯＮＧ　ＡＧＡＩＮ」を標榜し、米国国内産業を強化することを目指し、その代表例として、自動車産業をあげている。しかし、自動車産業の方は、体質改善のために国内工場稼働停止を発表している。

Ａ：事実関係１ＮＹＴ報道「ＧＭ，販売減の中、工場稼働停止し数千人の雇用削減意図（G.M. to Idle Plants and Cut Thousands of Jobs as Sales Slow）

ＧＭは月曜日、北米５工場の稼働停止と 14,000 人の工場労働者の削減を発表した。この発表はフォードによる人員削減措置に続く。

・この措置は米国自動車生産を増加させるとするトランプ大統領の非難を呼んだ。トランプはＧＭ社長（chief executive）Mary T. Barraに電話をして決定には不満であることを告げたと報道陣に述べた。ＧＭ５工場が生産を止め、米国で3,300人、カナダで3,000人の工場労働者、さらにスタフ8,000人の解雇を予定している。

・対象３工場はLordstown, Ohio,（ Chevrolet Cruze生産）、 Detroit-Hamtramck （Chevrolet Volt, Buick LaCrosse and Cadillac CT6生産） Oshawa, Ontario（Chevrolet Impala生産）Baltimore area and in Warren, Mich（transmission生産）である。

・組合（ United Auto Workers union）との交渉次第で閉鎖が変更になる可能性がある。

・カナダ首相もこの決定に失望していると表明した。

・しかし投資家はこの動きを歓迎し、株価を５％あげ、７月以降最高値である。

・ガソリン価格低下で、ピックアップ、スポーツタイプに嗜好が移動し、小型車、中型車が頓挫した。フォードは北米市場向けセダン生産を止めると発表した。

・さらに鉄鋼関税がコスト・アップに影響した。

・自動車産業はthe Great Recession,時の底から３５万人の雇用を増加させた。しかし、それ以前のレベルには達していない。

・自動車産業では970,000人が働き、トランプ政権になって12,800人増加した。