孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見コミュのアジアインフラ投資銀行に対する日本側の対応：今や約８０カ国が参加。日本にバスに乗り遅れるな論。自民党内対応割れる

【孫崎享のつぶやき】

【アジアインフラ投資銀行に対する日本側の対応：今や約８０カ国が参加。日本にバスに乗り遅れるな論。自民党内対応割れる・①安倍首相条件付き参加（中国は条件付きは受け入れず）、②二階幹事長、参加　③麻生財務相参加に否定的】

2017-06-22 13:123

A概況：アジアインフラ投資銀行は2015年12月25日に発足し、57か国を創設メンバーとして発足し、その後2017年3月23日にアジア開発銀行の67カ国・地域を上回る70カ国・地域となり、さらに85カ国から90カ国に拡大するとしている。現状では中国側は約８０カ国の参加があるとしている。

西側諸国では、英独仏伊、アジアなどではASEAN諸国に加え、豪州、韓国、ニュージーランドが参加している。

日本、米国は参加していない。

ここのところ、日本は若干の態度変更をしている。

B:日本側対応

１：安倍首相の動き：条件付き

2017/05/16 BSジャパン【Ｎｅｗｓモーニング・サテライト】安倍総理大臣・条件付きもＡＩＩＢ参加前向きに検討

安倍総理大臣が「ＢＳジャパン」のインタビューで答えた。

中国が主導するＡＩＩＢ・アジアインフラ投資銀行の傘下について条件が満たされれば前向き根検討する考えを明らかにした。

安倍総理は「ＡＩＩＢのガバナンスが確立できるのかの疑問点が解消されれば、前向きに考えていく」と述べた。

ＡＩＩＢをめぐっては参加国地域が７７カ国になり、政府与党内で乗り遅れることへの危機感から参加論が浮上。

２：5月15日自民党の二階幹事長は訪問先の中国で同行記者団と懇談し、中国が主導するＡＩＩＢ（アジアインフラ投資銀行）について、日本も早期に加盟すべきとの考えを示した。

３：麻生太郎氏 AIIB不参加の理由語る「返ってこないお金は貸せない」

2015年4月9日、麻生太郎財務相がAIIBへの参加を見送った理由について語った

「今は世界で借りたお金を約定通り返さない方が多い」と説明

AIIBによる不透明な融資審査基準や過剰融資に懸念を示した

　基本的に麻生氏はこの姿勢を変えていない。

C:日本側対応に対する中国側反応

１；日本の参加へのドアはいつも開いている。

２：ただし、日本側からは異なったメッセージがあり、今真剣に対応する時ではない。

３：条件つき参加は無理である。

　中国だけでなく、参加国の承認もとらざるをえず、条件の実質的には受け入れはありえない。

D:米国の動向

　米国は国として参加をしていないが、すでに企業レベルではプロジェクト参加の意思表示をしており、中国も前向きに対応している。具体例では対インド融資。