ジミー・カーター大統領時代(一九七七年一月〜一九八一年一月)、国家安全保障問題担当大統領補佐官の任にあったズビグネフ・ブレジンスキー氏もその一人です。彼は退任後も安全保障問題の第一人者として強い影響力を持っています。バラク・オバマ大統領政権においても外交ブレーンを務め、オバマ大統領はブレジンスキー氏を「もっとも卓越した思想家のひとり(one of the most outstanding thinkers)」と評しています。この彼が著書『The Grand Chessboard』(Basic Books、一九九八年)の中で、日本をアメリカの「安全保障上の被保護国(a security protectorate)」と書いています。オックスフォード辞典では、Protectorateを「外国に支配され、保護されている国」と定義づけています。