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孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見コミュのイラン・サウジ関係の緊張。背景に「イスラム国」を巡り、サウジ国内で深刻な対立構造。王族・宗教界の強硬派、シーア派と政権が対立。

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【孫崎享のつぶやき】
イラン・サウジ関係の緊張。背景に「イスラム国」を巡り、サウジ国内で深刻な対立構造。王族・宗教界の強硬派、シーア派と政権が対立。
2016-01-08 08:043


イラン・サウジ関係の緊張を時系列的に整理してみよう。

・1月2日、「サウジアラビア内務省は、テロに関与した罪で47人の死刑を執行した。処刑された死刑囚の大半は国際テロ組織アルカイダのメンバーだが、同国のイスラム教シーア派高位聖職者のニムル師が含まれている。」

・3日ハメネイ最高指導者が、“ニムル師の処刑は政治的な過ちだ。サウジは神の報復を受けるだろう”と発言。ハメネイ師の発言は、一般大衆に何をしてもいいというゴーサインだ

同日夜、イラン市民の一部がサウジ大使館放火。内部を荒らした模様。

・3日、サウジアラビア外相はイランとの外交関係を断交。

・4日。サウジアラビアと関係が深いバーレーンとスーダンもイランとの断交を宣言した。アラブ首長国連邦も駐イラン大使の召還。

・アンサリ外務報道官は7日、イエメンの首都サヌアにあるイラン大使館が6日夜にサウジアラビア主導の連合軍による空爆を受け、多数の警備員が負傷したと発表

 今回の一連の動きはニムル師処刑から始まっている。

 しかし、サウジ内政から見れば、処刑された死刑囚の大半は国際テロ組織アルカイダ等のメンバーであることである。

 現在、「イスラム国」を巡って、サウジには2つの異なる潮流がある。

「イスラム国」は現在イラクで活動している。イラク政府とアサド政権と戦っている。イラク政府はシーア派政権である。アサド政権はシーア派が支援している。サウジはスンニー派だ。当然、サウジの王族、宗教界は密かに資金面で「イスラム国」を支援してきた。

 他方サウジの安全保障は米国と緊密な関係にある。米国は「イスラム国」と戦っている。当然「イスラム国」を支援する勢力を抑制するよう求める。このグループは反発する。サウジ国内でテロ活動をする。それに対抗する手段として「死刑囚の大半は国際テロ組織アルカイダ等のメンバー」という事態が出ている。

つまり現在の王族、政府は、サウジの王族、宗教界の強硬派と対立状況にある。これが最も危険な問題である。

 シーア派との関係を見てみよう。

今年5月22日東部州のカティーフ市のモスクで自爆テロ事件が発生した。20人以上が死亡し、101人が負傷した。

東部州ダンマンのモスク近くで5月29日、自動車爆弾を使った自爆テロがあり、4人が死亡した。

 サウジ政府とシーア派とは大変な緊張関係にある。

 サウジアラビアの東部州はクウェート、カタール、 アラブ首長国連邦、オマーンと国境を接し、戦略上極めて重要である。それに加え、この州はサウジアラビアの石油生産量の60%以上を産出している。サウジはスンニー派である。しかし、東部州の人口42.5%がシーア派である。本来的にはサウジは国内統治上、シーア派と緊張関係をもたらすべきではない。

 現在国際社会はイラン・サウジの緊張状態に関心があるが、むしろ深刻なのはサウジ国内の政治状況にある。

 スンニー派の強硬派、シーア派異なる双方からサウジ政権が攻められる状況だ。中東の要の国の一つであるサウジが国内状況が極めて不安定な状況に陥っている。

コメント(3)

いよいよサウド家の支配する王国も中東紛争の中に巻き込まれそうですね。メッカメヂナの二大聖地の宗教国がつぶれたら大変なことになるよ!
>>[1]

なるほど。
宗教にとって聖地は十ても、大きな社会的激動に繋がりますよね。
すーちゃんさん

「イイネ」をどうもありがとうございます。

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