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孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見コミュの保坂展人の【「生きづらさ」抱える人々に突破口を】

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「生きづらさ」抱える人々に突破口を
文 保坂展人
2013年10月22日
10月にオープンした「三軒茶屋就労支援センター」(提供:世田谷区)



ひとときでも安らぎ、うっすらとでも光が見えれば…(提供:世田谷区)



 世田谷区の玄関口とも呼ばれる三軒茶屋に、新しい場がオープンしました。「三軒茶屋就労支援センター」。特徴は、来年1月から、ハローワークの窓口が開設されることです。ハローワークの職員3人が派遣され、端末が7台入ります。

 つまり、渋谷や新宿のハローワークに行かなくても、三軒茶屋で全国ネットの求人情報にアクセスすることができるというわけです。生活の場である地域で、「仕事」と「人」を切り結んだり橋渡ししたりする環境を整えたいと考え、厚生労働省東京労働局と相談して実現しました。

 基礎自治体としては、これまでに例のない規模の「仕事」と「人」をつなぐセンターを目指します。ちょっと固い言葉で言えば、地域循環型経済ということになるでしょうか。

 渋谷にある「若者ハローワーク」や「マザーズハロワーク」とつながりながら、きめ細かな支援をしていく予定です。 

 予約なしでの「キャリアカウンセリング」を提供するほか、就職活動中の学生や、ベビーカーを押してきたママさんが自分の課題や進路を探るお手伝いをします。さらに、高齢者や障害者の就労支援も行なっていきます。

 開設日の10月7日には、100人近くが訪れました。女性の比率が高く、若い世代も目立ちました。

「仕事探し」は、生きていく上での大きな課題です。どんな仕事にめぐりあうか、これまでの経験を生かせるかは人生を左右する、と言っても過言ではありません。

 なかでも、若者支援をトータルな視点で継続していこうと考えています。

 苛酷な就職活動でプライドを傷つけられ、生きていくことに絶望しかけている若者たちは少なくありません。 NPO「自殺対策ライフリンク」代表の清水康之さんによれば、就職活動中の学生たち2割が「死にたい」と考えたことがあるそうです。

 ライフリンクが今年3月と7月に、東京都内で学生にアンケートしたところ、7月の調査で、就職活動を始めた後に「本気で死にたい、消えたい」と考えたことがあるかについて、約120人のうち26人が「ある」と答えたといいます。

 こうした「生きづらさ」を抱えている若者たちの現状を受け止めて、有効な支援につなげていくワンストップサービスができる自治体を目指していきたいと考えています。もちろん、実現していくには相当に大きな力と緻密な体制が必要となるでしょう。

 私自身を振り返れば、定時制高校を中退した1970年代半ばに、「仕事探し」に苦労した体験があります。就職するには「学歴」の制限があり、実際に選択可能な仕事には限りがあります。

 そうしたなかで、私は「自分でできるかどうかわからない仕事」をやる、という基準で仕事を探しました。石油コンビナートでの検査、農家での住み込み作業など、危険なものや遠隔地でのものなど、結局、20以上の仕事を転々としました。

 80年代に入って、フリーで雑誌などに原稿を書くという仕事を始めました。ただ、文章を書いて得られる原稿料は今とは比べものにならないほどいい時代でした。それだけに、自分の経験を今の若い世代に伝えることには躊躇(ちゅうちょ)があります。時代も状況もまるで違うからです。

 80年代から90年代の初頭にかけて、私は全国を飛び回り、子どもたちの読む芸能雑誌や少女雑誌で定期的にノンフィクションを書いていました。雑誌の記事は後に単行本化され、相当の部数が売れました。その結果、20代の若者には似つかわしくないほどの印税が入ってきました。

 そこで、私なりに社会に還元しようと、東京・代々木にマンションを借りて事務所兼フリースペースを運営することにしたのです。いわば、若者たちの梁山泊のような場をつくったのです。

 そこに飛び込んでくる若者たちの多くは傷ついていました。「死にたい」と考えたことがあったり、苛酷な「いじめ」に耐えてきたり。まるで、荒海を漂流しながら、やっとのことで孤島に行き着いたかのようでした。その後、自信を取り戻して元気になった子もいれば、やはり傷を癒やせないまま消息不明となり、後に亡くなっていたことがわかった子もいました。

 私は非力を感じながらも連日、10代の子どもや若者と向き合っていました。

 それだけに「生きづらさ」を抱える若者たちの苦悩を、言葉だけでなくリアルな実感とともに受け止めた上で、支えたいと思うのです。特定の誰かだけが担うのではなく、社会や地域全体で受け止めることができるようにしたい、と考えています。

「太陽のまちから」 2013年10月22日 「生きづらさ」を抱える人々に突破口を
http://www.asahi.com/and_w/life/TKY201310220054.html

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