作詞作曲:Tony Hatch 収録時間:59秒 収録アルバム:Venus And Mars 収録シングル:なし
60年代英国ガールズ・ポップの草分け的存在ペトゥラ・クラークの夫として知られる作曲家トニー・ハッチが書いたナンバー。イギリスのテレビ局ITVで放送されていたメロ・ドラマ「Crossroads」のテーマ曲。イギリス国内では有名な曲である。 ポールはこの曲を、アルバムを締めくくるナンバーとして取り上げた。 「トニー・ドーシー(ウィングスのホーンセクションのメンバー)が好きな曲なんだ。彼はこの曲を僕が書いたと思っていたようだ。この曲を取りあげたのはイギリス式のちょっとしたジョークなんだ。この曲がジョークと分からなければ、単にアルバムの終わりの曲に聞こえる。『みなさん、ダイアナ・ロスでした!』と言って、ダイアナ・ロスがステージから降りた後に、オーケストラが演奏を続けているようなもんだ。ジョークとして捉えると、この曲は”Lonely Old People”っていう曲の後にあるってことだ。歌詞には”Nobody asked us to play”(誰も演奏してくれって頼まない)ってあって、老人は曲が終わったあと、何をするわけでもない。老人には関わりたくないってこと。イギリスの老人は、テレビ番組”Croassroad”を見るのが好きなんだ。つまりそれがジョークってこと。実際、僕らの演奏したこのバージョンがテレビ番組のテーマとして使われているんだ。」(ポール) ポールが語るように、1975年にこのウィングスの演奏したバージョンが、実際にテレビ番組『Crossroad』として使われた。リード・ギターはポールが弾いている。 ベーシック・トラックはニュー・オリンズでレコーディングされ、オーケストラ部分は、1975年3月10日に Wally Heider Studio で録音された。 この曲のオルタネイト・バージョンが2種類、以下のブートで聴くことができる。
(1) Venus And Mars Paul’s Rough Sketch (Master Of Orange ― MOO 10008) Venus And Mars Unknown Mixes (Master Of Orange ― MOO 00003) (2) Venus And Mars Outtakes Are Alright Tonight CD 2 (No Pig ― NP 1906 2)
演奏: Paul McCartney: Bass, Keyboards, Guitar Linda McCartney: Keyboards Jimmy McCulloch: Guitars Joe English: Drums 録音スタジオ:Sea Saint Studios, New Orleans 録音日:1974.11-1975.3, 1975.3.10 プロデューサー:Paul McCartney エンジニア:Alan O’Duffy, Geoff Emerick イギリス発売日:1975.5.30 アメリカ発売日:1975.5.27 日本発売日:1975.6.20