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゚*小説部*゚コミュの12月25日 クリスマス

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こんばんはるんるんエブリスタでたまに小説を描いている暇人です(笑)

クリスマスが近いということで暇な時間を使って考えてみましたほっとした顔

さらに、友人からのクリスマスイラスト付きということで俺の味気ない小説が色づくと思います目がハート
てか、俺の小説なんかよりイラスト見てあげてください←(笑)


それでは短編ですが、楽しんで読んでみてくださいほっとした顔


※無断転載等の行為はやめてください
イラストの無断使用も禁止します

コメント(9)

1

サンタクロースってのは、白髪に白い髭を生やした爺さんが、トナカイと共に子供達へプレゼントを配って歩くってイメージがあるが、それは少し違 う。 まず、サンタクロースは一人じゃ無い。 ま、これは当たり前の事だな。世界各国の子供達に的確にプレゼントを配るには、やはり一人でも多い方が効率が良いからだ。 次に、若い奴も居るという事。爺さんだけじゃ、体力的にキツ過ぎる。 そして、あの赤い服は、最後にプレゼントを渡す時以外には着ないという事。でも、実際に着る時は髭を付けるし、カツラも冠る。子供の夢を守る為 にな。 まぁ、状況によっては、着たままの時もあるが。 そして最も違うのは、トナカイを使わないことだ。なんでも、全世界に回せるほど数がいないらしい。 と、色々とイメージと違うかもしれないが、現実的に見りゃそんなもんだ。 まぁ、一年にたった一度しか仕事が無いと言えど、サンタクロースってのは大変なんだ。

2

今年もまた、クリスマスがやってきた。 残っていた仕事を終え、夜の街に出る。 色とりどりの美しいイルミネーションに彩られ、カップルや家族連れで賑わう街を眺めながら歩く。 「……」 いや、カップルしかいねぇ。それに、一人なの俺だけだし……。 なんかもう悲しさと淋しさで泣きそうなのをこらえつつ、とあるビルへと入る。 六階建ての、何の変哲も無いビルのその地下。 そこに、世界サンタクロース協会日本支部関東地方北部事業所がある。 警備のオッサンにパスを見せ、中へと入る。 エントランスを通り、エレベーターの隣の『倉庫』と書かれた部屋へ、鍵を開け入る。 三畳程度しかない倉庫の奥。無造作に置かれたダンボールの下にある階段を降りる。 少し長めの階段を降りると、正面に大きなドアが現れる。 ドアの右端にあるセンサーにカードキーを通すと、音もなくドアが開いた。 中はかなり広い。長方形に広がる部屋の中には、大きめ机が五つほど置いてあり、その上に沢山の白い袋が置いてある。 机の上に置き切れない分は、床に規則正しく並んでいる。 中身は、言わずと知れたプレゼントだ。 「……今年もまぁ、大量だわ」 そうぼやく。 少子化といえど、そうそう配る数は変わらないのだ。 ぼやきつつも、部屋の正面、『会議室』と書かれたプレートが吊るしてあるドアへと向かう。 そして、二回ノック。 「……メリークリスマス」 俺は中へと入った。

3

「よう、久々」
と、キラキラと輝くクリスマスツリーに声をかけられた。
「おうよ。」
返事を返しておく。
「珍しいな。お前が一番に来てないなんて」
ツリーが言う。
「ちょっと仕事が残ってたんでな。でも、驚いたぜ。世の中、クリスマスツリーが喋るなんて不思議な事が……」
「オイコラ、変なボケかますな」
つっこまれた。
「後ろに立ってるだけだっつーの」
「さてと、準備しなくちゃな」
「無視かよ」
「いや、冗談だって」
「ったく……」
「でも、なんなんだよ、一体?」
「ああ、コレは……」
そう、先ほどの部屋に比べて、お世辞にも広いと言えないこの部屋の真ん中に、大きなツリーが鎮座しているのだ。 軽く二メートルぐらいはある。 ちなみに、ツリーの後ろに居るのは俺の同僚である。
「なんでも、頑張ってる皆さんにクリスマスプレゼントだそうだ」
「一体誰だよ、こんなデカイツリーを送ってきたのは?」
「サンタ協会会長」
「……会長ってお前、マジかよ?」
サンタクロース協会会長といえば、その昔、赤鼻のトナカイに乗り、一晩で世界中にプレゼントを配ったとされる伝説の人である。
現役を引退した今も、赤鼻のトナカイとともに世界中を回っているという……。
「なんでそんな生きる伝説からプレゼントが届くんだよ? どうせ誰かのいたずらじゃないのか?」
「いや、それは無い。ここに協会からの手紙があるからな」
「どれどれ……」
そこに記されていたのは、このツリーがサンタクロース会長本人からの贈り物である事の証明の文章だった。 文末には、協会の印も押してある。
「おいおい、マジかよ!?」
彼は、こんな極東の島国の……俺達なんかの頑張りを見ていてくれていたのだ。 それが解かっただけでもう、外を歩いていた時の惨めさなど全て吹き飛んでしまった。
「今年もまた、頑張ろうな」
「ああ!」
俺は力強く、頷いた。 しばらくすると、仲間達がやってきた。
みな、その大きなツリーに驚き、手紙を見てさらに驚いていた。
そして今年は、何時にも増してやる気が高まっていた。
「……さて、今年もクリスマスがやってきました。」
所長の声が響く。 いつもは会議室で行う筈のミーティング。
だが、ツリーが部屋を占拠しているので、急遽今日はプレゼントが置いてある部屋で行うことになった。
向こうと違い、暖房の無いこの部屋はかなり肌寒い。
だが、その事に文句を言うヤツはいなかった。
『あの大きなプレゼントを貰ったからには、もっともっと頑張らなくては』
そんな想いが俺達の心に宿り、それが強さになった。
そんな中で、文句を言うヤツなど出る訳がなかった。
「……今年も、去年と同じようにペアではなく、一人ずつでの作業です。時間と労力がかかりますが、みなさん頑張りましょう!」
「「「はい!!」」」
「では、プレゼントの配達を始めましょう!」
「「「おー!!」」」
掛け声も高らかに、俺達は動き始めた。
4

配達の手順はこうだ。 まず事前に、地域ごとに区分けをする。そして、区分けした区間内の子供の数を比較し、均等に分けていく。
次に、誰が何処に行くかを決める。 土地鑑の有るヤツや、経験者は郊外に。
逆に経験の少ないヤツは、密集した住宅地へと振り分けていく。
そして、効率のいい回り方をシュミレーションする。 一連の作業が終わり、チェックが済んだら、プレゼントを用意する。 プレゼントはサンタクロース協会から送られて来る。それを一つずつチェックし、機械で包装していく。
それを袋に詰め、部屋に並べて保管しておくのだ。
そして、ミーティング終了後、それぞれ決められた袋と衣装を持ち、部屋を出ていく。
今回は人数の不足もないし、みんなのやる気も上がっている。
袋はあっという間に無くなっていた。

5

今年でサンタクロース五年目の為か、俺は住宅もまばらな郊外を任されていた。
一見一見、寝ている子供を起こさぬよう、慎重に配っていく。
赤い服も、もう着たままである。 それでも、誰にも気づかれないよう、慎重に配っていく。
そして、数時間後、ついに最後の場所、保育園に辿りついた。
この保育園は、クリスマスにお泊りパーティーをするため、プレゼントを一斉に配るチャンスなのだ。 こっそりと部屋に忍び込み、一人一人の枕本にプレゼントを置いていく。
「……ふぅ」
少しひやひやする事もあったが、無事に配り終えた。
さぁ、帰るとするか……。 と、そのとき、懐中電灯の強い光が、俺の目を刺した。
6

とっさに逃げようとする。しかし、
「あら、貴方は……」
かけられた声に俺は聞き覚えがあった。
「……」
まさか、とは思いつつも、固まってしまう。
「あらあら、やっぱり貴方でしたか」
そういうと、彼女――この保育園の園長――は、やさしく微笑んだ。
「こんばんは、先生。いえ、今はサンタクロースさんかしら?」
そういって、笑う。 あ、やっぱバレてる……。
「えっと……みんなにはないしょですよ?」
変装も、彼女の前では無意味だったらしい。
「ええ、解かってますわ」
そう、俺はここで保育士をしているのだ。
「毎年パーティーに出席できないのは、そんな訳があったんですね」
「ええ……。でも、これも自分の大切な仕事ですから」
「そうですか。」
ニコニコと、彼女は嬉しそうに笑った。
「それじゃ、まだ用が残ってますので、この辺で」
配達終了した事を伝えに、事業所に戻らないと行けないのだ。
頭を下げ、立ち去ろうとすると……
「あ、そうでした。サンタクロースさんに渡すものがあるんです」
「サンタに、ですか?」
「そうです。ちょっとまってください……」
一旦彼女が職員室ヘと戻る。
サンタクロースに渡すもの……一体なんなのだろう?
「はい、これです」
戻って来た彼女に手渡されたもの。
それは……
「プレゼント?」 「そうです」
微笑みながら、彼女は言った。
「貴方へ……サンタクロースさんへの、子供達からのプレゼントです」
「あいつらが……?」
「ええ。今日のパーティーの時、何時もプレゼントをくれるサンタさんにお返しをしようって話になって。それでみんな、一生懸命作ったのよ」
「そうだったんですか……」
見ると、大きな箱を綺麗な包装紙で包んである。会長から貰ったツリーとは違う、質素なもの。
でも、ゴトゴトと音を立てる中身の重さが心に染みる。
「メリークリスマス」
やさしく微笑みながら彼女が言う。
「……メリークリスマス」
言葉を返す。 その暖かさを噛締めながら……。
7

事業所に戻ると、配達完了と、プレゼントを貰ってきた事を報告した。
園長にバレた事は、俺が後日、彼女に仕事の事を説明するという事で不問となった。
そして、プレゼントの山が無くなり、がらんとした部屋のテーブルの上に、貰ってきたプレゼントの中身を出した。
「わぁ……」
ぞろぞろと帰ってきた仲間達の中から、女の子の一人が声を上げる。
中には、たくさんの画用紙に描かれたサンタクロースの絵と、折り紙などで作られたツリーの飾りが入っていた。
飾りの一つを手に取ると、彼女は俺に向かい、
「あの……これ、あのツリーに飾りませんか?」
と、ちょうど言い出だそうと思っていた事を言ってくれた。
「俺も今それを考えてた。良いかもな、それ」 「ですよね! 皆さんはどう思います?」 「いいんじゃない?」 「賛成ー」 「僕も良いと思います」
などなど……皆さん賛成のご様子。
「じゃあ、みんなで飾るか!」
「「「おー!」」」
良い感じにハモった。
会議室からツリーを運び出す。
それだけても装飾に染まり、美しく輝くツリーに、みんなでさらに飾りを加えていく。
全てを飾り終えた時には、前よりなんだかごちゃごちゃになってしまっていたけれど、 完成したツリーは、前よりもっと素晴らしいものになった気がした。
「これ見て、サンタクロースさん怒らないかな?」
「大丈夫だろ。だって、子供達の心が詰まったツリーだからな」
俺は、そう言って笑った。
そして、何処からか、

「メリークリスマス」

そんな声が聞こえた気がした。
終わりでするんるん

結構現実的な話でしたが、どうでしたでしょうか?ほっとした顔

少しでも面白い!と思っていただけたら幸いです(o>ω<o)

みなさんに幸あらんことを

ぴかぴか(新しい)クリスマスメリークリスマス!クリスマスぴかぴか(新しい)

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