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不可思議 不可思議コミュの完成目前にして謎の虫が大発生

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一昨日のこと。

謎の空間、不可思議不可思議の工事中現場を視察した際、謎の昆虫が多数発生している事を確認。
直ちに踵を返し、後ろ手にドアを閉めた。

この事は見なかったことにしておこう。

コメント(16)

遅めの朝食をとり あまり気がすすまないが工事中の現場に足を踏み入れる ドアの向こう側から無数のドアを引っ掻く音がきこえる 時折小さなカスタネットを叩くような連続した音が混じり ドアノブに手をのばすと
“どーんどーん”という地響きのような音がドアを激しく振動させた。思わず後ずさったその時、

『バーン!!!』

もの凄い勢いでドアが開いた。
ちょ、ちょっと、あんた達、何してるんですか

大勢で踊り狂う 人達の奥 コールマンのキャンピングチェアに座る 老いたキリギリスがゆっくりとブランデーグラスを掲げた「カプチーノは いかがかな?」古びた羽根を鳴らし立ち上がった「それとも 一曲奏でようか?」老いたキリギリスは、ブランデーグラスを置くと五本しかない足で羽根をこすると静かに微笑んだ。
切なくも甘い、枯れつつも力強い、カザルスばりのソナタが黴臭い空間を満たすと、俺は激しい目眩を覚えその場にへたりこんだ。

ふと我に返ると、さっきまでの踊り人の姿は既に無く、窓からは青白い月の光が入り込んでいた。立ち上がろうと手を付きかけた時、床一面で何かがざわめいた。

か…、かまどうま?
黒く波打つ床は、一定のリズムを刻んでいる ズ〜ザッサ ズ〜ザッサ ズ〜ザッサ スネアドラムをブラシで引っ掻くような音が部屋中に響き渡りカマドウマの波の上で小舟のように揺れる、突然高波のようにカマドウマの床が持ち上がると天井目掛け運ばれる。目の前に迫る裸電球をかわすと天井の羽目板の一枚が外れ薄暗い屋根裏へ投げ出された。アタマにかかるクモの巣を払い下の部屋をのぞくと先ほどのカマドウマ達が、渦を巻いている
そこに吸い込まれそうになる錯覚を、垂木にしがみついて必死にこらえる。フイに背後の暗闇で声がした。
「かまどうまは所詮、竈馬。登っては来れんよ。」
そこには例のキリギリスが、モンベルのシュラフの上に寝ころんでいた。
「どうやらお前さん、剥がしちゃいけない床板を剥がしちまった様だな。怒り狂ったやつらをどうやって宥めるつもりじゃ。身勝手な人間の欲望に、虫達は暴走を始めてしまったぞ。これを何の法則と言うか判るか?」
俺は頭に浮かんだ馬鹿馬鹿しい答えをポロリと声にした。「オームの法則…か?」
「ほほーう」キリギリスの目がぎらりと七色にひかった。
「その通り……さてと」
 キリギスはシュラフをたたみながら話を続ける
「電流を抵抗で除すると、これ即ち電圧。渦巻くカマドウマの体どうしが摩擦により電荷を帯びるのだよ。つまり『竈馬発電』だ」
 シュラフをたたんだものの、上手い具合にスタッフバッグに入れる事ができず、キリギスは次第に苛立ち始めた
「オームは、嫌いだ!」キリギリスは、スタッフバッグにシュラフを無理やり押し込み、背中の羽根を鳴らした。古い納屋の匂いが、あたりに立ち込め、屋根裏にホコリが舞った。「ヤツは、我ら同朋を黄色いくちばしでついばむ、憎きヤツ、80年と2晩生きる、我ら昆虫は、ひと夏の儚き命、ワシの腕一本もヤツの腹の中、今頃鳥籠の下の糞のなかじゃ!」キリギリスは、口から緑色の液体を吐き出すと忌々しく男を見つめた。
「お前さん、この星を支配しているのは誰だと思う?」
「それは人間です。」俺は何の疑いもなくそう答えた。キリギリスは七色に輝く目玉をさらに輝かせ、
「ハ、まだそんなこと言っとる。愚かな生き物よのう。」そう呟くと緑色の液体をもう一発やらかしやがったが、あろう事かその飛沫の一つが俺の黒い皮靴にかかった。自慢のadidasのスニーカーのロゴの末尾にへばりついた緑色の痰が“adidas”を“adidaso”にしやがった。
「うわっ、きったねー」俺は久しぶりに大声を上げて怒鳴りつけた。
「何を、そんなことでカッカしとるんじゃ、お前ら人間の犯した罪に比べたら…」
「うるせい! この靴なんぼすると思ってんだっ!」お気に入りの靴を汚された怒りはさっきまで有った筈のキリギリスに対する敬意を帳消しにし、憎しみに変えた。
「引っこ抜かれたのが足で良かったな!じじい!」
「足ではない、中腕じゃ…」
「どっちだっていい!羽根だったらその御自慢のバイオリンも弾けなかったもんな!」
「バイオリンではのうて、チェロ…」
「うっせえ!」俺はキリギリスのおめでたい目ん球を睨み付けながら唄ってやった。

「きりぎーりいす、きりぎーりすーうのォ、はーねーを取ったら、かまどうまっ!」
「ギッギッギッギッ!」キリギリスは、声高々に笑い出した。「羽根をむしってカマドウマか!」ソイツは、愉快、愉快」「何がおかしい!虫野郎!」オレは、足元のスタッフバッグを蹴ろうと思い脚を振り上げると関節ながしな方向へ曲がった。「ギッギッギッギッ」キリギリスは、楽しそうに笑うと男の足元を指差した「始まったようだな」キリギリスの吐いた緑色の液体は、男の足元を駆け上がり膝まで達していた急激にやせ細った脚は、まるでキリギリスの脚だった。
「なっ、なんじゃこりゃー」俺はさけんだ
「ギーッギッギッ、さっきカマドウマの波にもまれながら、お前さんの体では細胞の遺伝子配列がどんどん変わっていたのじゃ。後はほんのちょっとした触媒さえ有れば姿形を変える程にな。まさかワシの唾がそのきっかけになるとはのう…。まァ、ゆっくり変態を楽しむがいいさ。」
「へんたい、ギ…って、俺は、ギギッ、虫にギギギッ、なるのギーッ!」言葉を発しようとしても口が言うことを聞かない、そればかりか頭の中までギ…何かにギギッ…のりうつられてギギギギギだ。あれ?ギギギギギギーギギッ、ギーッ、ギギギッギーギ、ダメ、ギーッギーッって、ギギギッ、ギギギギッ!
「ギッギッギッ、そうか、そうか、大変か。ワシら虫たちは皆この変態を体験しとるのじゃ。」
「ギギギギッ、ギーギーのくせギッ、」(不完全変態のくせに)
「おー、よくしっとるのゥ。そう、わしらバッタは不完全変態だギギギイッー」

「ギッ・ギッ・ギーーーーーーーーーーーッ、  チョン!」          (第一章終了)
第二章 「衝撃団」
赤、青のランプが明滅する薄暗い部屋の中で目を覚ました。金属製のコントロールパネルには、いくつものスイッチにダイヤルが並んでいる。右手を動かそうとしてみたが金属製の輪が手首に食い込む、「右手?」カギ爪のついた節くれだった右腕が見えた。慌てて左手を見ると同じくバッタのような左手が見えた。一番驚かせたのは脇腹から生えた腕・・・脚?の感覚だった。「なんだよ・・コレ?・・バッタか?」オレは回らなくなったアタマを振ると触覚が揺れた。「イーッ!」突然現れた黒ずくめの男が右手を上げた。「イーッ」「イーッ」「イーッ」次々現れる黒ずくめの男達最期に現れた男を目にした時オレは、言葉を失った。

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