尾崎豊の歌詞解釈コミュの「仕組まれた自由」とは？？

「卒業」の中に出てくる歌詞です。

「仕組まれた自由」って一体何ですかね？

少なくとも私は学校という制度に向けて叫んでいるそんな小さなレベルの話ではないと思うんです。

いくつか歌詞をピックアップしていきたいと思います。

「行儀よく真面目なんてくそ喰らえと思った」
これは学校の規則とかではなくもっと広い意味で表わしているものだと考えてます。
つまり今の社会の成り立ちです。
人間の欲望のせいなんですが、突き詰めれば誰もが自分が一番大切で、そしてそれを当たり前だというように教え込む行為に対して反発しているんだと思います。
それを教え込む行為というのは、分かりやすくいうと学校という教育制度での成績評価や受験戦争、学校とは実はそういう汚い部分、生存競争を教え込む代表です。
私が考える尾崎さんの求めていたあるべき姿とはそれと真逆の「真実の愛」なんです。
本当に極端な言い方をすれば、突き詰めたときに一番大切なものは自分ではないという状況です。
それを表わす歌詞も「卒業」の中で見て取れます。
「生きるために計算高くなれというが・・（中略）・・大切なのはなに？愛することと生きるためにすることの区別迷った」
（※尾崎さんは「真実の愛」を求め歌っていましたが、「卒業」からその後発表したいった歌の歌詞の流れだと最終的には「そんなものはない」という方向に進んでいったと解釈しています。先の部分はまた後日書いていきたいと思います。）

でもみんなそんなこと考えないんです。
だって今の社会というのはある程度レールが敷かれていて、義務教育を受けてそのあと大学に進み就職する。その中で普通に仲間と遊び恋愛して結婚して家族を作る。
このサイクルが当たり前と教え込まれたって、ある程度満足した生活を送れるので気付かないようにできているんです！！
だからみんな学校で口うるさく言われるのがだるいとか勉強がだるいとかそんな低レベルなことしか考えないんです。
その敷かれたレールの中でしか自分の状態がいいのか悪いのかを判断できないから。
ここです。

これが尾崎さんの言っている「仕組まれた自由」なんです。

この「仕組まれた自由」を深掘りすると２つのパターンに分かれます。
１、「この支配からの卒業」という歌詞に基づくもの
人間の社会に確実には階級制度が存在します。
私たち一般市民は上記で説明した人生を送ることを当たり前としていますが、食物連鎖のピラミッドで表わしたらほぼ一番下みたいなもんですよ。
つまり頂点の存在からしたら、下がいなくなるのは困るんです。
だから社会のサイクルを作って、それが当たり前だと教えてこむことで上は不滅です。
この点に対する反発はかなり大きかったと思います。
尾崎さんは「革命者」だったと私は解釈しています。
※この革命者であるという部分も後日書いていきたいと思いますが、一旦分かりやすく言いますとピラミッドの上が「天龍人」で尾崎さんは「ドラゴン」ですかね笑

２、心の弱さに対して
人間の欲望は果てしなく、自分が一番大切だということは、もう心で決まっていることなんです。
つまり今のような社会を作ったのは人間の心のせいだともいえます。
なぜなら、人間の歴史は争いだからです。
何回も何回も争い、人間が発展できる道を探して進化してきた結果が今だからです。
「永遠の胸」でこんなこと言ってます。
「誰一人心の掟を破ることなどできないから」
つまりこういうことです。

「人は誰も縛られたか弱き子羊ならば　先生あなたか弱き大人の代弁者なのか？」
上記に挙げた１、２の理由から人は誰も縛られているという解釈ができます。
そして先生はそういった社会の仕組み教える代表？というイメージでこのような歌詞で表現されています。

ここで「卒業」の最初のほうの歌詞に触れます。
「校舎の影　芝生の上　吸い込まれる空　幻とリアルな気持感じていた」
これはどういうことか？私はこう考えます。
結局は人は何かに縛られています。
上記の１，２の理由がそうですが、そう考えると、「ひょっとしてそれ（上記の１，２）だって何かに縛られているのではないか？」と考えませんか？
分かりやすくいうとマトリックスみたいな感じです。
実は夢を見ていて操っているやつがいるとか。
またその上があってさらに上もあってさらに・・・という無限ループです。
そんなんでふとこんな気持ちを感じていたというイメージを軽く表現として入れたんだと思います。

一旦こんな感じです。