実務家からみた司法試験コミュの「新　刑事手続１」２００２年

新　刑事手続Ⅰ
２００２年６月１０日　第１版第１刷発行
編　者　三井誠，馬場義宣，佐藤博史，植村立郎
発行者　須藤忠臣
発行所　株式会社　悠々社
ＩＳＢＮ４－９４６４０６－７６－Ｘ
Ｃ３０３２

目次

はしがき
旧版「はしがき」
文献略称

Ⅰ　総　則

１　日本の刑事司法の特色
　検察の立場から　　検察　古田佑紀
　　「日本的特色」の意味は何か／
　　捜査の位置づけおよび検察官の役割は何か／
　　弁護人の役割は何か／
　　「刑事裁判の活性化」をどう考えるか
　弁護の立場から　　弁護　佐藤博史
　　刑事司法目的と当事者主義／
　　わが国の捜査――被疑者取調べの重視／
　　わが国の公判――職業裁判官による審理／
　　わが国の弁護――闘争的弁護／
　　わが国の刑事司法の将来――市民参加の刑事司法
　裁判の立場から　　裁判　植村立郎
　　はじめに／
　　日本の刑事司法の特色を問う意味は何か／
　　日本の刑事司法の特色という視点からみて，刑事事件の動向に
　　変化はないか／
　　日本の刑事司法の特色の主なものは何か／
　　将来への展望

２　刑事手続と市民参加
　検察の立場から　　検察　片山　巌
　　はじめに／
　　陪審制度／
　　参審制度／
　　まとめ
　弁護の立場から　　弁護　佐藤博史
　　刑事手続への市民参加にはどのようなものがあるか／
　　刑事裁判への市民参加の意義とは何か／
　　陪審制の導入によって刑事裁判はどう変わるか／
　　参審制の導入によって刑事裁判はどう変わるか／
　　刑事裁判への市民参加はどうあるべきか
　裁判の立場から　　裁判　吉村典晃
　　刑事手続に市民が参加する制度にはどのようなものがあるか／
　　検察審査会はどのような機能を果たしているか／
　　諸外国においてはどのような制度が採用されているか／
　　今後の検討課題は何か

３　犯罪被害者と刑事手続
　弁護の立場から　　弁護　垣添誠雄
　　はじめに／
　　刑事手続における損害の回復／
　　欧米における被害者保護法の発展／
　　わが国刑事司法のパラダイム転換と被害者の損害回復／
　　犯罪被害者基本法の必要
　コメント１　　　　検察　小木曽國隆
　コメント２　　　　裁判　的場純男

４　外国人事件と刑事手続
　検察の立場から　　検察　鈴木和宏
　　外国人犯罪の実情はどうか／
　　外国人犯罪をめぐる実務上の問題は何か，またこれらの問題は
　　刑事司法にどう影響するか／
　　展望
　弁護の立場から　　弁護　村岡啓一
　　はじめに／
　　外国人事件を弁護する際の弁護人の基本的視点は何か／
　　外国人事件の刑事弁護は日本の刑事司法にどのような影響を
　　及ぼすのか
　裁判の立場から　　裁判　上垣　猛
　　

Ⅱ　起訴前手続　捜査

５　捜査の端緒
　検察の立場から　　検察　久木元伸
　　捜査の端緒はどのようにして得られるか／
　　これから起こる犯罪についての捜査は可能か／
　　行政調査による情報を端緒として使用できるか／
　　告訴・告発に関する問題は何か／
　　外国捜査機関との情報交換の問題は何か
　コメント１　　　　弁護　岩村智文
　コメント２　　　　裁判　永井敏雄
　　

６　任意捜査の限界
　検察の立場から　　検察　渡辺咲子
　　任意捜査と強制捜査の限界はどうか／
　　有形力の行使の限界はどうか／
　　承諾による捜査の限界はどうか／
　　同意のない任意捜査の限界は何か／
　　自動車検問はどこまで許されるか
　コメント１　　　　弁護　佐藤博史
　コメント２　　　　裁判　松本芳希
　　

７　職務質問・所持品検査
　検察の立場から　　検察　田辺泰弘
　　職務質問・所持品検査はどのような場合にできるか／
　　職務質問・所持品検査において有形力の行使は許されるか／
　　職務質問等の違法は事後の手続にどう影響するか
　コメント１　　　　弁護　内藤　隆
　コメント２　　　　裁判　松本芳希
　　

８　おとり捜査
　検察の立場から　　検察　和田雅樹
　　おとり捜査の法律上の問題点は何か／
　　おとり捜査はどのような場合に違法となり，違法なおとり捜査は
　　どのように扱われるのか／
　　おとり捜査と類似する捜査にはどのようなものがあるか／
　　おとり捜査を活用すべきではないか
　コメント１　　　　弁護　藤原精吾
　コメント２　　　　裁判　河合健司
　　

９　被疑者の取調べ
　検察の立場から　　検察　稲田伸夫
　　捜査における位置づけはどうか／
　　被疑者の取調べはなぜ重視されるか／
　　いわゆる「取調べの可視化」をどう考えるか／
　　出頭・滞留義務をどう考えるか
　弁護の立場から　　弁護　笠井　治
　　被疑者の取調べの目的は何か／
　　被疑者に取調受忍義務はあるか／
　　身柄不拘束の取調べで何が問題か／
　　被疑者取調べはどうあるべきか
　裁判の立場から　　裁判　小倉正三

１０　任意同行・逮捕
　検察の立場から　　検察　田辺泰弘
　　任意同行の際に有形力の行使が許されるか／
　　いわゆる留め置きについてはどのような問題があるか／
　　任意取調中の被疑者と弁護人との接見についてどう考えるか／
　　任意同行の違法は事後の手続にどう影響するか
　コメント１　　　弁護　笠井　治
　コメント２　　　裁判　千葉勝郎

１１　勾　留
　裁判の立場から　　裁判　村瀬　均
　　最近の勾留事情はどうか／
　　勾留の要件の判断では何が問題となるか／
　　勾留質問の手続では何が問題となるか／
　コメント１　　　　検察　渡辺咲子
　コメント２　　　　弁護　高野　隆

１２　逮捕・勾留の場所
　検察の立場から　　検察　菊池　浩
　　引致・勾留の場所を定める意義は何か／
　　捜査官は逮捕後の留置場所を変更できるか／
　　代用監獄を勾留の場所とすることは例外か／
　　代用監獄を勾留の場所とすることが相当でないのはどういう場合か
　弁護の立場から　　弁護　小池振一郎
　　逮捕された被疑者に留置場所はあるのか（被逮捕者処遇法は必要か)／
　　勾留された被疑者の勾留場所はどこであるべきか
　　　（代用監獄制度とは何か）／
　　勾留の場所の指定は裁判官の裁量か／
　　代理監獄は廃止すべきか
　コメント　　　　　裁判　植村立郎
　　

１３　別件逮捕・勾留
　検察の立場から　　検察　甲斐行夫
　　いわゆる別件逮捕・勾留の問題の現状はどうか／
　　複数の被疑事実の一部で逮捕・勾留する際の問題は何か／
　　逮捕・勾留の余罪の取調べの限界はどうか
　弁護の立場から　　弁護　高野　隆
　　別件逮捕・勾留はなぜ行われるか／
　　別件逮捕・勾留が違法とされる論拠は何か／
　　別件逮捕・勾留をどのように抑制するか／
　　おわりに
　裁判の立場から　　裁判　中谷雄二郎
　　別件逮捕・勾留とは何か／
　　別件による第１次勾留はどのような場合に違法となるか／
　　本件による第２次勾留はどのような場合に違法となるか／
　　違法な別件勾留中に得られた供述調書を証拠とすることができるか
　　
　　
１４　捜査・差押え
　検察の立場から　　検察　安東美和子
　　体液の採取が許される範囲はどうか／
　　任意提出ができる者の範囲はどうか／
　　捜査・差押えのための必要な処分の範囲はどうか／
　　捜査・差押えの際の写真撮影の限界はどうか／
　　逮捕に伴う捜査・差押えの限界はどうか／
　　差押えたものについてどのような処分が許されるか
　コメント１　　　　弁護　笠井　治
　　
　コメント２　　　　裁判　矢村　宏

１５　写真・ビデオ撮影
　検察の立場から　　検察　名取俊也
　　写真・ビデオ撮影にはどのような類型があるか／
　　犯罪捜査のための写真・ビデオ撮影はどのような性質を有し，
　　いかなる要件で許容されるか／
　　犯罪の実行に備えて特定の者の行動の写真・ビデオ撮影ができるか／
　　写真・ビデオ撮影の場所的限界はどうか／
　　犯罪再現状況の写真・ビデオ撮影についての問題は何か
　コメント１　　　　弁護　清水保彦
　コメント２　　　　裁判　若原正樹

１６　通信・会話の傍受
　検察の立場から　　検察　辻　裕教
　　はじめに／
　　通信傍受の類型にはどのようなものがあるか，実施状況はどうか／
　　通信の傍受は憲法上どのように位置づけられるか／
　　通信の当事者のいずれかの同意を得て傍受することは，
　　どこまで許されるか／
　　順探知・逆探知が許される範囲はどうか／
　　会話・無線の傍受の問題は何か
　コメント１　　　　弁護　岩村智文
　コメント２　　　　裁判　角田正紀

１７　コンピュータ・システムと捜査
　検察の立場から　　検察　名取俊也
　　はじめに／
　　コンピュータ情報はどのように取得するか／
　　情報取得のためのハードウェアの差押えはどこまで許されるか／
　　差押えまたは検証の対象となるコンピュータに接続された他の
　　コンピュータに接続できるか／
　　コンピュータの交信状況はどのように捜査するか
　コメント１　　　　弁護　山下幸夫
　コメント２　　　　裁判　原田國男

１８　科学的捜査
　検察の立場から　　検察　井上　宏
　　捜査の科学化は捜査にどのように役立っているか／
　　犯人特定のための科学的捜査にはどのようなものがあるか／
　　行動把握の科学的捜査はどこまで許されるか
　コメント１　　　　弁護　岩田　務
　コメント２　　　　裁判　植村立郎

１９　国際化と捜査
　検察の立場から　　検察　山口幹生
　　国際捜査共助の必要性／
　　外国にある証拠をどのようにして入手するか／
　　外国にある証拠について令状を発付できるか／
　　外国において捜査ができるか／
　　外国にある被疑者の身柄をどう確保するか／
　　外国の捜査結果を利用する場合の留意点は何か／
　　国際捜査共助のいっそうの促進を
　コメント１　　　　弁護　村岡啓一
　コメント２　　　　裁判　金山　薫

２０　外国人事件と捜査
　検察の立場から　　検察　川畑　毅
　　令状の呈示をどのようにするか／
　　外国人を取り調べる場合の留意点は何か／
　　外国人の氏名・年齢等の特定をどうするか／
　　強制退去との関連における留意点は何か／
　　外国人事件は捜査にどのような影響を与えているか
　弁護の立場から　　弁護　梓澤和幸
　　逮捕時にどのような問題があるか／
　　外国人に対する別件逮捕・勾留で留意すべき点は何か／
　　逮捕・勾留中の被疑者の処遇について留意すべき点は何か／
　　起訴・不起訴の処分に問題はないか
　コメント２　　　　裁判　上垣　猛

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