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大熊猫蔵コミュの【連絡を取ってないと答える】

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「来てませんよ。だいたい僕、慎史先輩のメアド知りませんから」

あくまでも梨里子のことには触れず、そう答えた。だけどそんな現実から、いつまでも目をそらしたままでいられるわけじゃない。神戸先輩はすっと立ち上がり、僕の肩を大きな両手でぐっとつかんだ。

「現実に向き合いたくない気持ちはよくわかる。でも少しでも可能性があるなら賭けたいんだ」
そう言った先輩の目には涙がにじんでいた。

「あいつにあの場所教えたの、俺なんだ。俺の地元の呪いの井戸の話を」
「……呪いの井戸、ですか?」
 部室内がざわめく。失踪事件が急にオカルトっぽくなってきた。

「ああ。その井戸は一見普通の井戸なんだけどね、あるおまじないをするとあの世との道が開けるっていう伝説が昔からあってね」
「それって、たかむらの井戸ですか? 小野篁が冥界に行くのに使ったっていう」
 上野が食いついた。慎史先輩も心霊スポットとか好きだが、上野もかなりそっち系が好きだったっけ。

「似た話は日本中にあるよな。うちの地元のはそんな名前じゃなかった……というか地元では年寄り連中が『呪いの井戸』の本当の名前を教えてくれなくてね……とにかくその井戸、道を開く呪文と、道を閉じる呪文とがあってな」
 目の前の神戸先輩の顔が、こらえきれないといった感じに歪む。
「……俺は一緒に行くつもりだった。だから、ちゃんとは呪文を教えていなかったんだ……なのにあいつは……あいつが勝手に行っちゃうから……」

 鼻水をすする音。

「俺はその後、何度も電話した。メールもした。戻ってくるための呪文を何度も何度も……でも、つながらないんだ」
 神戸先輩が握りしめる僕の肩に、更に力が加わる。
「戻ってくる呪文を教えるから、梨里子ちゃんの携帯にも連絡してみてくれないか?」

 梨里子と……。


【もう別れている】
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【連絡を取る】
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=66223647&comm_id=5831512


 それとも話題を変えるか。

【車を出すから実際に行きませんか】
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=66245417&comm_id=5831512

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