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ホタルを育てる会@越谷コミュのほたるの民話

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コメント(6)

ホ タルの宮(さいたま市 見沼)

見沼たんぼといわれていると ころは、むかし大きな沼でありました。

その沼のほとりに、笛のじょ うずな小笛という娘がすんでいた。

夏のはじめのある晩のこと、小笛がふえをふきながら沼のほとりを歩いている と、
遠くから小笛がふくふえの音と同じようにきれいな笛の音が聞こえてきた。

「誰がふいているのかしら。」
と小笛は耳をすませ、なお笛をふきながら歩いていくと、ふえの音はだんだん近くなってきた。

とその時、小笛は、あぶなく 古井戸に落ちそうになった。

おどろいて立ち止まると、ふ えの音はこの古井戸から聞こえてくるようであった。

小笛は、こわごわ古井戸をの ぞいてみました。

すると何百何千ものホタルがふえの音に合わせて飛び交っている。その美しさに見とれていると、
一匹の大きなホタルがすっと出てきて、高く、低く、小笛のまわりを舞うように飛んでいる。

「なんてきれいなホタルなんだろう。きっとホタルのお姫さまに違いない。」

大きな、きれいなホタルは小笛の言葉にこたえるように飛んでい る。

「美しいふえをふいていたのはあなたでしょう。」

小笛はホタルに声をかけ、あとを追いかけた。

大きな、きれいなホタルは小笛が立ち止まると、小笛を待つように もどってはまい、
小笛が追うと高く、低く手招きでもしているように飛んでいく。
こうして、どのくらい歩いたか小笛の目の前が急に明るくなり竹やぶの中に美しい御殿が見えた。

「さあ、どうぞ、ふえのじょうずな小笛さま、お姫様がお待ちです。」

どこからか娘がでてきててい ねいにていねいに小笛を御殿の中に案内した。

小笛がお姫様に合うと、

「いつも、あなたのふえを聞いています。美しいふえをふくあなただけに、ぜ ひ聞いていただきたい話があるのです。」

といってお姫様はつぎのよう な話をした。

「わたしたちは、むかしここにあった城に住んでいましたが、いくさに負け男 たちはみんな死んでしまいました。
でも見沼の竜神さまがわたしたちをあわれみホタルの 姿に身をかえさせ、いのちを与えてくれました。
ホタルになったいまでも、わたしたちは、むかし好きだった笛をふいています。
でもそれは光はじめる前のほんの短い時間なので」

お姫様が悲しそうに語るの に、小笛の目は涙でいっぱいでした。

「ふえのすきな小笛さま、どうかわたしたちの気持ちをおさっしください。ど うぞ、わたしたちのために供養をしてください。お願いします。」

お姫様は、なみだをながして 語った。小笛の目からも涙があふれました。

家に帰った小笛は、さっそく、このことを村人に話し、大和田(大宮市)にホタルの供養塔を建て村人おおぜいでおいのりしたという。

小笛のふく美しい笛の音は、それからずうっと、ずうっと続いたそうです。

しかし、今はその供養塔がど こにあるかわかりません。


「埼玉の伝説」(日本標準) より

http://www.asahi-net.or.jp/~XX9K-STU/densetu/hotaru.htm
■ホタルとオナガザル(フィ リピンの昔話)1

 むかしむかし、フィリピン の島には、『夕方(ゆうがた)』というものがありませんでした。

 いままでお日さまが、カンカンにてりつけていたかと思うと、たちまちまっ くらな夜になってしまうのです。

 くらくなると、ホタルたちがチラチラとまたたきながらとびまわります。

 ある晩のこと、一匹のホタルが、友だちのところへ遊びにでかけました。

 ホタルは自分の小さなあかりで道をてらしながら、シュロ(→ヤシ科シュロ属の常緑高木の総称)の木のあいだをとんでいきました。

 それを、高い木にのぼっていたオナガザルが見つけました。

 オナガザルはホタルをよびとめて、からかいます。

「もしもし、ホタルさん。どうしてわざわざ、あかりなんかつけているんだ ね?」

「うるさいカを、追いはらうためですよ」

と、ホタルはこたえました。

「なーるほど」

 オナガザルは、ホタルを鼻で笑います。

「つまりあんたは、ちっぽけなカが、おそろしいってわけだな。・・・よわむ しだね」

「よわむしとはちがいます。カなんかおそろしくない。ただ、ほかのものに じゃまされたくないだけですよ」

 オナガザルは、また鼻で笑いました。

「いやいや。よわむしにきまっている。あかりをつけているのは、カがおそろ しいからさ」

「・・・・・・」

 ホタルは、そのままだまっていってしまいました。

 オナガザルは、あいてにされなかったのでおもしろくありません。

 あくる朝、あちこちのサルのところへでかけていって、ホタルのことをふれ まわりました。

「ホタルはすごく、よわむしだぞ」

「まったく、あきれたよわむしだ」

 サルたちはみんなで、ホタルをバカにして笑いました。

 それを聞いたホタルは、オナガザルをこらしめてやろうと思い、オナガザル のところへとんでいきました。

 オナガザルは、ねむっていました。

 ホタルは自分のあかりを、オナガザルの鼻さきにつきつけました。

 オナガザルは、ビックリして目をさまします。

「なぜ、ぼくのことをよわむしだなんてふれ歩いたんだ?」

と、ホタルはきびしくたずね ました。

「あしたの朝、シュロの林まできてくれ。ほかの鳥やけものにもきてもらっ て、ぼくがよわむしかよわむしでないか見てもらう」

「ハッハッハッハッ」

 オナガザルは、大口あけて笑いだしました。

「おまえさん、おれと勝負しようというのかい?」

「そうだとも」

 ホタルは、きっぱりとこたえました。

「いったい、だれにたすけてもらうつもりだい? 一人じゃ、とうていかな いっこないだろう」

 オナガザルは、からかうように聞きました。

「一人だとも!」

「一人だって?」

 オナガザルは、あきれました。

「そう、一人だ。もっとも、こわいのならやめてやってもいいが」

「おもしろい。やろうじゃないか!」

と、オナガザルはさけびまし た。

「だが、ことわっておくが、こっちは一人じゃいかないぞ。仲間を集めていく からな。それもすごくつよいやつばかりをな」

 ホタルが帰ると、オナガザルは友だちのところをつぎつぎとたずねて、

「あしたの朝、こん棒をもってシュロの林にきてくれ」

と、たのみました。

■ホタルとオナガザル(フィ リピンの昔話)2


朝がきて、お日さまがあかるくてらしはじめました。

 ホタルはおちついて、戦いのはじまるのをまっていました。

 オナガザルが、おおぜいのサルをつれてやってきました。

 そしてホタルを見つけると、オナガザルが先頭にたって、こん棒をふりまわ しながらおそいかかってきました。

 ホタルはスイーッととんで、オナガザルの鼻先へとまりました。

「このホタルめっ!」

 そばにいたサルが、ホタルめがけて力いっぱいこん棒をうちおろします。

 ところがホタルは、それよりはやくヒョイととびのきました。

 こん棒はオナガザルの鼻にあたり、オナガザルはギャン! とさけんでたお れました。

 つぎにホタルは、二匹目のサルの鼻にとまりました。

 三匹目のサルが、こん棒をふりおろしますが、またもやホタルは、ヒョイと にげて、こん棒は二匹目のサルの鼻にあたって、これものびてしまいました。

 ホタルはつぎからつぎへと、サルの鼻さきにとびうつりました。

 サルのほうはホタルをねらっては、おたがいの鼻をなぐりあい、とうとう一 匹のこらずのびてしまいました。

 かしこくていさましいホタルは、大きなサルたちに勝ったのです。

「さあ、これでもぼくはよわむしで、カをおそれているという気かい?」

 ホタルは勝ちほこってさけぶと、地面にたおれているサルの上をクルクルと まわって、ひきあげていきました。

 サルたちははずかしくて、赤い顔がますます赤くなりました。



おしまい
小泉 八雲 「蛍」より
ある寒い冬の夜のこと。 若いお侍さんがご婚礼に呼ばれての帰り道、自分の家の前のお堀の上を、一匹のホタルが飛んでいるのを見て驚いた。「この雪の季節
に・・・」と怪しみながら見ていると、その光がいきなりスイッと自分の方へ飛んできた。お侍さんはあわてて杖でそれを打った。が、ホ
タルはスイッとそれて、隣の屋敷の庭に飛んでいってしまった。

お侍はこの不思議なでき ごとを誰かに話したくて、翌朝隣の家を訪ねた。するとたまたま座敷に入ってきたその家の娘さんが「まあ、びっくりしましたわ。ちょう
どあなたのことを考えていたところだったんで。夕べとても不思議な夢を見ました。私が飛んでいる・・・お宅の前のお堀を飛んでいる夢
でした。水の上を飛ぶのが楽しくて、ずうっと飛び回っておりますと、あなたが土手道を帰っていらっしゃいました。そこであなたの方へ
飛んでいって、私飛べるようになったのでお話しようと思いましたのに、あなたは私をお打ちになりましたので、恐ろしくって、恐ろし
くって、今でも思い出すとこわい気がします。」

お侍さんはこれを聞く と、しばらく夕べの話はしない方がよいと考えた。話せば、この偶然のできごとが、将来お侍のお嫁さんになることを約束したこの娘を、
もっと驚かせることになるだろうと恐れたからだった。

http://www.kisoji.com/hotaru/old_story.html
・桶川の昔ばなし  親子ほたる

 むかし坂田と加納 の間に大きな池がありました。
いつも水が絶えたことのない深い池で、村の人たちは、この水で田んぼを耕作していました。

 近くに働き者の若夫婦が住んでいました。
働けど働けど楽にならない生活で、若者は妻子を残して江戸で働いてくると、家を出たまま行方知れずになってしまいました。
残された若い嫁さんは、こどもをかかえて、毎日毎日汗を流して働きましたが、生活することができず、
思い余った末、小さなこどもと共にこの池に身を投げてしまいました。

 そのころ、あの若者は他郷で亡くなったといううわさが聞こえてき たので、村の人たちは可哀想に思って池のほとりに、弁天様をまつって供養しました。

 それから間もなく夏の夜になると、東の林の近くに大きな蛍、西の 田んぼに小さな蛍のとぶのが見えました。
大きな蛍は母親で、小さな蛍はこども、二人がお互いに呼び合っているのだろうと村びとは話し合っていました。

 その後、ある村人の夢に弁天様が現れ、「田んぼの中にいるのだけ
れど屋根がないので、雨が降ると寒くて仕方がない、何とかしてもらえないだろうか」と訴えるように話しました。

「ああ、あの弁天様 か、そうだ寒いだろうなあ」

 小さいながらもしっかりした小屋を建てて雨にぬれないようにしま した。
やがてその人の家には、幸運が訪れて長者(金持ち)になったそうで す。


http://www.okekan.com/mukashi/hotaru.html
NHKの朝ドラ「ばけばけ」に因んで小泉八雲の「骨董」から伊豆野で聞いた怪談「螢」です。

ある寒い冬の夜、松江の若い士族が結婚披露宴からの帰途、
屋敷前の運河の上空に蛍の光が漂っているのを見て驚いた。

雪の季節にこんな虫が外を飛んでいるのかと不思議に思い、
立ち止まって眺めていると、突然蛍の光が彼の方へ飛んできた。
彼は棒切れで蛍を叩いたが、蛍は飛び去り、
彼の家の隣の屋敷の庭へと飛んでいった。

翌朝、彼はその家を訪れ、近所の人や友人にその出来事を話そうとした。
しかし、彼がそのことを話す前に、長女が若い男の訪問を知らずに偶然客室に入ってきて、
驚きの叫び声をあげた。

「あら、びっくりしちゃったわ! 
 あなたが来たなんて誰も教えてくれなかったの。
 部屋に入った瞬間から、あなたのことを考えていたのよ。
 昨夜、とても不思議な夢を見たの! 
 夢の中で私は飛んでいたのよ。
 家の前の運河の上を飛んでいたの。 
 水の上を飛ぶのはとても気持ちよかったの。
 飛んでいると、 あなたが岸辺を歩いてくるのが見えたの。
 それで、飛ぶことを覚えたのと伝えにあなたのところへ飛んで行ったの。
 でも、あなたは私を殴りつけてきて、怖かったのよ。今でも思い出すと怖いのよ…」。

これを聞いた男は、婚約中の娘を驚かせないように、
自分の体験を話すのはしばらく控えた方がよいと考えた。

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