バビロン天上人コミュのこの夏劇場公開～予告編～

　　　「となり町の兎吐露～夏休み～」

　Ｍ県全域に悪名を轟かした、殺鬼と滅威の極悪姉妹。見かねた親が極悪姉妹を連れて田舎へと引っ越す。大自然に囲まれ少しは落ち着して欲しいとの思いだったが、それは叶わなかった。やはりどこにいようが極悪姉妹、引っ越した先の町は二週間足らずで陥落。極悪姉妹の支配下に置かれる。さぁ、こっから領土を広げてこうかと、意気揚々の極悪姉妹。
　しかし・・・・となり町には奴等がいた。

　兎吐露三兄弟！
　
いつも通りにまず、となり町に遣った斥候は戻ってこず。一人、二人とまた派遣するも全員が戻ってこず。
不審に思いつつも業を煮やした殺鬼は、ＴＥＡＭの切り込み隊長「ＣＡＮ太」に一軍を預けとなり町を急襲させる。
しかし・・・・

兵「申し上げます！キャ、ＣＡＮ太殿討ち死にとのこと！」

殺鬼「そんな・・・」

　ＣＡＮ太の壮絶なる討ち死に。
　悲しみにくれる殺鬼。
そんな中、滅威が忽然と姿を消す。送られてきた、兎吐露次男からの手紙。

殺鬼「滅威が・・・・拉致られた・・・。」

　血で血を洗う抗争のはじまりだった。

　抗争は激化。圧倒的な戦闘力を誇る兎吐露軍団、戦闘員黒助達の統率のとれた鉄壁の守りにより、町の中心部にいくことすら適わない。
　万が一突破したとしても、人語を解さないキリングマシーン「兎吐露長兄」の非常なる鉄独楽により、その四肢は引き裂かれミンチ。
迂闊に攻めることが出来ず、膠着状態が続く・・・かに思われた。

　そんな中、父が兎吐露次男の姦計により、死。
　死の間際、父は殺鬼に陰陽師の血が受け継がれていることを語る。そして、殺鬼の力を解放し果てる。

　手に入れた、陰陽師の力。式神「猫刃守」を駆り地をかける。黒助をものともせず、その機動力と、鋭い爪で死体の山を築いていく。

（そうか黒助は、生身では無く妖の類であったか。だから味方の攻撃がひとつも・・・。くっ、ＣＡＮ太、皆、すまぬ。）

遅すぎた理解。敵は妖！

駆けて、駆けて、駆けた！
付き従う兵は最早おらず、ただ一人敵の本陣めがけ切り開いてゆく。

　群がる黒助共。

　きらり光る一筋の矢が、猫刃守のわき腹に突き刺さった。消えて行く猫刃守・・・

（何故だ？猫刃守にはただの矢では効かないはず。）

　「ふひひひひっひっひひ」

　甲高い笑い声が、戦場に木霊する。

兎吐露次男「おいら特性の毒矢だぁ。将を射んとすればまず馬を射よってね。さぁ、後はお前一人だ！兄者！やっちまいなよ！」

　現れた兎吐露長男。
　「ヴおぉぉおっぉおっぉぉお！！！」
　相手は、肉弾戦最強キリングマシーン。圧倒的な存在感。その肩には大きすぎる鉄独楽を担いでいる。

（あんなもの凌げるのか？当たったら・・・）

　ゆっくりと、糸を巻く長兄。にやける次男。滅威とラブラブな三男。

（あれしか、あれしか・・・ない！やられる前に・・・やってやる！）

　殺鬼の持ちうる肉弾戦最強技「三歩」。中距離からの一撃必殺であり、一歩（加速）、二歩（溜）、三歩（撃）で一気に間を詰めての技である。

（今なら、陰陽師の力も・・・ある。）

　兎吐露が構えた・・・そして