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公開前の映画情報コミュの正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官

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「正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官」 Crossing Over
 09年9月19日、シャンテシネほか公開
 08年アメリカ  ショウゲート配給
 上映時間:113分  日本語字幕:岡田壮平
 監督:ウェイン・クラマー
 出演:ハリソン・フォード、レイ・リオッタ、アシュレイ・ジャッド、ジム・スタージェス
    クリフ・カーティス、アリシー・ブラガ、アリス・イブ、ジャスティン・チョン、サマー・ビシル
 http://www.seiginoyukue.jp/


ハリソン・フォードが脚本に惚れ込み、初めてメジャースタジオ以外の作品への出演に快諾、という触れ込みの社会派ドラマです。まぁ、得てしてこういううたい文句は当てにならないものですが、果たして……。テーマは、近年のアメリカの切迫した問題になってきている?移民問題?。

<あらすじ>
ロサンゼルス、移民・関税執行局(I.C.E.)のベテラン捜査官マックス・ブローガンは、不法滞在の移民たちを取り締まりながらも、彼らの境遇に同情していた。メキシコから不法入国してきた若い母親のミレヤは、息子をアメリカに残したまま祖国に強制送還されてしまう。女優を目指しオーストラリアから観光ビザで入国クしたクレアは、グリーンカードを手に入れるため、偶然出会った移民判定官の男に接近する…。そんなある日、マックスの同僚の妹が殺害される。遺品の中から偽造グリーンカードを見つけた彼は、独自の捜査に乗り出すが……。
(「goo映画」より引用、一部加筆)


移民問題というテーマを軸に、国境を越えてきた7つの家族・個人を通じて、そのアメリカの不寛容ぶりを鋭く描いています。

誰もが夢をつかめるチャンスを与えられた、開かれた国だったはずのアメリカが、9・11以降、どんどん内向きに、保守的に、そして不寛容になってきている。

一攫千金を狙って、成功と名声を求めて、政治的迫害から逃れるために……。様々な理由でアメリカの地を踏んだ人たち。しかし、彼らはアメリカ国民であると認められてグリーンカードを手にしない限り、そのスタートラインにすら立つことができない。そして、彼らの事情などお構いなしに、杓子定規に法を振りかざして強制送還しようとする移民局の審査官、逆に永住権をエサにおいしい思いを得ようとする役人……。

そんな不寛容な社会の中で奮闘するのが、ハリソン・フォード演じる移民捜査官のマックス。自分の捜査がもとで離れ離れになった母子が再会できるよう尽力するなど?人情捜査官?ぶりを発揮します。

しかし、ただの人情物語に終わらせず、同じ移民なのに市民権を得た人は成功と幸せを手にし、得られなかった人は貧困と不自由の中でもがく、という不条理もしっかり描いています。その対比が悲しい。

うたい文句に違わぬ、見応えある作品でした。

差別や移民、国境がテーマであることや、ザラついた絵の感じはソダーバーグの「トラフィック」やポール・ハギスの「クラッシュ」に通じるものがありました。

それにしても、翻れば、日本も状況はこれと同じですよね、カルデノン紀子さんの例を出すまでもなく。近年の嫌韓・嫌中の流れも含めて、いろいろと考えさせられました。

キャストについては、人情捜査官はハリソン・フォードじゃない方がよかったかな。ちょっと年をとりすぎてる感じ。絡みつくような視線が粘っこい、権力乱用移民判定官をレイ・リオッタが怪演しています。「ブラインドネス」で好演してたブラジル娘のアリシー・ブラガの出番が思いのほか少なかったのが残念。

こういうテーマ性の高い佳作だからこそ、地味な小作なのにそれなりに豪華なキャストが集まったんでしょう。


私的採点:4.0点寄りの3.5点(5点満点)


           09年7月29日 松竹試写室

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