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公開前の映画情報コミュの男たちの大和

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<お断り>私はこの手の「戦地に赴く人との別れ」、「戦地での男同士の友情」でお涙頂戴しようという、やもすれば戦争賛美になりかねないような映画が大の苦手でして、かつ主題歌を長渕剛が歌ってる。この2つだけで、採点が2点くらいマイナスになっていることをご理解のうえでお読みください。それと、若干のネタバレもあります。


「男たちの大和」12月17日公開
 東映配給
 監督:佐藤純彌
 出演:反町隆史、中村獅堂、鈴木京香、仲代達矢
 http://www.yamato-movie.jp/

東映が社運をかけて(?)製作した、戦後60周年記念作品。尾道に大和の原寸大セットを作ったりして話題になりました。原作は辺見じゅん。

ストーリーは説明するまでもないかな。沖縄までの片道燃料しか積まずに沖縄沖海戦に出撃した大和の、その乗組員たちの運命を描いています。観る前に想像した通りのものでした。以上。(笑)

……そういうストーリーの好き嫌いは別にして、演出面だけを取り出しても、どうも好きになれませんでした。

語り部的な若手乗組員(松山ケンイチ)を中心に、新兵や中堅数人の家族や大事な人との永遠の別れ、戦地で結ばれた友情が映画のキモなのですが、その背景がしっかり描けてない印象なんですよ。

たとえば、最後の出帆に出る大和に乗り込む中堅兵の後ろ姿に、遠くの方から赤ん坊を抱いて「あんた〜」と妻が大声で叫ぶ。その姿に気付いて中堅兵も振り返り、帽子を振って応える。悲壮な雰囲気のBGMが流れる……。まあ、見せ場ですよね。

けど、その前に、この中堅兵と妻が幸せな生活を送るシーンがほとんど出てきてないんですよ。昔を懐かしむ回想シーンでチラッと出るだけ。それでジーンと感動せよなんて、ムリな話です。私なんて、「この赤ん坊抱いた女性、誰?」って思っちゃいましたもの。

そういう見せ場シーンは随所にあるのですが、すべて背景描写が中途半端。しかも、どんどん次のシーンに切り替わっていっちゃうので、観客が余韻に浸ることもできません。

BGMも出撃のシーンでは勇ましく、別れのシーンでは悲しげに、戦死する場面ではドラマチックな、クラシック調の曲が流れます。あまりに紋切り型で古臭い。しかも常に鳴りっぱなしでうるさい。ちなみに音楽は久石譲です。

歯に衣着せぬ言い方すれば、「ヘタな演出やなぁ」と思って、監督の名前を見たら、何と佐藤純彌! 「野生の証明」「人間の証明」などの有名作を撮りながら、その後、かの有名な珍品「北京原人 Who are you?」を世に送り出して、すっかり第一線から姿を消してしまったその人ではないですか! パンフのフィルモグラフィーを見ても、「北京原人」の名前はどこにもありません(^_^;)。 御年73歳、演出が古臭い感じを持ったのも、これで納得がいきました。

どうせなら、もっと若手の人に戦争のことをしっかり勉強させたうえで監督させた方が、面白い作品が撮れたんじゃないか、という気がします。最近、若い層で徐々に増えつつある戦争賛美色が濃い作品になっても困りますが。

まあ、鑑賞前の予想通り惨憺たる感想なのですが(^_^;)、いくつかいいところを上げれば……。

●2時間23分の作品ですが、開始1時間半〜2時間くらいの30分間はほぼずっと戦闘シーン。まずまず壮絶な絵になってました。

●CGは思ったほどチャチじゃなかった。それでも、あまりにひどかった「ローレライ」に毛が生えた程度。

●現実にあったかどうかはもちろんわからないが、片道燃料の出撃に反対する乗組員と賛成の乗組員がいざこざを起こすシーンがあって、そこに「新しい日本が生まれるために、日本は負けなきゃならないんだ」と説得する幹部が登場したこと。「亡国のイージス」チックですが、すべて予想通りの展開の中で、このセリフはちょっと意表をついていた。ただ、そのセリフを吐く幹部が長嶋一茂、っていうのがねぇ……(^_^;)

●ほんの1シーンだけなんだけど、寺島しのぶが登場したら、途端に画面が引き締まった。ほんと、いい役者さんですね。

●反町隆史は意外とよくやってた。中村獅堂は相変わらずやかましいだけだった。

私的採点:1.0点(5点満点)
   本当は0.2点くらいなんだけど、寺島しのぶで+0.5点、
   反町の頑張りで+0.3点。


                      11月18日 東映試写室

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