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無我表現研究会コミュの『二十一世紀の諸法無我』発売

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12月18日に無我表現研究会主催那智タケシ氏の約4年振りの新刊が出ました。

二十一世紀の諸法無我―断片と統合-新しき超人たちへの福音
(覚醒ブックス)/ナチュラルスピリット

自分はメルマガ「MUGA」第41号にレビューらしきものを書きましたが、感想などあればこのトピックに書き込んでいただければと思います。

コメント(3)

2、3年くらい前、自分がアドワイタ的な観念にまだ取り巻かれていた頃、那智氏が「すべては私(真我)である」という言い方を否定していることにピンと来ないときがあった。そのときは、自分はまだ真我もまた一つの観念(断片)にすぎないというところまで突き抜けていなかった。だから那智氏がなんでそんなことにこだわるのか、アドワイタを否定するのかが理解できなかった。

今の似非アドワイタ的な著作の氾濫を見ていると、そのときの自分が思い出される。那智氏の新著と並んで、ラメッシ・バルセカールという人の分厚い本(3000円以上する)が書店に置かれている。今はもうそういう本を買う気にはならないが、自分もついこの間まで買っていた。つまり悟りや覚醒を観念化していた。那智氏の本とその他の本は、「覚醒ブックス」というシリーズで一緒くたにされていても、そこには明確な質の差異がある。

スピリチュアルを飯のタネにしている人たちは、そこに気付いていないか、気づいているが意図的に読者をケムに巻き続けているかのどちらかだろう。読者が本当に目覚めてしまうと、本が売れなくなるからだ。それを自覚している人にとっては、那智氏のような人物は目障りな存在だろう。あまり目立つと嫌がらせもあるかもしれない。向こうにしてみればこっちが業務妨害なのだろうが。

言葉遊びの悟りごっこをしている人たち以上に関わりになりたくないのが、「修行系」の人たちである。ヨガとか禅とか、呼吸法とか瞑想とか武道とか、「道を極める」方向の人たちだ。自分で勝手に極めてくれる分には全然かまわないのだが、自分の方法論を絶対化して、修行して開いた悟りでなければ認めない、と他の人に食ってかかる。那智氏の『悟り系で行こう』のレビューにもそんな趣旨のことを書いているのがいる。自分は覚醒しても、それでは他の人は導けないとかなんとか。他人を導いてやろうという考えがすでにおこがましいのである。そのことに気付いていない。覚醒への道のりは、各人が、孤独に、地道に歩んでいくしかないのだ。導くとか従うとかいう発想そのものがもはや時代遅れの古い観念なのである。

限られた人しか見ないコミュニティであるのをいいことに、かなり過激なことを書いてしまったが、この本は、一見詩的で美しい作品のように見えて、実は劇薬なのである。
思いつくまま、雑駁な感想を連ねます。

「部屋の壁に、一匹の蜘蛛がいた。黒い、小さな蜘蛛で、肥えた腹の中央に赤いまだらがあった。見るからにおぞましく、不吉なるものの象徴に見えた。しかし、その蜘蛛が必死に人間の視線から逃れようと暗がりに這い降りている時、私は蜘蛛であり、蜘蛛は私であった。」

この一節を読んで、とある卓見の持ち主である読者が「感情移入どころか、『存在移入』になっているところが凄い」と感想を寄せたとか。

たしかに、このような表現には、これまでお目にかかったことがないように思う。

認識論や哲学的な省察に交って、このような一節が不意に姿を見せる。このスタイルは斬新でユニークであり、この作品を単なる「悟りについて書かれた本」から峻別している点だという気がする。



アマゾンのレビューにも書いたが、「考えない」とか「いまここを生きる」というのは、自我の逃避の一形式にすぎない。

「考えない自分」、「いまここに生きている自分」という余計なエゴを介在させることで、リアリティの障壁を生み出しているだけだ。

こういった「教え」は、それ自体真実(の観念)を含んでいるだけに、余計にタチが悪いとも言える。

それは今のところもっとも<究極の真理>らしく見えるので、そこに居心地の良さを感じる人たちが、まるで骨董品を愛でるかのように、<究極の真理>について書かれた書物や、それを<体現している>マスターを鑑賞することが流行りつつある。

身もふたもない真理は、語られるのではなく、行為されなければならない。

『二十一世紀の諸法無我』は、真理をそれらしく語るのではなく、<真理>という幻想の殻を一枚一枚剥いでいくように語られている本だ。

そこには、語ろうとして語られた言葉ではなく、自ずから語られてしまった言葉が連なっている。

この違いはとても大きいと思う。

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