封切り一発目を見終えてただいま帰ってまいりました。
地元に近いMOVIX川口10時30分の会。
感想はいっぱいあるけれど、総じて否定意的意見はなく楽しんできました。
試写会や東京国際映画祭は参加できませんでしたし、1800円払ったんだもの、楽しまないと！
...でも、やっぱりあのエンディングじゃ...。
女中・深田恭子をプッシュするためにラストを書き換えさせられた？
あとあのラストでは、本当に石坂金田一はラストのラスト...？
『病院坂の首縊りの家』を原作に忠実に映画化できるくらい、石坂浩二若返りメイク技術が確立されたという仮定における、金田一耕助最後の事件の映画化。
そんな作品のラストシーンとしては、大いに印象に残るラストだとは思います。
最後に...
犬神佐清を演じられた役者は、ピーターさんですか？
TBSで地上波放送される際は、上映時間的に確実にどこかカットされてしまうはずです。
ですから皆さん映画館へ行って、観に行きましょう！
こんな具合で感想を皆さんからお伺いしてみたいです。
地元に近いMOVIX川口10時30分の会。
感想はいっぱいあるけれど、総じて否定意的意見はなく楽しんできました。
試写会や東京国際映画祭は参加できませんでしたし、1800円払ったんだもの、楽しまないと！
...でも、やっぱりあのエンディングじゃ...。
女中・深田恭子をプッシュするためにラストを書き換えさせられた？
あとあのラストでは、本当に石坂金田一はラストのラスト...？
『病院坂の首縊りの家』を原作に忠実に映画化できるくらい、石坂浩二若返りメイク技術が確立されたという仮定における、金田一耕助最後の事件の映画化。
そんな作品のラストシーンとしては、大いに印象に残るラストだとは思います。
最後に...
犬神佐清を演じられた役者は、ピーターさんですか？
TBSで地上波放送される際は、上映時間的に確実にどこかカットされてしまうはずです。
ですから皆さん映画館へ行って、観に行きましょう！
こんな具合で感想を皆さんからお伺いしてみたいです。
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コメント(38)
>モノローグさん
自分は、76年版の『推理に関しては大天才だけど(殺人未然防御率なんていう野暮なことは考えないっ！)、普通の人々たちとは心から溶け込むことが苦手な、そういう意味で若干、社会不適合者な金田一耕助』
そんなキャラクター表現が露骨的だったあのラストが大好きだっただけに...。
『天才ゆえに、変わり者...』が、今回のエピローグでは若干弱まってしまっていた印象を感じました。
橘署長改め等々力署長が金田一を邪魔者扱いにしない、見下さない今回のバージョンも...。
『パッとしない風采とふけ症ゆえ(??)周囲の人々から胡散臭がられているけど、映画のエンディングでは全てのキャラが耕助の魅力にハマってしまっている...』
水戸黄門的なパターンともちょいと違いますが、70年代市川監督版金田一の定番パターンをリメイクで否定してしまったのが、チト悲しかったです。
>ミハイルさん
> 犬神佐清を演じられた役者は、ピーターさんですか？
語尾は『？』ではなく、『(笑)』とかにしておけばよかったかもしれません...、誤解させてしまったようでスイマセン。
自分は、76年版の『推理に関しては大天才だけど(殺人未然防御率なんていう野暮なことは考えないっ！)、普通の人々たちとは心から溶け込むことが苦手な、そういう意味で若干、社会不適合者な金田一耕助』
そんなキャラクター表現が露骨的だったあのラストが大好きだっただけに...。
『天才ゆえに、変わり者...』が、今回のエピローグでは若干弱まってしまっていた印象を感じました。
橘署長改め等々力署長が金田一を邪魔者扱いにしない、見下さない今回のバージョンも...。
『パッとしない風采とふけ症ゆえ(??)周囲の人々から胡散臭がられているけど、映画のエンディングでは全てのキャラが耕助の魅力にハマってしまっている...』
水戸黄門的なパターンともちょいと違いますが、70年代市川監督版金田一の定番パターンをリメイクで否定してしまったのが、チト悲しかったです。
>ミハイルさん
> 犬神佐清を演じられた役者は、ピーターさんですか？
語尾は『？』ではなく、『(笑)』とかにしておけばよかったかもしれません...、誤解させてしまったようでスイマセン。
なかなか辛目の評価が続いてますね。今回見た感想ですが、総合的に考えて、そんなに不満はありませんでした。
オイラは「物心つく前に解散した、大好きな往年の名ロック・バンドが、突如一夜限りの再結成を果たしたようなもの」と考えていたので、リメイク作はやはり世間に衝撃を与えた「犬神家」がベストでしょうし、前回から変わった点については、アレンジが変わったな、位に思う程度でした。ただ、あくまで一本の映画として捉えた場合、これじゃ全然ダメな見方ですね。。
ちなみに、皆さんが挙げられている「ダメな箇所」ですが、、珠世さんは、予想よりは健闘していたと思いますが、やはりあの長身だけは隠しようがありませんね。残念な点ではあります。
あと問題のラストシーンですが、あの田んぼは那須市ではなく、岡山の横溝正史の疎開先である真備地区を連想しました。今回の(石坂)金田一が帰る場所は、電車で行ける場所ではなく、金田一というキャラクターが生まれた場所なのかな、と。
恐らく似たことを連想した人は多いと思いますが、そういう書き込みがなかったので。。
ちなみに、「お茶会」は病院坂のラストに引っ掛けた？
というのはさすがに穿ち過ぎですかね。
長文失礼しました。
オイラは「物心つく前に解散した、大好きな往年の名ロック・バンドが、突如一夜限りの再結成を果たしたようなもの」と考えていたので、リメイク作はやはり世間に衝撃を与えた「犬神家」がベストでしょうし、前回から変わった点については、アレンジが変わったな、位に思う程度でした。ただ、あくまで一本の映画として捉えた場合、これじゃ全然ダメな見方ですね。。
ちなみに、皆さんが挙げられている「ダメな箇所」ですが、、珠世さんは、予想よりは健闘していたと思いますが、やはりあの長身だけは隠しようがありませんね。残念な点ではあります。
あと問題のラストシーンですが、あの田んぼは那須市ではなく、岡山の横溝正史の疎開先である真備地区を連想しました。今回の(石坂)金田一が帰る場所は、電車で行ける場所ではなく、金田一というキャラクターが生まれた場所なのかな、と。
恐らく似たことを連想した人は多いと思いますが、そういう書き込みがなかったので。。
ちなみに、「お茶会」は病院坂のラストに引っ掛けた？
というのはさすがに穿ち過ぎですかね。
長文失礼しました。
観て来ました。
殆ど76年版の脚本と同じっぽい。台詞もカット割りも原作のアレンジの仕方も「あれ？全く同じ？デジャブ！」ただ尺が少々短いらしく、その分どのシーンでも「間」の取り方が短いのかな？その中に全ストーリー押し込めすぎの感も・・・。
前作で圧巻だった、金田一耕介から真実を告げられた松子夫人（高峰三枝子）がへなへな座り込んで、「佐清に・・・会わせてください！」という シーン自体は前作と同じだけど、今回はよく言えばテンポがいいが悪く言えば重みが足りなく、前作の方がいい。でも冨司純子の松子夫人、全編通して鬼と優しさ両方魅せてる。すごくいい。
松坂慶子がんばっているけど、前作での三條美紀の狂気の方が凄い！（別に松坂慶子が下手なんじゃないけど、息子を殺された母親役の三條さんの演技が凄すぎるのだ。あれを超える演技なんてそうそう出来るもんじゃないｗ）「よし！わかった」の加藤武署長、好々爺になっちゃったのか？今回は金田一さんにそれほど鋭く突っ込みませんね（笑）まあしょうがないか・・。
事件に少なからず影響している筈の佐兵衛翁の過去の解説が今回かなり省略されて、金田一耕介が言葉で一回説明するだけになってしまっている。あれでは原作知らない人が理解しがたいであろう。
なぞったように全く同じストーリーなので、爆発的な動員は無理っぽい。実際かなり空いていたし。そういうことを気にせずに作ったのか？
後、前作での、帰って行く金田一耕介を皆が送り出す？暖かいラストシーンが今回は変えられたのが残念。ここだけ今回大きく変えたのは何故？？？
今回、突然「ふわり」と地上に舞い降りた「帰って来た金田一耕介」最後の古舘弁護士の意味深な発言・・・・。あとは映画でご鑑賞を。
で、このラストから類推すると、「犬神家の一族」を、とにかくもう１度作るのが主目的だったのだろう。もう石坂浩二での「獄門島」「悪魔の手毬唄」リメイクは無いんだろうな・・・と思う。
でも、映像は綺麗で、比較せず単発で見ると面白いかも。
殆ど76年版の脚本と同じっぽい。台詞もカット割りも原作のアレンジの仕方も「あれ？全く同じ？デジャブ！」ただ尺が少々短いらしく、その分どのシーンでも「間」の取り方が短いのかな？その中に全ストーリー押し込めすぎの感も・・・。
前作で圧巻だった、金田一耕介から真実を告げられた松子夫人（高峰三枝子）がへなへな座り込んで、「佐清に・・・会わせてください！」という シーン自体は前作と同じだけど、今回はよく言えばテンポがいいが悪く言えば重みが足りなく、前作の方がいい。でも冨司純子の松子夫人、全編通して鬼と優しさ両方魅せてる。すごくいい。
松坂慶子がんばっているけど、前作での三條美紀の狂気の方が凄い！（別に松坂慶子が下手なんじゃないけど、息子を殺された母親役の三條さんの演技が凄すぎるのだ。あれを超える演技なんてそうそう出来るもんじゃないｗ）「よし！わかった」の加藤武署長、好々爺になっちゃったのか？今回は金田一さんにそれほど鋭く突っ込みませんね（笑）まあしょうがないか・・。
事件に少なからず影響している筈の佐兵衛翁の過去の解説が今回かなり省略されて、金田一耕介が言葉で一回説明するだけになってしまっている。あれでは原作知らない人が理解しがたいであろう。
なぞったように全く同じストーリーなので、爆発的な動員は無理っぽい。実際かなり空いていたし。そういうことを気にせずに作ったのか？
後、前作での、帰って行く金田一耕介を皆が送り出す？暖かいラストシーンが今回は変えられたのが残念。ここだけ今回大きく変えたのは何故？？？
今回、突然「ふわり」と地上に舞い降りた「帰って来た金田一耕介」最後の古舘弁護士の意味深な発言・・・・。あとは映画でご鑑賞を。
で、このラストから類推すると、「犬神家の一族」を、とにかくもう１度作るのが主目的だったのだろう。もう石坂浩二での「獄門島」「悪魔の手毬唄」リメイクは無いんだろうな・・・と思う。
でも、映像は綺麗で、比較せず単発で見ると面白いかも。
一昨日ですが見て来ました。
is-seyさんと同じで彼女となんですが私は場合は彼女も推理物好きなんで＾＾；
で本題ですが・・・
モノローグさんの言われる通りで台詞のカット多かったですね。
遺言状で青沼静馬が死亡した場合は犬神奉公会へ遺産が行くのがカットされてましたね。
知らない人が見ると静馬が死んだら取り分はどうなる？と思うかと・・・。（そこまで考えないか）
それとモノローグさんと同じで佐兵衛翁と野々宮大弐氏との関係が省略されすぎ。
佐兵衛翁と青沼菊乃の関係も。
あれじゃ、何で静馬や珠世に遺産が行くのか分からんのでは？
小夜子が佐智を屋根裏で見つけたシーンはオリジナル版での川口晶さんの驚き方が印象的だったんで奥菜恵は・・・と考えてしまいます。
書き出したらキリが無いんで・・・。
今回もオリジナル版より良い場面も多々ありましたし。
なんと言っても愛のバラードが流れた瞬間にゾクゾクとしたのは言うまでもありませんけど。
is-seyさんと同じで彼女となんですが私は場合は彼女も推理物好きなんで＾＾；
で本題ですが・・・
モノローグさんの言われる通りで台詞のカット多かったですね。
遺言状で青沼静馬が死亡した場合は犬神奉公会へ遺産が行くのがカットされてましたね。
知らない人が見ると静馬が死んだら取り分はどうなる？と思うかと・・・。（そこまで考えないか）
それとモノローグさんと同じで佐兵衛翁と野々宮大弐氏との関係が省略されすぎ。
佐兵衛翁と青沼菊乃の関係も。
あれじゃ、何で静馬や珠世に遺産が行くのか分からんのでは？
小夜子が佐智を屋根裏で見つけたシーンはオリジナル版での川口晶さんの驚き方が印象的だったんで奥菜恵は・・・と考えてしまいます。
書き出したらキリが無いんで・・・。
今回もオリジナル版より良い場面も多々ありましたし。
なんと言っても愛のバラードが流れた瞬間にゾクゾクとしたのは言うまでもありませんけど。
こんにちは。再度登場です。
前作（76年版）のビデオを昨日観てみました。
多少自分の思い違いもありましたが、今回のリメイク版と比較して興味深い点が沢山ありました。ネタバレ多数ですのでどうかご承知おきを・・・。
松竹梅３姉妹の演技は、今回の３人も頑張っているとはいえ、前作（高峰・三条・草笛）の３人の方がやはり上です。
息子を殺され大暴れする竹子、泣き崩れる梅子、金田一耕助と対決する松子夫人の心と身体の動揺の変化の様。どれをとっても前作の３方は演技の隅々まですごく丁寧にかつ大胆に演じている様子が窺えます。
前作の方が脚本が細かいところまでよく書けて構成も丁寧です。例えば、静馬の過去など１回にまとめて説明するのではなく、会話の中で少しずつ、さりげなく説明されて、ストーリーが進むにつれて原作を知らない観客にも自然に理解や想像が繋がるような感じになっています。 「静馬が今生きていればいくつだ？」「佐清さんと同じ筈ですよ」てな具合に。
ハチさんも仰る様に、相続権利者が静馬も含めて死んだ場合（すごい極端な例外ですが）は犬神奉公会へ全財産が行くのですが、そこが省略されています。確かにここを省略してもさほど影響は無いのですけどね。ちなみに前作では古館弁護士がそこのくだりを読み上げる際（ページをめくって「静馬も死亡した場合には・・」）カメラは暗示的に仮面の男を捉え、仮面の男＝静馬である最初の連想を観客に与えています。前作はそのような、言葉による説明を増やさずにストーリーを助ける細かいカット割が随所にありましたが、めんどくさかったのか時間がなかったのか今回は幾分少なめな印象がありました。
松嶋奈々子、深田恭子はやはり「華」なので、台詞も出番も前作と比べ殆ど省略無く、むしろ台詞は追加されています。今回のみの新しいシーンは、轟署長らが梅子（万田久子）に佐武殺害の凶器のハサミについて尋ねるところ。これも万田さんのシーンを増やすためでしょうか？確か前作には無かったはず？
珠代と佐兵衛翁の本当の間柄・恩人の野々宮大弐夫妻との関係・佐兵衛翁の出生の秘密にも関連する犬神製薬の暗黒部などは今回は恐らく監督の判断でそれほど強調されず、金田一耕助によるサラッとした簡単な説明にとどめさせたのだと思います。ただ、個人的にはここは前作と同程度の流れでいいので生かして欲しかったところです。どことは言いませんが、個人的にはストーリー上削っても差し支えないようなどうでもいいところが残されているのに、逆に殺人事件の発端に因果関係を与えている佐兵衛翁の異常な過去のエピソードが削られているのが一番納得行きません。
とは言え、前作で高峰三枝子の松子夫人に対峙する当時35才のクールな若き石坂金田一よりも、今回の円熟した石坂金田一の方が断然良いです。それと今回の松子夫人（富司純子）と抱き合って号泣する佐清（尾上菊之助）の実の親子競演は今回の大きな見せ場です。新作の不満な点を全て忘れさせる位、ここはとても感動的です。とても優しい男であるが故に事件を複雑にしてしまった佐清君の役、尾上菊之助さんが正にぴったりです。
細かいところ最後にもう１つ。
ラストで金田一耕助が報酬を受け取るところ。
古舘弁護士が穏やかな笑みをたたえながら自分のデスクの引き出しから別の封筒を出し「これは少ないですが・・・どうか私の気持ちです。」金田一さんが「いえ、これはとても受け取れません。それは・・・どうかお許し下さい。」と断るシーン。ちょっと心が温かくなるこのやりとり、これも削られていました。何度もくどいようですが、些細ではあるがストーリーを膨らます細かいシーンが今回削られてばかりで大変残念なことでした。
撮ってはあるけど削らざるを得なかったのなら、いつか、ディレクターズ・カット版にて放映されることを期待したいです。
長文大変失礼いたしました。
前作（76年版）のビデオを昨日観てみました。
多少自分の思い違いもありましたが、今回のリメイク版と比較して興味深い点が沢山ありました。ネタバレ多数ですのでどうかご承知おきを・・・。
松竹梅３姉妹の演技は、今回の３人も頑張っているとはいえ、前作（高峰・三条・草笛）の３人の方がやはり上です。
息子を殺され大暴れする竹子、泣き崩れる梅子、金田一耕助と対決する松子夫人の心と身体の動揺の変化の様。どれをとっても前作の３方は演技の隅々まですごく丁寧にかつ大胆に演じている様子が窺えます。
前作の方が脚本が細かいところまでよく書けて構成も丁寧です。例えば、静馬の過去など１回にまとめて説明するのではなく、会話の中で少しずつ、さりげなく説明されて、ストーリーが進むにつれて原作を知らない観客にも自然に理解や想像が繋がるような感じになっています。 「静馬が今生きていればいくつだ？」「佐清さんと同じ筈ですよ」てな具合に。
ハチさんも仰る様に、相続権利者が静馬も含めて死んだ場合（すごい極端な例外ですが）は犬神奉公会へ全財産が行くのですが、そこが省略されています。確かにここを省略してもさほど影響は無いのですけどね。ちなみに前作では古館弁護士がそこのくだりを読み上げる際（ページをめくって「静馬も死亡した場合には・・」）カメラは暗示的に仮面の男を捉え、仮面の男＝静馬である最初の連想を観客に与えています。前作はそのような、言葉による説明を増やさずにストーリーを助ける細かいカット割が随所にありましたが、めんどくさかったのか時間がなかったのか今回は幾分少なめな印象がありました。
松嶋奈々子、深田恭子はやはり「華」なので、台詞も出番も前作と比べ殆ど省略無く、むしろ台詞は追加されています。今回のみの新しいシーンは、轟署長らが梅子（万田久子）に佐武殺害の凶器のハサミについて尋ねるところ。これも万田さんのシーンを増やすためでしょうか？確か前作には無かったはず？
珠代と佐兵衛翁の本当の間柄・恩人の野々宮大弐夫妻との関係・佐兵衛翁の出生の秘密にも関連する犬神製薬の暗黒部などは今回は恐らく監督の判断でそれほど強調されず、金田一耕助によるサラッとした簡単な説明にとどめさせたのだと思います。ただ、個人的にはここは前作と同程度の流れでいいので生かして欲しかったところです。どことは言いませんが、個人的にはストーリー上削っても差し支えないようなどうでもいいところが残されているのに、逆に殺人事件の発端に因果関係を与えている佐兵衛翁の異常な過去のエピソードが削られているのが一番納得行きません。
とは言え、前作で高峰三枝子の松子夫人に対峙する当時35才のクールな若き石坂金田一よりも、今回の円熟した石坂金田一の方が断然良いです。それと今回の松子夫人（富司純子）と抱き合って号泣する佐清（尾上菊之助）の実の親子競演は今回の大きな見せ場です。新作の不満な点を全て忘れさせる位、ここはとても感動的です。とても優しい男であるが故に事件を複雑にしてしまった佐清君の役、尾上菊之助さんが正にぴったりです。
細かいところ最後にもう１つ。
ラストで金田一耕助が報酬を受け取るところ。
古舘弁護士が穏やかな笑みをたたえながら自分のデスクの引き出しから別の封筒を出し「これは少ないですが・・・どうか私の気持ちです。」金田一さんが「いえ、これはとても受け取れません。それは・・・どうかお許し下さい。」と断るシーン。ちょっと心が温かくなるこのやりとり、これも削られていました。何度もくどいようですが、些細ではあるがストーリーを膨らます細かいシーンが今回削られてばかりで大変残念なことでした。
撮ってはあるけど削らざるを得なかったのなら、いつか、ディレクターズ・カット版にて放映されることを期待したいです。
長文大変失礼いたしました。
今回の石坂金田一はとてもいいですね。復活してくれただけでも嬉しいですが、今回は一つ一つの台詞に一層力が感じられます（そりゃ前と同じ台詞でニ度目でしょうから、当然そうでなくてはいけないんですが・・・）
個人的には、前作での高峰三枝子さんとの対決の時は少々力不足の感がありました。とは言え76年の撮影時点ではまだ後の金田一モノ爆発的大ヒットも予想出来ていない状態。初めての原作通りのいでたちで映像化された金田一。何よりその頃は名探偵「金田一耕助」と言うキャラクターがまだ今ほど一般的に知られていない時代です。石坂さん自身も恐らく映像的な何の参考資料も無く手探りで演じていた面もあったのでしょうか。見ている人にとっても、轟署長じゃありませんが「なんだね？一体君は！！」に近かったかな？（笑）
高峰三枝子さんは実に良かったのですが、ちょっと怖すぎ（笑）今回の富司純子さんは少し柔らいで鬼と優しい佐清の母との両面のバランスが良く、円熟した石坂金田一との緊張感ある絶妙なシーンを見せてくれていました。
脚本が同じなので前作にも新作にもある石坂金田一の台詞
「僕はこう思うんです・・あなたは佐兵衛翁の望んでいたことを、あなた自身の手で実行してしまったんではないかと・・。」
犬神家の惨劇が何であったのかを一言で表した、そして犯人に対する憐憫をも込めた重い重いこの台詞。前回も今回もここが一番ずしりと心に響きます。
そして、この台詞は正に、石坂金田一のための台詞です。
細かいところですが今回のオープニング、那須に現われた金田一耕助に「愛のバラード」を被せ、ラストも、去り行く金田一にやはり「愛のバラード」を被せています。まるで、ふわりと現われてそっと姿を消したような今回の金田一耕助。それは恐らく今回一回限りの最後の降臨。それを強く暗示しているかのようで切ない思いを禁じえません。
個人的には、前作での高峰三枝子さんとの対決の時は少々力不足の感がありました。とは言え76年の撮影時点ではまだ後の金田一モノ爆発的大ヒットも予想出来ていない状態。初めての原作通りのいでたちで映像化された金田一。何よりその頃は名探偵「金田一耕助」と言うキャラクターがまだ今ほど一般的に知られていない時代です。石坂さん自身も恐らく映像的な何の参考資料も無く手探りで演じていた面もあったのでしょうか。見ている人にとっても、轟署長じゃありませんが「なんだね？一体君は！！」に近かったかな？（笑）
高峰三枝子さんは実に良かったのですが、ちょっと怖すぎ（笑）今回の富司純子さんは少し柔らいで鬼と優しい佐清の母との両面のバランスが良く、円熟した石坂金田一との緊張感ある絶妙なシーンを見せてくれていました。
脚本が同じなので前作にも新作にもある石坂金田一の台詞
「僕はこう思うんです・・あなたは佐兵衛翁の望んでいたことを、あなた自身の手で実行してしまったんではないかと・・。」
犬神家の惨劇が何であったのかを一言で表した、そして犯人に対する憐憫をも込めた重い重いこの台詞。前回も今回もここが一番ずしりと心に響きます。
そして、この台詞は正に、石坂金田一のための台詞です。
細かいところですが今回のオープニング、那須に現われた金田一耕助に「愛のバラード」を被せ、ラストも、去り行く金田一にやはり「愛のバラード」を被せています。まるで、ふわりと現われてそっと姿を消したような今回の金田一耕助。それは恐らく今回一回限りの最後の降臨。それを強く暗示しているかのようで切ない思いを禁じえません。
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