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赤っ恥光画倶楽部コミュの露出、AE(自動露出)、A/S/Mモードを知ろう(加筆修正)

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 近年のカメラ、デジタルカメラはシャッターボタンを押すだけでフォーカスもシャッター速度も絞りの開度も勝手に設定してくれて、まあ便利なものです。


 デジカメならオートモードやプロブラムAEモード(Pモード)にしておけば、後はカメラ任せで明るさやシャッター速度を設定してもらって普通に撮影できます。
 これらのモード、急ぎやとっさの撮影などにはとても重宝します。

 が、写真にある程度自分の意思を反映させるには、全てカメラ様にオマカセ〜という訳にはいきません。


 …いや、お任せでも構わないのですが、せっかく購入したカメラなのだから、ある程度はユーザーの意図を反映させた撮影を行いたいものです。

(オートモードにもちゃんと利点はあります。シャッタースピード、絞り設定だけでなく、感度設定やホワイトバランス補正もある程度期待出来、普通に撮影するならニュートラル、素直な色合いや明るさで撮影が出来ると思います。)



 ともかく、カメラに「使われる」ユーザーにならないため、ここではカメラを「使う」ユーザーになっていけるよう一緒に学習していきましょう。


 今回はA/S/Mモード、露出、AE(自動露出:Automatic Exposure)について記述いたします。


 カメラの仕組みとして、レンズからフィルム(デジカメならCCD、CMOSセンサー)にその画像が到達するまでに二つの関門、ゲートがあります。
 AUTOモードやプログラムAEモード(以下Pモード)ではカメラにお任せですが、モードを変えれば意図的にこれを操作することが出来ます。
(コンパクトデジカメ、携帯カメラでは出来ないものもあります。)


 最初の関門はレンズ側の関門「絞り」。
 (カメラの種類によっては本体側についている場合もあります。)

 絞りというのはレンズに入ってきた光の量を調節する為のゲート。
 このゲートの開度を調節する事でフィルムまで到達する光の量が変えられます。
 単位はFで表され、F1.0から始まりF1.4、F2、2.8、4、5.6、8、11、16、22となっていきます。
 F1.0が開放、数字が増えていけば絞りはだんだん閉じられていきます。
(このステップはカメラやレンズの種類により上限、下限、幅などの違いがあります。)
 この数列は1を通る公比√2の等比数列になっていて、絞り値が√2倍になると露光量は1/2になり、1絞り、1段、1EVなどと表現しています。

 夕方や暗い環境下で撮影するときはこの値を小さくしていけば入ってくる光が開放され、撮影しやすくなるというのが一般的な使い方です。


 二つ目の関門は「シャッター」

 これは多くの方がご存知であろうと思いますが普段シャッターは閉じていて、シャッターボタンを押す事により設定された時間だけ全開します。
 時間単位は1/x秒で表され、1秒、1/2秒、1/4秒〜1/500、1/250、1/125〜というふうに÷2というステップで設定できます。

 動いているものを止まったように写すには早いシャッタースピード、また動くものを流れるように撮影などという方法ならば遅いシャッタースピードを選択する事になります。




 この二つのゲートを通過した光、画像がフィルムや感光素子に当たり、撮影が行われる訳です。




 昔のカメラでは、この二つの設定を全て手作業で行わなければなりませんでした。
 プロならば照度計で光の量を計測し、それに合わせた絞り、シャッタースピードを設定。
 これについてはある程度の熟練が必要です。


 今ではAE(自動露出)が開発され、どちらもカメラ任せで撮影できるようになりましたが、これ片方だけ人が設定してもう片方はカメラ任せという事が出来るんです。

 
 以下にその解説。



:絞り優先AE(Aモード)

 これは絞りの開度、いわゆる光がカメラに入る量を人間側が設定し、その光の量に合ったシャッタースピードをカメラ側に自動で決めてもらうモード。
 
 カメラってシャッター速度だけが問題じゃねーの?と言われそうですが、絞り開度は被写界深度と呼ばれる、いわゆるフォーカスの合う範囲、深さに影響します。

 絞りを開けていけば被写界深度は狭くなっていくという法則があり、例えば花や人物を撮影するときに意図的に背景をぼかしたい、と考えた場合は絞りを開ける側に設定し撮影します。
 開けすぎて必要な部分までボケてしまうという失敗もよくあるパターン。

 防止策としては、デジカメなら多くの枚数を撮影できるので絞り値を3段階くらいに設定を変えたものをそれぞれ写していく、というのが手段の一つです。


 また、記念撮影などで手前の人物と背景、どちらにもフォーカスを合わせた撮影をと思った場合は絞りを閉めるように設定して撮影します。
 全体的にシャープな画作りができますが、同時にシャッター速度が遅くなるのでブレ等の注意が必要。
 三脚を用いたり、被写体がちょっと動いただけでぶれてしまう程の極端なシャッター速度の低下を避けるよう心がけて設定しましょう。

 Aモードについては、風景や静止被写体、ポートレートを専門に撮影するカメラマンの常用モードであり、私も常用でAモードを使っております。


:シャッタースピード優先AEモード(Sモード)

 これは先ほどとは逆で、シャッタースピードを人間側が設定し、それに合わせた光の侵入量、絞り設定をカメラ側で自動的に行なってもらうモード。

 主に動体を撮影する時に多用します。
 
 短距離走ランナーを撮影する、というのを例に考えてみましょう。

 走るランナーを写真の中央に写るようカメラの角度をランナーに合わせて動かしながらシャッターを切ります。
 
 ランナーの動きを止めたように捉える場合には早いシャッター速度設定で良いです。

 ただ、手足を一生懸命動かすランナーの「動」を表現する場合にはシャッター速度を遅めに設定し、手足がブレて写るのを承知で、そのブレを「動」の表現として用いる、そんな撮影手法を使う場合はシャッター速度を遅くして写します。

 スポーツ、モータースポーツ専門のプロカメラマンなどがよく使うモードです。


:マニュアルモード(Mモード)

 絞りとシャッター速度、この二つをカメラに頼らず人間が設定するモード。
 
 かなり難しいのですが、AEが開発されていない時代のカメラは全部マニュアル設定でした。

 多様する場面はあまり無いと思いますが一応知っておいていただきたいと思います。

 理科の教科書に乗っていた北極星の周りをぐるぐる回る星の撮影とかは、シャッターを開けっ放しにして(バルブ撮影といいます)数時間放置してあんな写真が撮影出来るのです。

 このような特殊な写し方等でマニュアルモードが使われます。
(デジカメはバッテリー駆動という都合上、数時間単位のバルブ撮影ができないものもあります。)

 また、意図的に通常より明るく撮影したい、暗く撮影したい等の場合に、このモードにて調整して撮影するというのも可能です。

 ただ、近年のカメラは露出、いわゆる撮影時の明るさを操作できるようになっており、Aモード、Sモード使用時においても暗めに、明るめにという露出調整設定が出来るので、Mモードで露出ずらしという手法は通常使うことは少ないであろう、と思われます。


:Pモード

 これは絞り値、シャッター速度どちらもカメラが勝手に決めてくれるモードです。
 手ブレが起きないよう適度なシャッター速度とそれに合わせた絞り値を設定してもらう事が出来、通常撮影ならこのモードで問題無いでしょう。
 AUTOモードはこの派出型で、デジカメならホワイトバランスなどの設定も自動的に行なってくれます。
デジカメの場合、ISO感度も自動的に設定、変化させられる場合があるので注意が必要。
 いずれまたお話しますが、ISO感度設定が高くなると暗い環境でも撮影が可能となりますが、スターノイズが発生したり画像そのものが荒くなるので注意が必要です。




 ここまでのまとめとして、


 カメラにはレンズとフィルムの間に「絞り」「シャッター」の二つのゲートがある。

 それぞれの状況に合わせて、これらを人間側が設定することが可能。

1:カメラに全てお任せならPモード(プログラムAE)、AUTOモード。
2:絞り値だけを自分で操作したい、被写界深度を意識した撮影ならAモード(絞り優先AE)
3:シャッタースピードだけを自分で操作したい、動体を止めて撮る、動かして撮るの調整を試みるならSモード(シャッター速度優先AE)
4:どちらも自分でやりたいならMモード(マニュアルモード)




 次は露出について。

 カメラはMモードを除き、各モード下において画像として捉えるのに必要は光量を測定する機構が備わっています。

 シャッター、絞りの設定はカメラに内蔵されている「露出計」において制御され、明るすぎて真っ白な写真、また暗すぎて真っ黒な写真とならないよう調整されます。

 この露出計のおかげで、例えばAモードにて好きな絞り値を設定しても、それに合わせてシャッター速度を調節してくれるようになっております。

 Mモード使用時でも、現在の設定が適切か、明るすぎ暗すぎの設定でないか確認できるようになっております。

 その露出調整を人間側が設定する事ができます。

 露出は「EV」という単位で表されます。
(カメラ内部の事ですが、光センサーが光を読みとって、電気に変換します。その電気の強さを露出電圧(EV)と言います)

 通常の明るさの撮影を±0EVとして例に挙げてみましょう。

 桜を撮影しますが、花をもっと明るく見せたいために露出を変えたい、等の場合+0.3EV、+0.7EVに露出設定を変更して撮影を試みる。

 また白い花一輪を写すなら、全体的に暗く撮影して花以外のものをさらに目立たなくしたい、明るすぎる雰囲気を落としたい、等の場合に-0.3EV、-0.7EV等に設定します。

 これは露出計が「適正」と判断した設定から意図的に明るさをずらすもので、簡単に設定、また元に戻す事も出来るので活用いただきたい機能です。

 ちなみに、1EVの差=光量2倍の差という事で、+1EV(明るい)場合はシャッター速度が倍長くなる、もしくは絞りが1段開くという事になり、-1EV(暗い)場合はその逆となります。

 カメラの機種によって調節のステップは様々ですが、ソニー一眼レフは0.3EV(厳密には0.33333・・・・EV)単位でのステップで調整できます。



 以上の操作パラメーターを駆使して、明るさ、奥行き、動き、それぞれにこだわった撮影を楽しめるようになればもうAUTOモードなんかアホらしくて使えない。

 パパに買ってもらったであろう高級一眼レフをこれみよがしに持ち歩いている金持ちボンボンやお嬢を見かけたら、モードダイヤルにいつも目が行きます。

 大抵が決まって「AUTO」モード。

 ( ゚д゚)、ペッ

 所詮理屈もわからず金にものを言わせて実は機械に使われとるだけのしょーもないクソガキですわ。

 飾りじゃないのよカメラは〜Ha〜Ha〜♪

 携帯電話のカメラ以外に新たにカメラを買う場合は、例え安いコンパクトデジカメであろうとも上記の概念くらいは知っておいて欲しいものです。

 コンパクトデジカメですらちょっとイイ物であれば諭吉1匹では利かないモノも多く、かけるお金を無駄にしないためにも是非とも知っといて欲しい概念だと思います。


 構図の概念とこれらの事を組み合わせるだけで写真の世界はものすごく広がり、画作りも数段違ったものになることは間違いありません。

 せっかくのカメラ、画作りをカメラ任せにせず、撮影者の意図で画を作ってみませんか?

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