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eine kleine Miniaturgartenコミュのサラバンド

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昨日の波に飲み込まれそうになる。
一週間前に食べた魚の骨の髄の味を思い出しながら、アルフレッドの鳥のようにはならまいか、と不安になる。

私の周りだけを回る惑星は全部で4つある。
それを私はイオニス、ウェールズ、セシウス、ニコルスと名付けた。

今日はセシウスが私に近づいてくる。口元にキスをしようとしているのであろうか、それを私は軽くあしらって、金色に染まる落葉樹の絨毯を歩く。

裸になった樹の陰から、窺うように、ささやかな恥じらいを見せながら月が見え隠れする。

その真っ白で無垢な体は、細くて長いイチョウの裸体に交わる。
私は月を三角形に切り取って、その欠片を一枚一枚重ねて、サンドイッチをつくる。
間に熟れて深緑色したピクルスでも挟んだら、妖艶だろう。
そしたら赤い色したベテルギウスだって仲間に加えてあげてもいい。

白と緑と赤のトリコロールが、まるでイタリアの国旗のようで、私はカールした黒髪に鼻の高い、異国情緒たっぷりな彼の姿が容易に浮かぶ。

目が回るほど鮮やかで美しい極彩色に、ため息をつく。
今私の視界に入っているこの景色を全て凝縮して瓶のなかに詰め込むことができればいい。
瓶の外側に舌をあてて、そのひんやりした感触を味わいたい。ぞくぞくする。

そんなことをしたら、見えないブラックホールに舌をとられるのだろうか。

思いを現実から剥離してはいるものの、霜焼けをさする矛盾。

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