1 get a book 本を買う(もらう) 2 get a dog 犬を飼う 3 get a taxi タクシーを捕まえる 4 get my wish 願いがかなう 5 get a divorce 離婚する 6 get a date デートする 7 get cancer 癌になる 8 get approval 許可される 9 get a shot 注射をする 10 get an appetite 食欲が出る このgetには魔法のような力があります。どうしてかというと、他の動詞を使わないですむからです。それを理解するために、getを使わないで、図表2のいくつかの表現を言ってみましょう。
buy a book 本を買う suffer from cancer 癌を患う catch a taxi タクシーを捕まえる となります。このように、通常は特定の動詞と特定の名詞が結びつきます。鍵と鍵穴を合わせるように、動詞と名詞を一つひとつ合わせていたら面倒です。これに対して、getはマスターキーのようなものです。getひとつでかなり間に合います。
また、get approvalの場合、get+名詞の形を使わないとすると、approve という動詞を使うことになります。その場合は I am approved. 私は許可される という受身の形を使うことになってしまい、面倒です。
ぼくは銅メダル時代に「妊娠した」を She is getting a child. と言ったことがありました。これは間違った英語で、相手は Is she pregnant? と聞き返してきました。ぼくはうなずきました。そのころはpregnantという単語は聞けば分かるものの、自分では使えませんでした。そんなときはpregnant を思い出すまで「どんな単語だったっけ」と焦るより、間違えてもいいから話を先に進めた方が会話がスムーズに続きます。
この前映画を見ていたら、大統領(役の人)が執務室に入って来た国務長官に What do you got? 今日の議題は何だ?(本来の意味は、「あなたは何を持っているか」) と言っていました。
これは文法的には間違いで What do you get? または What have you got? とすべきです。大統領という社会的に最高位にある人が本当にこういう言い方をしているかどうかは、大統領の側近との会話を聞いたことがないので分かりません。しかし、アメリカ人がおかしいと思わないほどgotが使われているということです。つまり、getよりもgotの方が多用されているということです。
読者のみなさんには、文法的に間違っているgotではなく、have gotを使うことをお薦めします。これだけの差で英語がうまく聞えます。極端に言えば、第1の意味で使うgetはいつもhaveを伴うと考えていただいてかまいません。つまり、図表2のGetの例はすべてHave gotの形に書き換えらえると考えていただいてけっこうです。例えば、図表2の最初の例なら I’ve got a book. 本は買ったよ(手元にあるよ。) といった調子です。
1 get hungry あなかがすく 2 get popular 人気が出る 3 get better よくなる 4 get suntanned 日焼けをする 5 get dressed 服を着る 6 get married 結婚する 7 get angry 怒る 8 get lonely 寂しくなる 9 get pregnant 妊娠する 10 get lost 道に迷う
このgetはisと交換してもあまり意味が変りません。例えば、 He got married. 結婚した He is married. 結婚している isが「〜である」という意味であるのに対して、getは「〜するようになる」ですから、当然意味が違います。しかし、だいたい同じような意味に取れます。図表3に挙げた表現はすべて、getの代わりにis を使うことができます。
また、getには、その後にいろいろな前置詞がつく決まり文句があります。 get up 起きる get on (電車に)乗る といった具合です。
これらも I get up at 7. 7時に起床する I am up at 7. 7時には起きている
I get on a train. 電車に乗る I am on a train. 電車の中にいる という具合にbe動詞に入れ替えることが可能です。