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東日本大震災記録コミュの570、ホームレスから「アメリカで最も影響力のある人物」になった男の逆転人生――きっかけは「物の見方」を変えたこと 『希望をはこぶ人』の著者、アンディ・アンドルーズ氏に聞く

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2011年4月の発売以来、「人間関係を見つめ直す良書」として反響を拡げつつある『希望をはこぶ人』(ダイヤモンド社刊)。ホームレス生活からベストセラー作家になったという異色の経歴を持つ著者アンディ・アンドルーズ氏に、「物の見方」を変えることの大切さ、そして震災復興に立ち向かう日本人へのエールを語っていただいた。
(聞き手:大野和基)

19歳からの3年間、ホームレス生活を送ることに。その間いつも考えていたのは「人生とは宝くじのようなものなのか?」という疑問。

―― 一時期、ホームレスになったことがあるということですが、ホームレスになったきっかけは?

アンドルーズ(以下A) 19歳のときに両親が亡くなりました。母はガン、父は自動車事故です。アルコールやドラッグとはまったく関係がありませんが、財政の面で間違った選択をしたのです。他に家族もいなかったので、しばらくトレーラー生活を送る羽目になりました。次がテント生活、そして車を売り払った後はテントとオートバイの生活でした。まさにテントそのものの生活です。

 それからまもなくすると、桟橋の下で暮らしたり、人家のガレージに出入りしたり。そうやって実際にホームレス生活を送りました。

――桟橋の下ではどれくらい暮らしたのですか?

A 3年ほどです。

――ホームレス生活をしている間、毎日何を考えていたのですか?

A どうやったらこの生活から脱出できるだろうかといつも考えていましたが、うまくいかず落胆することばかりでした。当時の私にとって最大の疑問は、「人生というのは宝くじなのか」、つまり、サイコロを転がすのと同じように運だけで決まるものなのか、ということでした。

 この人は何もしないで幸福を得たのか、なれの果てに桟橋の下で生活するようになったのか。偉大な人は生まれながらにしてそうなのか、あるいは自分で何かをしてそうなったのか。それが私にとっての最大の疑問でした。

 そんなときに、ジョーンズと名乗る老人が現れたのです。

2011年6月7日
http://diamond.jp/articles/-/12535

ミステリアスで英知あふれる老人との出会い。
その老人が教えてくれたのは「希望がある証」

――その老人があなたの人生を最終的に変えたのですね。当時彼は何歳だったのですか?

A 年齢不詳で、実際に会うと80歳かな、あるいは180歳かなと思うような人です(笑)。町の人に何歳と思うかと聞いて回っても、「私が子どものときはもう老人だったよ」と答えるでしょう。永遠の老人というような人です。ただ、実在の人物ですよ。ですから、『希望をはこぶ人』の第1章は全部本当のことです。

――まさにそこに書かれた人だったのですね。

A そのとおりです。ミステリアスな老人ですが、英知あふれる人です。その老人こそが、私に自分について本当のことを教えてくれた最初の人でした。

 私がそう言うと、たいていの人は戸惑った顔をします。苦労している人に出会ったら、普通の人はどうするでしょうか。たいていはお金をあげるとか、何らかの方法で助けるとか、あるいは心配だと相手に伝える、といったところですよね。腰を下ろし、相手の癇にさわるようなことを言ったりはしないものです。でも、その老人がやったことはそういうことでした。実際、私を何回も怒らせましたよ。

 ただしだからといって、私には他に行き場もありません。なにせ桟橋の下に住んでいるんですからね。老人はそこで、私に「真実」――つまり、明らかに希望があるという真実を教えてくれました。ちょうど『希望をはこぶ人』の第6章で、謎の老人ジョーンズがウィロー・キャラウェイ(注:ウィローとは物語に登場する老婦の名前)に「希望がある証」を与えたのと同じようにね。

悲劇が襲ったときにこそ、
新たな希望を見出すチャンス。

――ご存知のように日本の東北地方は、大地震と津波で壊滅しました。何万人もの人が生活を奪われ、希望も奪われました。彼らは、もちろん人によって形はさまざまでしょうが希望を探しているのだと思います。そういう人たちはどういう物の見方をすればよいのでしょうか。どこで「希望がある証」を見つけることができると思いますか?

A そう、希望の形は人によって違います。でも常に忘れてはならないのは、こういう経験をしたことがある人が他にもいるということです。現時点では、世界的に見ても日本は顕著な例でしょうけれどね。

 6年前にはアメリカがハリケーンに襲われて、我々の家は壊滅的な被害を受けました。家を出ましたが、戻るまでには2年もかかりました。本当にひどいものでしたが、ひとつだけ常に忘れなかったことは、ハリケーンは我々の家を破壊したけれど、家庭を破壊することはなかったという事実。もちろん多くの命が失われましたが、まだ息づいている命もあるのだということです。

 (『希望をはこぶ人』の第6章で)ジョーンズが、希望がある証として「あなたはまだ呼吸をしているでしょう」と言っていますよね。呼吸をしているということは、まだ生きているということ。そして、まだ生きているということは、生まれてきた目的をまだ果たし終えていないということなのだ、と。

 今こそ、自分の目的を探すときです。誰を助けることができるか、誰のお手本になれるか、見つけるときなのです。あなたの行動が次の世代に影響を及ぼすことになるのですから。

 この悲劇にどう対処するかは、この先何世代にもわたるあなた自身の家族と、固唾をのんで見守る私たち――日本のみなさんが勇気をもって悲劇に立ち向かい、この状況を機会に変えて行動を起こすことを見守っている私たち――に、大きな影響を及ぼすことになるのです。

自分自身を変えることは、それほど大したことではない。
小さな変化がやがて大きな違いを生む。

――日本人の思考傾向をご存じかどうかわかりませんが、日本人は否定的に思考する傾向にあります。

A それはみんなそうですよ。日本人に限らず、誰でも否定的に考える傾向にあります。我々は常に現状しか見ませんからね。

 しかし、我々が目を向けるべきは、現状ではなく「起こりうる状況」です。こうしたらどうなるか。これが起こったらどうなるか。これを起こすことができたらどうなるか。この人に会うことができたらどうなるか、この人を助けることができたらどうなるか、ということです。こういう物の見方には、驚くべき可能性があるのです。

 自分の人生をどう見るかについて、ジョーンズは私にこう言いました。「君は何を見て、何を食べているんだい?」と。私が「砂の上に腰を下ろしてソーセージとイワシを食べている」と言うと、彼はこう答えました。「私は浜辺で海の景色を眺め、潮の香りを満喫しながらごちそうをいただいている」。

 同じ状況であっても違う物の見方ができる人は、異なるものを得ることができるし、人とは違う機会を得ることができます。

――人は自分の失敗を忘れて、同じ失敗を繰り返す傾向にあります。過去の経験からまったく教訓を得ないときもあります。物の見方を変えないからだと思いますが、やはり少し物の見方を変えなければなりませんね。

A その通りです。自分自身を変えることは、それほど大したことではありません。よく、がらりと変わらなければいけないんじゃないかと思われがちですが、実際にはごくわずかな変化なんです。ちょうど、ボートに乗って海に出るようなもの。角度を1度変えると、そのときはそれほど大した違いがないように見えても、何マイルも行くにつれて大きく変わってきますよね。

復讐は時間の無駄でしかない。
目の前のつらさにどう対処するかによって、あなたの未来は変わる。

 他よりも幸せでわくわくしている人、一緒にいると楽しい気分になる人のところには、そうでない人より多くの仕事が来ますし、刺激も機会も多く、昇進も多いのです。反対に、嘆き悲しんでいる人には何が起こるでしょうか。文句ばかり言う人は? 人はそういう人と機会を共有しようとは思いませんし、近寄ろうとも思いません。

 このように、ものには自分で選ぶことができるものがあるのです。

 つらいときであっても、世界に対して自分たちの対処の仕方を示し、彼らが自分たちを助けたいと思うような気持ちにさせましょう。仕事や助けを提供できる人が、もっと助けたいと歩み寄ってきたくなるような気持ちにさせるのです。

――ご存知のように、自分にひどいことをした人を許すことは非常に難しいものです。そういう人に対して復讐をすることは間違いだと思いますか?

A 復讐は時間の無駄だと思います。英語には“What goes around comes around.(因果応報)”という箴言があります。カルマ(業)のようなものですね。悪いことが起こるのは彼らが悪い状況を作り出したからです。彼らにどんな仕返しをしようかと考え始めたとたんに、あなたの幸福も、仲間の良好な関係も止まってしまいます。ですから、復讐は時間の無駄でしかないのです。

 あなたにできるのは、人を許すことです。相手が許しを請うているか否か、許すに値するか否かにかかわらず、人を許すことこそ、あなた自身ができることです。

 許すことと信用することは別物です。あなたから物を盗んだ人を許すことはできても、その人とずっとビジネスを続けるかといえば答えはノーです。嘘をついた人を許しはしても、彼らが言うことをすべて信じるかといえば、そんなことはないでしょう。

 許しとは自分にかかわることであり、信用とは相手にかかわることです。許しとは過去にかかわることであり、信用とは未来にかかわることなのです。

――ありがとうございました。

アンディ・アンドルーズ(Andy Andrews)
アメリカの作家。1959年、アラバマ州生まれ。高校卒業後、両親を相次いで失ってホームレス生活を送っていたが、1人の老人との出会いをきっかけに自暴自棄な態度を改め、人生を前向きに切り開く。当初、コメディアンとして人気を博したのち、作家に転身。講演者としても評判を呼び、全米の企業や団体から依頼が殺到する。ニューヨーク・タイムズ紙で「アメリカで最も影響力のある人物の1人」と称賛される。ベストセラー作家としてテレビにもひんぱんに出演している。日本での訳書に『バタフライ・エフェクト 世界を変える力』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。現在、アラバマ州オレンジビーチで妻子と暮らす。


内容紹介 『希望をはこぶ人』

2009年にアメリカで刊行されるや、またたく間に世界20国での翻訳が決まった話題作。
物語の舞台はアラバマ州オレンジビーチ。著者アンディ・アンドルーズ自身の経験が随所に織り込まれた半自伝的小説というスタイルをとる本作には、さまざまな悩みを抱えた人たちが登場します。身寄りを失って自暴自棄になる若者。気持ちのすれ違いから離婚の危機を迎えた夫婦。仕事もプライベートもうまくいかず、自分はなぜ幸せになれないのだろうと肩を落とすビジネスマン。最愛の息子に先立たれ、もはや生きる気力すらなくした老婦。他人を信じず、ただひたすら傲慢にふるまう事業家……。
そんな彼らのもとに、ジョーンズと名乗る老人が現れます。「歌のうまい人や足の速い人がいるように、私は人が見落としていることに気づくのが得意なんだ」と語るその老人は、悩みを抱える登場人物たちの心に、「物の見方」という人生の知恵をさずけていきます。
ジョーンズという名の老人が登場人物たちに、そして私たちに語ってくれる言葉に耳を傾けながら、少しのあいだ、あなた自身の生き方について想いをめぐらせてみてください。

http://diamond.jp/articles/-/12535?page=4

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