ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

東日本大震災記録コミュの206、社説:震災と国会 駆け引きしてる時か

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 3月11日を境に日本列島は様変わりした。被災地の人々を取り巻く環境の激変は言うまでもないが、遠く離れた土地でも、子どもからお年寄りまで、くらしや意識の切り替えを迫られた。
 ところが、ここだけは何も変わっていないのではないか、と怒りを覚えずにはいられない場所がある。
 11年度予算が成立した。子ども手当を6カ月間、延長する「つなぎ法案」は、共産党などの賛同を得て成立を目指すという。だが、肝心の、赤字国債発行に必要な法案は成立のめどが立たない。大震災から間もなく20日。補正予算の編成など対策が本格化しているべき時期だが、永田町はまるで震災前のようである。
 当面の被災地支援に中長期の復興計画、そのための財源確保や、もともと6月までに決めることになっていた税と社会保障の一体改革。夏場に向けての電力対策に、原子力発電の今後の扱い……。課題山積の一方で時間の余裕はない。ところが、菅直人首相の原発視察が適切だったか、などという相変わらずの責任追及が行われている国会だ。
 「あとは決断と実行だ。何をいまさら議論しているんだ」−−。津波で家族が犠牲になった黄川田徹衆院議員の言葉である。被災者支援における政府の対応を批判したものだが、国家が危機的状況にありながら、なお駆け引きを優先させる与野党の有り様全体に当てはまる。
 何か決定的な隔たりがあるから、進まないというのではない。優先度の高いものから速やかに実行する、費用は能力に応じ被災者以外の全員で負担する−−。原則を共有すれば、小異は党首の決断と党内説得で越えられるはずだ。国民が「自分は何をすべきか」と自問し、協力し合っている中、政治家が党のメンツにこだわっているようでは情けない。
 福島第1原発の事故をめぐっては、なお緊張が続いている。だが、このままでは、原発がもたらす損害を、政治のもたつきがさらに拡大してしまうのではないかと危惧せざるを得ない。
 政治不信が一層深まるのを恐れる。国民の信頼を失った政府に、例えば原発が最悪の事態に陥ったような場合の国家の統率ができるだろうか。あるいは、国民に一段の我慢や負担増を求めねばならない時、協力を得られるだろうか。
 投資家や格付け会社を含め、国際社会も日本の政治の行方を注視している。国民や企業や自治体の頑張りで何とか保たれている国の信頼を、本来、先頭に立つべき政治家が台無しにするようなことは許されない。
 防災服姿のアピールより、国民の代表として結果を出してほしい。
【関連記事】
11年度予算:衆院の議決優先で成立 震災に予備費1兆円
自民党:谷垣総裁、増税論を軌道修正
東日本大震災:国会、休会にせず 自民、減税延長賛成
子ども手当:つなぎ法案で半年延長 共社賛成へ
予算関連法案:成立見通し立たず 国民生活に幅広く影響も
毎日新聞 2011年3月30日 2時32分


コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

東日本大震災記録 更新情報

東日本大震災記録のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング