江戸時代に白隠（はくいん）禅師という高僧がおられました。
京都を中心に、瞑想と呼吸、そしてイメージを用いて数々の重症の病気を治癒させた・・・・と伝えられています。
そのとき白隠禅師が治療に用いたのが「軟酥の法」でした。
白隠禅師は若い頃、病弱で多くの病気に苦しめられたそうです。
医師にも見放されて絶望の淵に沈んでいました。
そのとき、京都の白幽という道教の仙人から「軟酥の法」というのを習って、白隠禅師自身も、その方法で健康になったと言われています。
この「軟酥の法」はイメージ・トレーニングと言われますが、これは自己催眠のトランス現象だと思われます。
ちなみに「軟酥」とは、チーズとアイスクリームを混ぜたようなものだそうです。
★「軟酥の法」
?横に寝るか、あぐらをかいて、眼を閉じ大きく呼吸をしていきます。静かに呼吸を整えながら、心が安定するまで数を数えます。
?頭の上に鶏の卵くらいの豆腐のような形の軟酥が載っているとイメージします。この軟酥は、なんともいわれぬよい香りのするさまざまな妙薬をぬりかためたもので、バターのようにやわらかいです。
?自分は高い山の頂きの、樹木や草花にかこまれた庭園の真ん中にいるとイメージします。
?今まさに夜明け前で、東の空から太陽が顔を出しぐんぐん昇っていきます。その太陽の光が全身をやわらかく包みこみます。
?その太陽のほどよいぬくもりと体温で頭の上の「軟酥」がバターが溶けるように溶け始めます。じりじりと溶け始めて、オリーブ油のように流れ始めます。
?いい香りにつつまれながら、頭全体が「軟酥」の妙薬におおわれます。「軟酥」はよい香りをはなちながら、首から肩、胸、腹、背中の方にも流れていきます。
?しかもただ皮膚の上を流れるだけではなく、目の中に入って目を洗い、耳の中から入って脳を洗い、さらに鼻の穴から喉を通って気管、肺、胃、腸、肝臓、と五臓六腑にしみわたって悪いところを洗い清めながら腰から下へ伝わっていきます。
?腰から太もも、膝、すね、足首を伝わって、やがて両足の裏から、真黒な液体が外へしみだしていきます。この真黒な液体は、体中のすべての悪いものが溶けだしたものです。「軟酥」は悪いものを溶かし、足の裏からポタリ、ポタリとしみだします。
?しみだした黒い液体が、やがて白くなってきます。それは身体中の悪いところがしみ出て健康になっているのです。やがて無色透明の液体が、足の裏から出てくるようになります。そのイメージが出てくると、身体中の悪いところはすべて消え、すっかり健康になってしまうのです。
これは、呼吸法からトランス状態になり、右脳のイメージを脳幹に伝えながら自己免疫力強化により自己治癒していく方法です。
素晴らしい能力を発揮している人達は、トランス状態による能力開発を知らないうちに実行しているのだと思います。
慣れれば簡単なので、寝る前にでもやってみましょうか？
まだ出来ない人も、慣れれば出来るようになれますよ。
一人でできるし、より健康に、より楽しくなりますよ。
京都を中心に、瞑想と呼吸、そしてイメージを用いて数々の重症の病気を治癒させた・・・・と伝えられています。
そのとき白隠禅師が治療に用いたのが「軟酥の法」でした。
白隠禅師は若い頃、病弱で多くの病気に苦しめられたそうです。
医師にも見放されて絶望の淵に沈んでいました。
そのとき、京都の白幽という道教の仙人から「軟酥の法」というのを習って、白隠禅師自身も、その方法で健康になったと言われています。
この「軟酥の法」はイメージ・トレーニングと言われますが、これは自己催眠のトランス現象だと思われます。
ちなみに「軟酥」とは、チーズとアイスクリームを混ぜたようなものだそうです。
★「軟酥の法」
?横に寝るか、あぐらをかいて、眼を閉じ大きく呼吸をしていきます。静かに呼吸を整えながら、心が安定するまで数を数えます。
?頭の上に鶏の卵くらいの豆腐のような形の軟酥が載っているとイメージします。この軟酥は、なんともいわれぬよい香りのするさまざまな妙薬をぬりかためたもので、バターのようにやわらかいです。
?自分は高い山の頂きの、樹木や草花にかこまれた庭園の真ん中にいるとイメージします。
?今まさに夜明け前で、東の空から太陽が顔を出しぐんぐん昇っていきます。その太陽の光が全身をやわらかく包みこみます。
?その太陽のほどよいぬくもりと体温で頭の上の「軟酥」がバターが溶けるように溶け始めます。じりじりと溶け始めて、オリーブ油のように流れ始めます。
?いい香りにつつまれながら、頭全体が「軟酥」の妙薬におおわれます。「軟酥」はよい香りをはなちながら、首から肩、胸、腹、背中の方にも流れていきます。
?しかもただ皮膚の上を流れるだけではなく、目の中に入って目を洗い、耳の中から入って脳を洗い、さらに鼻の穴から喉を通って気管、肺、胃、腸、肝臓、と五臓六腑にしみわたって悪いところを洗い清めながら腰から下へ伝わっていきます。
?腰から太もも、膝、すね、足首を伝わって、やがて両足の裏から、真黒な液体が外へしみだしていきます。この真黒な液体は、体中のすべての悪いものが溶けだしたものです。「軟酥」は悪いものを溶かし、足の裏からポタリ、ポタリとしみだします。
?しみだした黒い液体が、やがて白くなってきます。それは身体中の悪いところがしみ出て健康になっているのです。やがて無色透明の液体が、足の裏から出てくるようになります。そのイメージが出てくると、身体中の悪いところはすべて消え、すっかり健康になってしまうのです。
これは、呼吸法からトランス状態になり、右脳のイメージを脳幹に伝えながら自己免疫力強化により自己治癒していく方法です。
素晴らしい能力を発揮している人達は、トランス状態による能力開発を知らないうちに実行しているのだと思います。
慣れれば簡単なので、寝る前にでもやってみましょうか？ まだ出来ない人も、慣れれば出来るようになれますよ。
一人でできるし、より健康に、より楽しくなりますよ。
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コメント(2)
「軟酥の法」は気功練功者である（と同時に禅宗の出身でもある）私から見ると自己催眠ではなく気功です。ついでに坐禅も気功です。気功だからしてやり方を間違えれば廃人になるのも当然です。所謂"禅病"というのは、気功でいう「偏差」（入魔・走火）のことでしょう。
更に言うと"合掌行"も気功(1)ですが、最もシンプルな気功なので注意事項は少ないです。
「軟酥の法」は気功的視点から見ると専ら気を下げる訓練です。気は上がりやすく上がりにくいのです。坐禅・気功の鉄則として「舌を齶（あざと）に掛けるべし」というものがあります(2)。"齶（あざと）"とは上顎の歯の付け根です。人体の経絡は奇経八脈である任脈と督脈が口の中で途切れています。だから「舌を齶に掛ける」ことによって任脈と督脈を繋ぐのです。これを知らない人は坐禅も気功もやってはいけません。
なお白隠禅師が他にも伝えている「内観の秘法」（浄土真宗の身調べに由来する「内観」とは別物）も気功練功者からみると丹田呼吸法であり、立派な気功です。「これで良くならない病人がいたらこの白隠の首を刎ねて持っていっても良い」とまで豪語したのも肯けますね。
註：
1, 王瑞亭『気功師になる為の気功ー少林気功内勁一指禅』ベースボールマガジン社、1995年。78頁以下。
2, 天台大師智�據愍�止観』の特に「調身」の項目。道元『普勧坐禅儀』。瑩山紹瑾『坐禅用心記』。王瑞亭前掲42頁。
更に言うと"合掌行"も気功(1)ですが、最もシンプルな気功なので注意事項は少ないです。
「軟酥の法」は気功的視点から見ると専ら気を下げる訓練です。気は上がりやすく上がりにくいのです。坐禅・気功の鉄則として「舌を齶（あざと）に掛けるべし」というものがあります(2)。"齶（あざと）"とは上顎の歯の付け根です。人体の経絡は奇経八脈である任脈と督脈が口の中で途切れています。だから「舌を齶に掛ける」ことによって任脈と督脈を繋ぐのです。これを知らない人は坐禅も気功もやってはいけません。
なお白隠禅師が他にも伝えている「内観の秘法」（浄土真宗の身調べに由来する「内観」とは別物）も気功練功者からみると丹田呼吸法であり、立派な気功です。「これで良くならない病人がいたらこの白隠の首を刎ねて持っていっても良い」とまで豪語したのも肯けますね。
註：
1, 王瑞亭『気功師になる為の気功ー少林気功内勁一指禅』ベースボールマガジン社、1995年。78頁以下。
2, 天台大師智�據愍�止観』の特に「調身」の項目。道元『普勧坐禅儀』。瑩山紹瑾『坐禅用心記』。王瑞亭前掲42頁。
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