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映画レビューアーフォーラムコミュの【限定ネタバレ有り】『相棒−劇場版II−警視庁占拠!特命係の一番長い夜[ 2010年12月23日公開 ]

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●Introduction
 警視庁本部内で人質籠城事件が発生。人質は、各部の部長ら幹部12名。現場の会議室は機動隊と特殊捜査班SITに完全包囲されるが、犯人の動機は不明。要求もないまま、時間だけが過ぎていく。いち早く事件に気づいたのは、偶然に犯人と遭遇した神戸尊とその連絡を受けた杉下右京。右京は会議室内の様子を把握するため奇策に出る。実質的トップに立った中園参事官が捜査本部の指揮をとるが、一向に進展しない事態に、捜査一課のメンバーは苛立つばかり。そこに右京が持ってきた情報により、籠城犯が元警視庁刑事の八重樫哲也だと判明。にも関わらず2人は捜査の外に追いやられるが、籠城前に尊が八重樫から助け出した女性が総務部装備課の朝比奈圭子だとつきとめた。そんな時、会議室内から2発の銃声が響き、中園らの指示でSITと機動隊員たちが強行突入!事態は終息し、人質12名は無事に保護されるが、籠城してまで八重樫が求めたものが何だったのか、12名は事情聴取に対し何も証言しない。疑問を持った右京と尊は、独自に幹部たちへの聞き込みを始める。一方、事件の報告を受けた警察庁幹部の小野田官房室長は、金子警察庁長官と共に、不穏な動きを見せ始めていた。

 2000年のドラマ初放送から数えて、10周年を迎えた「相棒」が、再びスクリーンに帰ってきた。舞台は日本警察の要所・警視庁本部。警視庁始まって以来の大事件が勃発。特命係の2人が犯人の動機を探るうち、過酷な真実がつまびらかになる。劇場でしか描けない衝撃のストーリーと、テレビでは味わえないスケール感で、深みのある本物の人間ドラマが展開していく。脚本は、「相棒」の生みの親である輿水泰弘&前作『相棒−劇場版−絶体絶命!  42.195km 東京ビッグシティマラソン』を大ヒットに導いた戸田山雅司の2人。前作に続いてメガホンをとるのは、スタイリッシュでスピーディーな演出に定評のある和泉聖治。もちろん、水谷豊、及川光博という主役コンビに、岸部一徳ら人気レギュラーキャストも総出演。さらに、小西真奈美、小澤征悦、宇津井健、國村隼ら実力派俳優陣がゲスト出演する。(作品資料より)
[ 2010年12月23日公開 ]

●誰が殉死したのかについては、ネタバレしないでください。
●裏公安の管理官は誰かについても秘密のままにしておいてください。

コメント(2)

 てっきり踊る走査線と同じような人質籠城事件がメインかと思っていたら、違っていました。そして厳重に秘密にされてきた、本作の隠し玉がラストに炸裂。(試写会終了時でも秘密にしてくださいとのチラシが配られたほど。)それはあるレギュラーの殉職シーンが挿入されたもの。これは本当に驚き、ショッキングでした。ある意味で、特命係の今後が左右されかねないキーマンの死亡ではないかと思います。
 このラストだけでも、相棒シリーズのファンの方は必見ですぞぉ!

 結論的には、前作でアラが目立った脚本は、丹念にリアルティにこだわって描かれており、公安警察の暗部を右京と尊の相棒コンビが浮かび上がらせています。テレビ版では見られないほどの気迫のこもった相棒コンビの活躍により、重みとスケール感たっぷりの人間ドラマが味わえました。前作よりも、完成度が高く、さすがに劇場版といえる内容だと思います。

 さて、籠城事件は犯人が射殺されて、あっさり解決。ここから謎は、二つに分岐して、籠城犯の元警官を突入のどさくさに紛れて射殺した殺人犯捜しと、籠城犯の動機と目的探しが平行して展開していきます
 
 不思議なことに、事情聴取に対しても、人質となった幹部の12名は言葉を曖昧にしたままで、何の証言もしようとません。全員が一様に口を閉ざすことに疑問を抱いた右京と尊は独自に幹部たちへの聞き込みを開始。

 しかし、籠城犯を射殺した犯人は、人質にされた警視庁トップの12名しか考えられないので、右京でもうかつに手が出せません。いつもなら右京に肩入れする小野田官房長も、今回は警察の体面を繕うために、右京にブレーキをかけます。右京VS小野田の凄まじい形相で衝突するシーンは、テレビ版ではなかったど迫力でした。
 相手が警察の高官でも、法に照らして一歩もたじろがない、右京の気骨ある使命感に胸が熱くなるのを感じました。

 また、小野田の意を受け、もみ消し工作に奔走する大河内監察官の小賢しさには、尊も激怒!大河内の車を全身で止めて、噛みつく姿は、テレビシリーズのクールな尊とは、格段に違う正義に燃える熱血漢といった風情で、尊の普段見せない一面を見せつけられた感じです。

 一方、籠城犯の動機の解明は、籠城前に尊が八重樫から助け出した女性の線から急浮上します。その朝比奈圭子は、今でこそ総務部装備課勤務であるが、以前は公安部に所属していて、籠城犯である元警視庁刑事の八重樫哲也とある事件で一緒に捜査していた事実が浮上します。その事件とは、7年前の中国人テロ組織が計画していた米高官の暗殺計画阻止作戦でした。同僚の犠牲者も出てしまったこの事件を相棒コンビが調べていくうちに、「裏公安」の存在が浮上。事件自体も「裏公安」が仕掛けた茶番では?という疑惑が浮上する中で、権力に翻弄された籠城犯の復讐の動機が克明に明かされていくのでした。
 籠城犯を殺した犯人捜しと共に、この「裏公安」を仕切る管理官は誰なのかということも、もう一つの謎のポイントとなります。
 復讐の対象者を割り出すため、警視庁をジャックしてまでも聞き出そうとした、籠城犯にとっては断罪すべき人間だったのです。

 これらのエピソードを通じて、大きな組織に立ち向かっていく、相棒コンビの心意気が熱く描かれた作品となったと評価します。

追伸
 重厚でシリアスな展開の中でも、ユーモアも忘れていません。特に右京の意外な身のこなしの軽さには、笑えました。
 人質籠城事件の発生時に、右京は会議室内の様子を把握するため奇策に出るのです。それは、上の階の窓際の部屋から、ロープで降るというものでした。てきぱきと段取りを進める右京ではありましたが、あっけに囚われている周囲をよそに、あっという間に犯人の写真をぱちりと撮ってしまうのですね。

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