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映画レビューアーフォーラムコミュの【ネタバレ有り】『真夜中の五分前』

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●Introduction
 『GO』『世界の中心で、愛をさけぶ』などの行定勲監督がメガホンを取り、本多孝好のベストセラー恋愛小説を映画化したラブミステリー。美しい双子の姉と妹をそれぞれ愛した2人の男性と彼女たちが織り成す、切なくもはかない愛の物語を描く。『君に届け』などの三浦春馬が主演を務め、『ドラゴン・コップス -微笑(ほほえみ)捜査線-』などのリウ・シーシーが一人二役でヒロインを熱演。愛の迷宮に迷い込んだ男女の姿がやるせない。

 上海で時計修理工として働くリョウ(三浦春馬)は、プールで見掛けた清楚(せいそ)な雰囲気漂うルオラン(リウ・シーシー)と出会う。リョウは知り合ったばかりの彼女に、ティエルン(チャン・シャオチュアン)と婚約中の一卵性双生児の妹ルーメイ(リウ・シーシー)への結婚プレゼントを選んでほしいと頼まれる。そのことをきっかけに二人は親しくなっていくが……。
[日本公開:2014年12月27日]

コメント(1)

 本作は、邦画でありながら、その殆どを上海でロケし、台詞も中国語で、日本人出演者も三浦春馬だけという変わり種。本多孝好の小説を原作としつつ、舞台を日本から中国・上海に移したそうです。
 今後の日本映画もアジアを見据え、国や言語の違いを超えたワールドワイドな取り組みにしいていくことで、市場拡大を狙っていくのでしょうか。

 但し、上海で住み込みで時計の修理士として働く日本人の主人公の設定は、なんで彼が中国で働くようになったのか、基本的な説明がなく、強引に舞台を上海にした乱暴さが気になりました。

 それと、ミステリーにしては、単純なことも気になります。
 要は、一卵性双生児の双子のどちらに恋したのか、分からなくなってしまうという謎だけなんです。同じ双子がネタになっている『チェイス!』と比べて、双子を使ったトリック(^^ゞでもなんでもなく、姉妹が旅行出かけた先のモーリシャスで事故に遭ったとき、片方が亡くなってしまったあと、姉妹をそれぞれ愛していた恋人の映画プロデューサー・ティエンルンと主人公の良は、果たして生き残ったのはどちらだったんだ疑心暗鬼に陥ってしまうというストーリーなんです。生前、時々悪戯で入れ替わる習慣のあったという伏線をたっぷり見せられたため、なおさらどちらだったんだという疑念は強く浮かびました。最後の最後で、ちらりと生き残ったのはどちらだったのかヒントとなる映像をちらりと臭わせるところが、ニクい演出ではありましたけどね。
 ミステリーとして見る分には、ちょっとハラハラ感や謎解きのワクワク感が物足りないなと思えてしまいました。

 一番突っ込みたいところは、ティエンルンが見せる事故後の苛立ち。そもそも婚約した妹のルーメイよりも、物静かなキャラの姉のルオランと最初に取材で出会い、好きになっただから、もしルーメイのほうが事故で死んでしまい、入れ替わっていたとしたら、望むところであったはずなのです。おまえはルーメイでないと粗暴に暴れ出す必要はないのです。

 それでも映像は、上海の古い町並みや近代的な建物が背景に取り込まれていて異国情緒を強く感じさせてくれます。現代の上海は本当なら人が密集し、雑然とした街のパワーを見せつけるのだが、そんな立地を忘れさせてくれるかのように、洗練された都会的な横顔が浮かび上がってくるのです。舞台は中国に移っても、淡く繊細な画面は間違いなく行定作品といえるでしょう。ただ個人的には、あまりイメージ重視に方よりすぎな行定作品は好きな方ではありません。

 双子同士を見事に二役で演じきったリウ・シーシーの繊細な演技は見事でした。双子のやり取りを見ているとその双子に翻弄されてしまう主人公と恋人のふたりの気持ちに次第に感情が引き込まれていき、自分が本当はどちらか分からなくなって、自分という存在の不確かさを感じずにいられなくなるでしょう。
 その不安さを浮かべる三浦春馬の演技も繊細で良かったです。彼の語る中国語は滑らかそのもの。しかも、それでも母国語でないゆえの戸惑いを随所で巧みに表現していました。

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