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ヘンプカープロジェクト2011コミュのヘンプから採れる燃料(概論)

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ヘンプから採れる燃料

今回、ヘンプカーを走らせるにあたって、ヘンプの燃料分野を少しまとめてみました。ヘンプから燃料ができる!といっても、多種多様な方法あるのです。農薬や化学肥料が要らずに、3か月で3mと生長の早くて収量が多く、世界中のどこでも栽培できるヘンプは、脱化石燃料を担う「エネルギー作物」として注目されています。

●ヘンプシード(麻の実)

麻の実には30%の脂肪が含まれており、搾油して油を採ります。
麻の実油の使い方は、?食用、?化粧用、?工業用の3つがあります。

?には、もともと麻の実油(ヘンプオイル)が乾性油(かわきやすい油)として
知られており、木材の塗料や機械の潤滑油などに使われてきた歴史があります。
?の用途には、今回のヘンプカーを走らせる燃料も含まれています。
石油化学が発達してからは、絶滅してしまった分野で、今では全く誰にも知られていません。

麻の実の燃料化には次の方法があります。

・そのまま使う
 SVO(ストレート・ベジタブル・オイル)
 麻の実油に限らず、一般的に植物油は、とても粘度が高い。軽油1とすると、BDF3、
 植物油13です。軽油より13倍高い油を燃料として使うには、車の方の燃料系統の
 改造が必要となります。今回のヘンプカーはSVO方式に対応できるように改造します。

・軽油に近い状態にする

 BDF(バイオディーゼル燃料)
  麻の実油にメタノールを原料に付き15%を混ぜて反応させると、 
  メチルエステルとグリセリンができます。BDFは、このメチルエステルと
  軽油の代替燃料として使います。
  2002年のヘンプカーではこれで北海道から沖縄まで日本縦断12500?走破しました。

 水素添加油
  水素添加というのは、油脂を構成する脂肪酸の不飽和結合部分に水素を付加すること
  をいいます。これによってBDFよりも酸化しにくい油になります。食用油の加工技術
  の一つで、硬化油とも呼ばれています。


●ヘンプの茎(オガラ)

ヘンプの茎は、繊維と麻幹(オガラ)で構成されています。
その割合は、繊維は約20〜30%、オガラが70〜80%となっています。

繊維を剥いだ後のオガラを燃料にするには次の方法があります。

・オガラをそのまま燃やす 
  日本でもお盆の迎え火、送り火で今でも使われています。
  国の重要無形民俗文化財になっている長野県の野沢温泉の火祭りには、
  オガラを松明(たいまつ)にして燃やしています。
  中国や他の途上国ではオガラは、焚き付け燃料として今でも使っています。

・麻炭で使う
  オガラはミクロン単位の穴がたくさん空いているため、炭化すると
  多孔質な炭ができます。昔から爆発力が大きくでることが知られており、
  花火の火薬の助燃剤、線香花火の材料に使われてきました。

・ペレット燃料にする
  麻の繊維を工業的に大量生産すると、原料の10%ぐらいの細かいダスト(塵)が
  発生します。それをペレット製造機にかけると直径5?、長さ20?ぐらいのペレッ
  ト状の固まりにして、ペレットストーブ用の燃料にできます。

・エタノールにする
  オガラは、セルロースと呼ばれる多糖類で主に構成されているため、これを
  アルコール発酵させると、エタノールに変換することができます。

・BTLにする
  ガス化して触媒を通じて合成液体燃料(BTL=Biomass to Liquid)をつくります。
  主に軽油ができますが、触媒を変えると、灯油・重油・ジェット燃料・ガソリンにもなります。
  ヘンプカーで本当にやりたいことは、このBTLで車を走らせることです。

・ガス化→発電
  ガスタービンエンジンを使えば、オガラを1000℃以上燃焼したガスから
  タービンを回すことで発電に利用することができます。

●葉や枝

・メタン発酵する
  麻の葉や枝は発酵しやすいことが知られています。スウェーデンでは、麻茎全体
  からメタン発酵させて、メタンガスを採り、天然ガスの替わりに使うことを研究
  しています。
  
ヘンプカーについてより理解を深めるために、次回からはそれぞれの技術的な解説を紹介
していきます。

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