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職場の教養 コミュの2013年09月

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9月 1日(日)   大いなるもの

 今日は、大正十二年九月一日に発生した関東大震災にちなみ、「防災の日」と定められています。立春から数えて二百十日前後にあたり、台風の襲来が多い特異日ともされています。

 農家にとっては稲が実る大事なこの時期、農作物が台風の被害に遭わないようにと心を砕きます。日本各地で嵐を鎮めるための儀式が執り行なわれ、富山市八尾町の「おわら風の盆」に代表されるような「風祭り」が行なわれてきました。

 昔の人は台風などの暴風を「野分」と呼んでいました。野の草を分けて吹くような強い風のことです。

   大いなる ものが過ぎ行く 野分かな/ 高浜虚子

 大自然の猛威を前にすると、私たち人間の存在がいかに小さなものであるかを実感します。私たちの祖先は大自然に「大いなるもの」を感じ、畏れ敬いました。

 豊かな恵みをもたらす美しい自然を愛すると共に、その大いなる力の前では、謙虚な姿勢を忘れないようにしたいものです。

 今日の心がけ◆自然を畏敬しましょう

職場の教養は社団法人倫理研究所の月刊誌です。

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9月 2日(月)   言葉は生き物

 私たちは言葉を口から発しています。それは思いを表に出しているともいえます。言葉は心の表われであり、「言葉遣いは心遣い」といわれる理由です。

 いつもは無意識に使っている言葉も、時には意識して使うことが大切でしょう。意識することで発言の内容が慎み深くなるからです。

 「冷たいお茶と冷たい飯は我慢できるが、冷たい言葉と冷たい話には耐えられない」という表現があります。人は他者との間に「温かさ」を求めるのです。

 言葉は生き物です。一つの言葉で喜び、悲しみ、怒るものです。一つの言葉で人はイキイキとし、そして傷つけられもするのです。

 時に言葉は鋭利な刃物となり、人を窮地に追いやる場合があります。言葉は素晴らしいものである反面、恐い生き物であることを知る必要があります。言葉とは不用意に使うものではありません。

 言葉を選び、自分の心を適切に表現し、周囲の人々に自分の心を見せましょう。それができて初めて、コミュニケーションが図れるのです。

 今日の心がけ◆自分の言葉を振り返ってみましょう

9月 3日(火)   返事名人

 ある販売店にU君が新人として入ってきました。彼は同期や同年代の社員と比べ、仕事の速度、正確さ、美しさなど、すべてにおいて平凡な仕事ぶりでした。

 <このままでは長くは持たないな>と判断した上司は、彼が何かで一番を取るようにと考え、「返事名人」になることを勧めました。その時のU君は、<この職場は自分に合わない>と思い悩み、まさに転職を考えていた矢先でした。

 U君は悩んだ末に、挨拶や返事に本気で取り組んでみようと決めました。一年が過ぎた頃、誠実なU君の姿がお客様の目に留まり、「あの返事のいい店員さんはいる?」と、彼に応対を依頼するケースが増えていきました。

 U君は大いに自信を持ち、<精一杯の恩返しをしたい>という思いで仕事に取り組んでいると、いつしか仕事全体のレベルも高まっていったのです。これが好循環を生み、先輩からの信頼度も自然とアップしました。

 様々な分野において「名人」はいます。それは一つのことに真摯に努力を重ねた結果です。「名人」とは、一事を反復し続けた人の別名なのです。

 今日の心がけ◆一つのことを徹底して繰り返しましょう

9月 4日(水)   笑いの効用

 ある日突然、「会社で行なっている朝礼を公の場で発表する」と社長に告げられた二十五名ほどの社員。その日から、重いムードで朝礼の練習が始まりました。

 動作に注意しながら練習をすると、挨拶の姿勢や声、タイミングなど、どれもが人前で発表できるレベルではありません。瞬く間に本番まで一週間を切ってしまいました。発表会のホールを借りて練習をした時のことです。

 「ハイ」の掛け声の実習で、右隣の人に顔を向けて「ハイッ」と順番に流していきました。しかし何度練習をしても、最後の一人までテンポよく流れていきません。皆の苛立ちと倦怠感がピークを迎えました。

 その時、タイミングがズレた社員が、緊張のあまり皆と逆方向に顔を向けて返事をしました。左隣の人と顔を合わせた場面を見て、全員が大爆笑です。

 その直後から、不思議と皆の呼吸がピタリと揃い、動きも声も美しいフォームで流れていくようになりました。本番では見事に大成功を収めたのです。

 この体験は、以降の社風にも好影響を及ぼしたのです。

 今日の心がけ◆朝礼で一体感を高めましょう

9月 5日(木)   要望に応える

 ツアーコンダクターとして六年目のAさん。最近、ツアー中のクレームが増え、ツアー後のアンケート結果が思わしくないことを上司に相談しました。

 Aさんは、お客様のクレームがどれほど実現不可能な要望かを、切々と訴えました。上司は、いかに不可能なことかを理解してくれたようでした。

 その一方で、「君はお客様の要望に対して、できない理由を考える前に、どのようにしたら実現可能になるかを考えたのか?」と問われました。

 上司の言葉にAさんは、最初からできない理由を考えていたことに気づかされました。「お客様の不満の原因は、君の一方的な考え方にあるのではないか」との指摘に、Aさんは<まず、お客様の声を受け入れよう>と思い至ったのです。

 その後、要望を実現するまでにはいかなかったものの、お客様からのクレームが激減したのでした。

 何事も、初めからできないと否定するのではなく、どのようにすれば実現できるかを考えることが、成功へのステップなのです。

 今日の心がけ◆成功のイメージを持ちましょう


9月 6日(金)   姿勢から気力を出そう

 Yさんの業務はデータ入力です。パソコンの画面に向かい、キーボードで大量の文字を打ち込みます。

 ある日、上司が、Yさんの向かい側に座っている同僚のそばを通りかかりました。その際に、「君はいつ見ても姿勢がいいね」と声をかけました。

 Yさんは、ふとした上司の言葉にハッとしました。Yさんはデスクにもたれかかり、背中を丸めて仕事をしていたのです。

 気が散漫していたYさんは、それを機に背筋を伸ばすことを意識して、業務に取り組むようにしました。背筋を伸ばすと、仕事に前向きな心になりました。

 姿勢の良し悪しは、仕事に影響を及ぼすものです。姿勢が悪いと仕事に身が入らず、丸まった背中のように心も歪んでしまいます。そのような状態では気持ちが集中できず、成果も上がらないでしょう。

 仕事でも日常の生活おいても、「姿勢は気力の第一歩」と心して、姿勢を正し、やる気を生み出しましょう。

 今日の心がけ◆姿勢を意識して生活しましょう
9月 7日(土)   ていねいな説明

 Tさんの自家用車が、一年目の定期点検の時期を迎えました。

 一年前にTさんが引っ越して来た時に購入した車で、ディーラーで点検を受けるのは初めてでした。

 営業のスタッフが「別の者が説明をさせていただきます」と言い、整備担当者が現われました。そして、工程を詳しくかつ専門用語を極力省いて、わかりやすく説明してくれたのでした。

 点検が終わった後も、点検の箇所や交換した部品などを、ていねいに説明してくれたのです。担当者の言動に好感を持ったTさんは、「次もここにお願いしよう」と改めて思ったのでした。

 日々の仕事で経験を積み重ねていくと、自然と専門用語を覚え、多用するようになります。初めて商品を購入したり、使用したりするお客様に対しても、自分と同じレベルの知識を持っていると錯覚して、説明したりするものです。

 しかし、相手の立場を思いやり、わかりやすく説明することが基本なのです。

 今日の心がけ◆わかりやすく説明しましょう

9月 8日(日)   何に重点を置くか

 社員寮で暮らすY君は、同期二人と共同生活を送っています。早朝会議のために、三名全員が通常より早く出勤する朝、Y君が朝食準備の当番でした。

 普段より早く起きたY君が、食材確認のために冷蔵庫を開けると、野菜と魚がありました。食べることが大好きなY君は、<少し手間をかけて、野菜たっぷりの味噌汁と焼き魚にしよう>と思い、さっそく調理に取りかかりました。

 早く支度を始めたものの、野菜を茹でる時間や、魚を焼く時間が思いの他かかり、朝食を食べたのは、いつもとあまり変わらない時間となったのです。

 慌しく朝食を摂って出勤し、何とか間に合った三人でしたが、Y君はなかなか心が落ち着きませんでした。会議の席での発表は支離滅裂となり、自分のペースをつかむ前に終わってしまったのです。

 大切な行事がある際には、時間にゆとりをもって臨むのはもちろん、事前の準備や段取りをしておく必要があります。

 通常の行為も場合により省略して、先に取り組むべきことを第一にしましょう。

 今日の心がけ◆優先順位をハッキリさせましょう
9月 9日(月)   共感する力

 各地で「路上喫煙禁止条例」が施行されています。吸っていたタバコの先が、すれ違った幼児の顔に接触し、火傷を負わせてしまった事故がきっかけです。

 マナーが欠如しているとしか言いようのない話ですが、元来モラルやマナーには「自分と他者がよりよく生きるためのもの」という意味が内在しているはずです。そこには相手の心を感じ取る感受性、すなわち共感力が求められるのです。

 例えば歩道を走っていた子供が転んだのを見た時、私たちはどう思うでしょう。A「私には関係ない」B「走ったやつが悪い」C「ああ痛いだろうな。大丈夫かな」などに大別されるでしょう。

 言うまでもなく、Cの感覚が共感力です。辛い時や悲しい時など、信頼できる人に話を聞いてもらえれば心が癒されます。嬉しい出来事を一緒に喜んでもらえるとすれば、その嬉しさは何倍にもなるものです。

 誰もが相手を思いやる心を持てば、間違いなく社会は住みやすくなります。住みやすい社会を望まない人はいません。共感によって社会を変えていきましょう。

 今日の心がけ◆共感力を高めましょう
9月10日(火)   ライバルの意味

 株式会社「いわさき」は、埼玉県入間市で創業八十年を誇る葬儀社として発展を遂げてきた会社です。同社の成長の過程には、同業のライバル会社であるI社の出現が大きいと、会長の岩崎茂氏は振り返ります。

 「I社の創業で気づかされることが多くありました。社内の改善、お客様のニーズの調査と分析など、工夫の余地がこんなにもあるのかと新鮮でした」と岩崎氏。

 調査・研究の中から生まれたサービスの一つが、故人のエピソードを交えながら、ナレーションや文書で紹介する「故き人の尊厳を大切にする葬儀」でした。

 今日では一般的なこの手法も、昭和四十年代の関東圏では珍しく、大いに好評を博したといいます。そして「この時から葬儀屋としての本当の営業努力がスタートした」と岩崎氏は言うのです。

 自らに様々な役割があるように、周囲の人々にも様々な役割があります。競争相手の存在は、改めて自分を見つめさせ、自分を今以上に成長させてくれる存在といえるでしょう。

 今日の心がけ◆ライバルに学びましょう

9月11日(水)   されど挨拶

 「おはようございます」と挨拶すると、「はい、おはようございます」と挨拶を返す人がいます。

 冒頭の「はい」という言葉は、口癖というより、役職や年齢などで目下になる人に対して、つい使ってしまうようです。

 「おう、おはよう」と返す人もいるかもしれません。互いの人間関係の距離しだいでは、許容範囲に入る場合もあるでしょう。それでも「おはようございます」と挨拶をされたら、普通に「おはようございます」と返すのが基本でしょう。

 私たちと周囲の人が糸で結ばれているとしたら、その糸は、とてつもなく太かったり、目に見えないほど細かったり、数箇所でほつれて今にも切れそうになっていたりと様々です。

 どのような人に対しても、失礼にならない態度や言い方ができるように自らを躾けることは、仕事の質を高める重要な要素の一つといえます。

 相手を認めて尊重し、感謝の心を持って言葉を発していきたいものです。

 今日の心がけ◆言葉に人間性が表われると知りましょう
9月12日(木)   尊大な態度

 Bさんは部下の成長が遅いことを嘆いて、「なかなか言ったとおりにいかなくて・・・」と先輩に愚痴を言いました。すると先輩から叱責されたのです。

 「B君は部下を指導する立場にある。しかし、さも先生のような態度で部下を非難するとは何事か。育成するのであって、B君が偉ぶってはいけないぞ」

 心の奥にある偉そうな気持ちを指摘され、我に返ったBさん。まさに自分の立場をわきまえず、教えてやっているんだと、偉そうに振る舞っていたことを反省しました。そこには仕事や部下に対する謙虚さが欠けていました。

 Bさんは自分の指導が、ただ単に偉そうな気持ちをぶつけているだけで、育成とは程遠いことを知らされました。

 叱責してくれた先輩に深々と頭を下げた時、この気持ちで部下に接することだと、併せて教えられた気がしました。

 教育とは、自ら律する姿勢を、部下や後輩に伝えるものです。Bさんは、自分を成長させるべく、謙虚に仕事に取り組むようになりました。

 今日の心がけ◆謙虚に働きましょう


9月13日(金)   風の習俗

 「風」という言葉には様々な広がりがあります。「風」の熟語を辞書で引くと、風力、風土、風習、風評など多数記載されています。

 料理の味わいを「風味」といい、人の姿かたち、身なりや様子ぶりにおいては「風容」や「風格」の言葉が用いられます。口語的には「風がよい」とか「風が悪い」などと使用されています。

 また人格や人柄においては「風神」という言葉があります。「風神」はまず第一に、風をつかさどる神や風の神という印象がありますが、この語義は中国の魏晋南北朝時代に、人物評論に用いられた語であるとされています。

 風味も風容も風格も、眼に見えない人の精神活動が「かたち」に表出されたものです。姿やかたち、身なりや振る舞いにおいては、自己を辱め卑しめることがないように、十分に心を配らなければなりません。

 人混みの中、歩きながらの携帯電話のメール打ちや喫煙、列車内での飲食・化粧なども、決して精神性の高い美的評価は得られないものです。

 今日の心がけ◆振る舞いに心を配りましょう

9月14日(土)   一輪の花

 皆さんは仕事や日常の生活の中で、ちょっとした発見に、喜びを見いだしているでしょうか。

 便利な世の中になればなる程、心の潤いがなくなりがちです。仕事を機械的にこなして、人生において大切な喜びの時間を持てなくなっているのでしょう。

 Mさんは、仕事の忙しさに気を取られ、道端に咲く草花を見過ごしていました。ある日、心を澄ませて見てみると、緑の若葉の美しさが目に沁みました。そこで、一輪の花との出合いがあったのです。

 その美しさに思わず足を止めました。それぞれの何十枚もの繊細な花びらが、やさしい朝の陽を浴びながら輝いている様子に感動したのです。

 忙しさに追われる日常生活である程、猛スピードで時間が過ぎていくものです。そんな時は、自然の素晴らしさにも気づかないでしょう。

 時には肩の力を抜いてみましょう。自然に目を向け、自然の息吹を感じとり、心豊かに生活をしていきたいものです。

 今日の心がけ◆自然の息吹を感じましょう
9月15日(日)   景色が変わった

 Aさんは自宅の網戸の汚れが、ずっと気になっていました。

 網戸はひどく汚れていて、ところどころに穴も開いています。しかし、経験のない張り替え作業が面倒で、なかなか重い腰が上がりませんでした。

 ちょうどその頃、読書好きのAさんは、ある言葉に出合いました。「身の回りを整理して環境を変えることで、心を変えることができる」「気づいたら即実行しよう」。これらの言葉がAさんの背中を強く押しました。

 さっそく作業方法をインターネットで調べ、必要な材料を購入して作業に取りかかりました。最初は少し手間取りましたが、次第に慣れてきて、昼までには三枚の網戸すべてを張り替えることができました。

 妻から感謝され、娘には「外の景色が変わったよ」とまで言われました。家長としての面目を保つには、まず身近なところでの働きが大切だと実感したのです。

 長らく気がかりだったことを解決し、また家族とも心を通わせることができたAさんの心は、新調した網戸のようにスッキリと晴れやかになりました。

 今日の心がけ◆気がかりなことは即座に解消しましょう
9月16日(月)   高齢者を敬う

 「年寄りは家の宝」といわれるように、日本には老人を大切にする風習があります。昨今、日本人の平均寿命が延び、八十歳などと聞いても、あまり驚かなくなりました。多くの高齢者が元気に活躍しているからです。

 八十歳で三度目のエベレスト制覇をした三浦雄一郎氏は、目標を持ってトレーニングをすれば、年齢が高くとも数段の効果を上げられるといいます。氏は両手足に錘をつけ、リュックに三十キロの鉄アレイを入れて歩く訓練をしました。

 他者のサポートを受け、健康管理をした上でのトレーニングでしょうが、人は諦めずに努力をすれば、年を重ねてもできることがあると立証しました。

 個人の努力と合わせて、家庭の中でも、家族がお互いに助け合って暮せれば、それこそ本当の幸せといえるでしょう。

 そのためには、目上の人を大切にすると共に、上の立場の人は、若い人たちを信頼して任せていくことが大事でしょう。

 老いも若きも共に相手を敬い、生活をしていきたいものです。

 今日の心がけ◆老人を大切にしましょう




9月17日(火)   見えないところに

 Aさんは、早朝に自宅と職場の清掃をしています。皆よりも早く起きて清掃することで、心の準備が整い、活力が湧きます。

 ある日、Aさんが自宅の風呂場を掃除していたところ、胸ポケットに入れていた小銭を床に落としてしまいました。腰を下ろし頭を低くして小銭を拾おうとすると、壁の下側にカビが生えているのを見つけました。

 Aさんは、毎日掃除をしていても、細部への配慮が欠けていることに気づきました。Aさんは職場の業務でも注意が行き届かず、もう少しというところで失敗をしてしまうことがよくあります。

 見えないところにこそ、注意を払う必要があることを知ったAさん。それからは、手の届かない場所、見えない部分を先に清掃するようにしました。仕事では最後の確認を怠らないようにすると、ミスも減っていったのです。

 隠れたところに落とし穴もあれば、チャンスもあるといえます。日常の中で、見えない場所に目を向けてみてはいかがでしょう。

今日の心がけ◆見えないところを確認しましょう



9月18日(水)   見方を変える

 春過ぎて夏来るらし白栲の衣乾したり天の香具山(万葉集巻一〜二八)百人一首としても有名な持統天皇の御製です。「春が過ぎて夏が来るらしい。真っ白な衣が天の香具山に乾してあるのが見える」と解釈されています。

 一方で、「神聖な山である香具山に衣を乾すわけがない」という見方もあります。「夏来るらし」を、持統天皇が「いよいよ自分の政治をする時が来たのだ」と解釈します。同じ歌でも見方を変えることで、まったく違う解釈となるのです。

 物事は一つの方向からだけでなく、違う方向から見ることも必要です。例えば自分の側からだけでなく、取引き先の見方、顧客の見方など、立場を変えて仕事を見直してみると、思わぬ気づきとの出合いが待っているものです。

 柔軟な思考と相手の立場に立った想像力を持つことは大事です。多角的に仕事を見ることは、貴重な新しい発見に結びつく可能性があります。

 そのためには「思い込み」や「先入観」を排除することです。別の角度から意図的にものを見る習慣は、自分の視野を広げるのに役立つはずです。

 今日の心がけ◆仕事を多角的に見ましょう
9月19日(木)   どの管理表か

 言葉は重要なコミュニケーション手段の一つですが、同じ用語で伝えても、話し手の意図が聞き手に伝わらず、意味を取り違える場合があります。

 たとえばA主任が、商品の在庫数を確認するため、B君に対して「管理表」を持ってくるように指示したとします。その際、B君がA主任に渡したものが「在庫管理表」ではなく「顧客管理表」だったというようなケースです。

 この会社では、「管理表」という用語の付く書類がいくつかあるため、A主任は書類名をフルネームで伝えるべきです。一方のB君も、A主任が求めているのが何の管理表であるのかを、はっきりと確認する必要があります。

 このような行き違いをなくすためにも、指示・報告・確認などの際には、的確で正しい表現が求められます。それは相手に対する配慮でもあります。

 言葉を省略して話す人は、時として独り善がりになりやすく、周囲への配慮に欠ける傾向があります。正しく意思を伝え合うためにも、用語を適切に使い、相手が理解できる表現を心がけたいものです。

 今日の心がけ◆細部まで表現しましょう






9月20日(金)   組織の一員として

 多くの映画やドラマに出演し、味わい深い演技で知られる俳優の夏八木勲氏が、去る五月に七十三歳の生涯を閉じました。

 ドラマと映画を合わせて、出演作は三百本以上を数えます。ジャンルを問わず幅広い役柄をこなし、映画界では欠かすことのできない貴重な存在でした。

 映画・ドラマ・演劇は、主役を引き立てる脇役の存在があって初めて成立するものです。主役をうまく際立たせつつ、かつ自身も印象に残るような演技は、「名脇役」として見る者を魅了します。

 職場において、「自分が認められたい」という気持ちが強すぎるあまり、直属の組織の枠を越えて、上層部に直接アピールをする人がいます。しかし「自分が自分が・・・」という姿は、会社組織の一員として、あるべき姿とはいえません

 組織には一定の筋道や流れが存在します。あくまで組織内の系統を尊重する心がけが大切です。出る時は出る、控える時は控えるという、バランスを考えた筋の通った働きが、社内での存在価値を高めていくと知りたいものです。

 今日の心がけ◆筋の通った働きをしましょう




9月21日(土)   墓参り

 二十代のTさんは月に一度、墓参りに行くことが習慣になっています。幼い頃に祖母に連れられて、毎月行っていたからです。

 同年代の友人に聞くと、墓参りをしたことがない人も多いのですが、Tさんは止めようとは思いません。

 墓参りをすると、1心が落ち着く、2考えがまとまる、3自分は守られていると感じられる、などの効用が多く、良い習慣だと思うからです。

 こうした習慣は、長い間に繰り返し行なうことによって身につきます。つまり、習慣になるまでには、時間がかかるということです。ですから「良い」と思ったことはすぐに実行に移し、継続することが肝要です。

 また「習慣は第二の天性なり」という諺もあります。習慣はその人の内部に深く染み込んで、生まれつきの性格のようになるとの意味です。それほど習慣には影響力があるのです。

 同じ習慣ならば、ぜひ良い習慣を身につけたいものです。

 今日の心がけ◆良い習慣を身につけましょう


9月22日(日)   注ぎ口

 Aさんは出勤後すぐに、コーヒーメーカーでコーヒーを淹れるのが日課です。一回のドリップで十杯分のコーヒーができ、保温ポットに移します。

 しかし、ガラス容器に抽出されたコーヒーをポットに注ぐ際に、コーヒーのしずくがこぼれ落ちてしまい、いつも困っていました。工夫した結果、少なめに注ぐことで、こぼさずに移せるようになりました。

 早くことを済ませようと、注ぎ口の大きさを超える量のコーヒーを、勢いよくポットに注いでいたことが原因でした。

 十杯分のコーヒーを一気に移すという作業にばかり気をとられ、一杯ずつ、ていねいにコーヒーカップに注ぐという、本来の道具の使い方を無視していました。

 物への接し方は、人への接し方につながるといわれます。Aさんは人と接する際、自分の都合ばかりを考え、お客様や同僚に対する気配りが欠けていたのです。

 コーヒーをていねいにポットに注ぐように、人に対してもていねいに対応することが、Aさんの課題といえるでしょう。

 今日の心がけ◆ていねいな仕事を心がけましょう


9月23日(月)   食生活の乱れ

 デスクワーク中心の仕事から、営業職に配属先が変わったAさん。

 業務時間が不定なため、朝はインスタント食品やファーストフード店を利用し、昼は外食中心で、ほぼ野菜は摂りません。深夜に帰宅して晩酌、締めにアイスクリームで、半年足らずで体重が十キロ増えてしまいました。

 ある日、Aさんは先輩と昼食を共にしました。先輩と同じメニューを頼みましたが、先輩が半分も食べないうちに、Aさんはすべてを平らげたのです。

 Aさんの食べる早さに驚いた先輩は、「A君は、ほとんど食べ物を噛んでいないだろう。よく噛むと、食材そのものの味を噛みしめることもできるし、今の量でも十分にお腹が満たされるよ」と教えてくれたのでした。

 日増しに食べる量が増え、食べるスピードが早くなっていることを、自身も実感していたAさんは、先輩の話がストレートに胸に響きました。

 食生活を改善し、「よく噛むこと」を意識して数ヵ月のAさんは、その効果の兆しが現われ始めています。

 今日の心がけ◆よく噛んで食べましょう





9月24日(火)   モヤシのごとく

 野菜炒めや焼きそばの具材などに使われるモヤシ。光が足りない中で成長している芽生えの極端な姿から、ひ弱さの象徴語として使われることがあります。

 しかし「モヤシはひ弱な植物ではない」と主張するのが、農学博士の田中修氏です。氏はモヤシについて、次のような説明をしています。

 「モヤシは、栽培箱の暗黒の中で、『何とか光の当たっているところに出よう』と思って、太陽の光を探し求めて、すべてのエネルギーを背丈を伸ばすことに注いでいるのです。太陽の光を見失った暗闇の中で、『太陽は上にある』と信じ、けなげに背丈を上に伸ばし続ける芽生えの姿がモヤシなのです」

 仕事において、どうにもならない状態に立たされることがあります。このような時、私たちは希望を失い、楽胆し、我を失ってしまいます。それでも「希望はこの先にある」と信じて、歯を食いしばることが大切なのです。

 逆境に立たされた時こそ、「きっと良くなる」との信念を忘れず、現状をニコニコ受け止めて、モヤシのごとく上に向かって成長することが大切なのです。

 今日の心がけ◆目標に向かって全力を尽くしましょう





9月25日(水)   不満が招いた忘れ物

 M氏が新幹線に乗って、出張先へ向かった際の出来事です。

 携帯電話に仕事の連絡が頻繁に来るため、M氏はいつも通路側の座席を確保しています。いつでもデッキに移動して、電話に出られるようにするためです。

 ところがこの日は、座席のリクエストを忘れ、窓側の座席になってしまいました。足元には荷物が二つあったため、カバンを網棚に載せることにしました。

 携帯電話がかかってくる度に、隣の人の前を横切りました。毎度、快く通過させてはくれるものの、M氏の心の中では通路側席でないことへの不満が募ります。

 車両の他の席を見渡すと、半分以上が空席です。<なぜ、自分の席だけ隣に人がいるんだ>という不満も湧いてきました。さらには<こんなに肩身の狭い思いをするのも、乗車券を発行した駅員のせいだ>と他人を責める始末です。

 ようやく目的地で下車すると、カバンがありません。網棚に置き忘れてしまったのです。<隣の人の好意に感謝できず、罪のない駅員に不満を抱いた心が招いた結果だ>と反省しても時すでに遅く、出張先へ遅刻する破目になったのでした。

 今日の心がけ◆不平不満の心をなくしましょう



9月26日(木)   防災研修での失敗

 Nさんは、地域の消防署で開催されている防災研修へ参加しました。研修の内容は煙体験、地震体験、屋内消化栓操法訓練の三つです。

 最初の煙体験では煙が充満したテントの中に入ります。煙により視界が遮られます。Nさんは手探りで壁を伝って出口に向かいました。実際の火災現場では、有害な煙が充満していると思うと、冷静でいられるか不安になりました。

 次の地震体験では起震車に乗って震度7を体験します。「第一に火の元を確認」を実行する余裕はなく、立つこともできず、テーブルの下に頭を隠すだけで精一杯でした。巨大地震では身を守ることが第一だということを体感したのです。

 最後の屋内消火栓操法の訓練では、一チーム三名編成で行ない、火災発見から一一九番通報、次いでホースによる放数作業の正確さや早さを競います。Nさんは放水係でしたが、強風で火の的に当たりません。消火失敗という結果でした。

 <火災や地震が現実に起きた際には、お客様を安全かつ迅速に避難誘導できるよう防災意識を高めよう>と、訓練の大切さを学んだNさんでした。

 今日の心がけ◆防災意識を高めましょう


9月27日(金)   未知なる自分との出会い

 バラエティー番組で世界中を飛び回り、リポーターとして活躍しているイモトアヤコさん。その姿は「チャレンジすることの大切さ」を教えてくれます。 

 「未体験のことをやれと言われた時は、まずは一回挑戦してみます」というイモトさん。危険な海外の仕事なども、あえて断らずに引き受けてきました。そうすることで、「今まで知らなかった自分」に出会えるのだといいます。

 「自分にはできない。自分には関係ない」といった固定観念から、上司や先輩、同僚からの提案やアドバイスなどを、拒んでしまうことがあるでしょう。しかし、それは自身の可能性を大きく閉ざしてしまうことになるのです。

 業務以外の場合も同様と考えられます。食事や旅行などの様々な誘いがあった時、自分にとって興味のないことでも、まずは一度受けてみることです。そこから新たな価値観が生まれ、それが自身の業務にも活きてくるはずです。

 今日から迷わずに「ハイ」と受けて行動しましょう。そこに新しい自分との出会いが待っています。

 今日の心がけ◆何事も素直に引き受けましょう





9月28日(土)   病気の功名

 失敗や過失、あるいは何気ない行為などから、偶然に良い結果がもたらされることを「怪我の功名」といいます。

 S氏はある時、友人のM氏から、生まれつき持病があることを告げられました。「僕は今まで、病気とずっと向き合ってきた。これからも一生付き合っていくことだろう。でも、この病気のお陰で、些細なことにも感謝できるようになった。それは病気の功名だと思う」と言われ、S氏は感銘を受けました。

 M氏が持病との付き合い方を「病気の功名」と捉える姿に、S氏はこれまで不運なことがあると愚痴ばかり並べていた自分を反省したのでした。

 M氏のように、病気を「功名」と捉えることは簡単ではないかもしれません。しかし、自己の置かれた状況をそのまま受け入れ、プラスに捉えることができれば、人生は明るいものに変わっていくことでしょう。

 「家族に支えられている」「仕事を与えられている」など、置かれた環境に感謝することができれば、自己の人生はいっそう輝きを増していくのです。

 今日の心がけ◆置かれた環境を受け入れましょう






9月29日(日)   親方からのバトン

 木工職人として働くKさん。かつて親方から「仕事は目で盗んで覚えろ」と教えられてきました。見習いの頃のKさんはミスや失敗が多く、「なぜ親方や先輩は親切に教えてくれないのだろう」と不満を持っていました。

 Kさんがある程度、仕事を覚え始めたある日のことです。親方のもとに急な仕事が飛び込んで来ました。三十年来のお客様の家で、親方が作り納めた家具の引き出しが壊れ、収納できずに困っているとのことでした。

 親方から呼び出されたKさん。「もう一人で大丈夫だろう。行ってこい」と修理に行くことを命じられました。突然の事態に驚きましたが、仕事の合間に取った作業メモを頼りに現場へと向かったのです。

 メモは数冊のノートに及んでいました。ノートを見ながら修理をしていると、お客様から「懐かしいね。あなたの親方も新人の頃はノートを見ながら仕事をしていたのよ。そうやって独り立ちしていくのね」と声を掛けられたのです。

 <親方も同じだったのだ>と知ったKさんは、仕事への自信が漲ってきました。

 今日の心がけ◆工夫して仕事を覚えましょう





9月30日(月)   物に生かされている私

 Yさんは、普段、使い捨てのコンタクトレンズを着用しています。

 ある日、出張のため前日に現地入りした時のことです。替えのコンタクトレンズを忘れてしまい、予備のメガネも持ってきませんでした。

 つまり二日間、裸眼で生活しなければならなくなったのです。視界がぼやけ、階段も手すりなしでは昇り降りできません。パソコンの前で翌日の資料を確認したくても、文字が読めません。滞在中は、まったく仕事になりませんでした。

 出張から戻り、コンタクトレンズを着用すると、ぼやけていた視界がくっきりと見えます。これまで当たり前に見ていた光景に、感動すら覚えました。Yさんはコンタクトレンズを通じて「物に生かされている」ことを実感したのでした。

 私たちはたくさんの物に囲まれて生活をしています。物によって生活は豊かになり、物がなければ、通常の生活は送れないことが多いのではないでしょうか。

 周囲の物に「○○のお陰で私の生活はあります」と感謝の心で語りかけましょう。物はその思いに応えてくれるはずです。

 今日の心がけ◆物は大切に扱いましょう


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