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森におよぐ魚たちコミュの無題

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恐怖と感じる。
僕の居る部屋のドアが3?隙間を作る。
白い後ろ姿がふらふらとその隙間から入り込もうとしていた。
粘度の高い吐瀉物に指を絡めて、後ろ姿の名前を呼んだ。
途端に携帯電話が呻きだす、思わず手に取ると画面に浮かぶ"仮面"の文字に僕はひとつの歌を思い出した。

歌詞に在る広場では詰め襟の兄弟が課題のたくさん詰まった鞄を片手に、アネモネの話をしていた。
ここで重要なのは兄の見る夢には色が無く、弟は不眠症ということだ。
世界において睡眠は最も悦に歪んだポピュラーな遊戯で、実は先程のアネモネの話もその暗喩にすぎない。
黒に揺れるアネモネは暑さにうなだれて唾を飛ばしながら嫌味をこぼし続ける。
次に兄弟が見たのは例の"仮面"だった。
半裸の男女がお喋りの称号を賜り、激しく呼吸している。
水を飲み過ぎた幼女(或いは妊婦)のように膨れ上がった腹は、2人の瞳におぞましい宗教とうつった。

ひッ

僕は電話をとる。
相手は"仮面"だ、勿論無言電話だった。
僕は深呼吸をする。
虚空を虹色に切り抜いて明日の残像を見ることができた。
残念なことに兄弟のその後は解らなかったけれど、明日の僕は眠っていた。
世界において睡眠は最も悦に歪んだポピュラーな遊戯で、実は先程の兄弟の話もその暗喩にすぎない。
電話を切ると、後ろ姿が僕を死へと急かして足踏みしていた。

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