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ひかりシュタイナークラス・大阪コミュのコミュニケーションについて (ひかり通信9月号より)

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 ぼくが20年くらい前に人智学(アントロポゾフィー)を学びはじめたころ、ある本のなかで次のように書かれてありました。
〈わたしたちが研究しているルドルフ・シュタイナーがどういう人だったのかを、ひと言ではなかなかうまく言えません。哲学者でもあったし、教育家、芸術家でもありました。いろいろなことやった人ですけれども、あえてひと言で言えば、人間関係を深めるためにあらゆる努力をした人だ、と言えるのではないかと思います。〉
 著者は高橋巌氏で、『シュタイナー教育の四つの気質』の冒頭の言葉です。
 ことあるごとにこの言葉を思い出します。何故でしょうか。私たちが日々生きていくなかで、常に付きまとっているのが人間関係からくる問題だからです。これは皆さんもきっと頷かれることでしょう。
 家庭では夫婦、親子、兄弟(姉妹)の間の問題があり、学校では先生と生徒、生徒どうし、先生と親の間の問題があり、会社ではかならず上司と部下、同僚どうしでトラブルが発生しています。
「生きるのは苦である」とお釈迦様が説かれたのは、人間関係が原因となった「苦」は人間であるかぎり誰もが避けられないものであるからそれを認識せよ、ということでした。
 人間関係は避けられないのです。それをどう関係づけていくかが生きるということなのでしょう。四苦八苦のなかに「怨憎会苦」というのがあります。あまり会いたくない人には必ず出会うという「苦」です。これはどうもカルマに関係しているようです。ですから避けられないのです。どの人の人生にも必ずそういう人はいます。でもその人を避けたとしても、また同じような人が必ず現れるのです。ですから腹をくくるしかありません。(だからと言って、無理をする必要もないでしょう。)自分が受けとめようと思えば、それが修行の対象になるのです。別に今回は避けても構わないのです。それも意志ですから。  きのうもある勉強会で「コミュニケーション」について話していました。簡単にご紹介しておきます。今ぼくの思索のマイブームになっている、アメリカの文化人類学者グレゴリー・ベイトソンの考え方です。
 コミュニケーションには三つのレベルがあるというのです。
①発話のロジック
②場のロジック
③関係性のロジック
の三つです。①の「発話のロジック」は「文字通りの発話であり、行動です。」「英語で(I love you.)と言えば、「愛情」を表す発話であり、(I hate you.)は「憎しみ」を表す発話です。」関係性が希薄な場合は語義通りに伝え合うのです。子どもや単純な大人は語義通り受けとります。書かれたものを読み取るのはこのレベルです。
 ②の「場のロジック」は、たとえばI hate you.が必ず「憎しみ」を表す言葉にはならないという場合です。なんらかの関係性があって、そこに「場」の雰囲気が加えられるのです。友だちどうしのふざけたI love you.と恋人どうし、あるいは親子の真剣なI love you.は同じではありません。
 ③「関係性のロジック」は長い間培われてきた関係性、たとえば確固たる信頼関係がある武道の師弟の場合、師匠が弟子に激怒して「おまえなんか、死んでしまえ!」と言ったとしても、それは弟子に対する励ましの言葉として伝わるでしょう。②の「場のロジック」はその「場」かぎりの表現ですが、「関係性のロジック」は長い時間をかけて出来上がるものです。「これこそ人間のコミュニケーションの最上位に位置するもっとも重要なロジックです。」
 簡単に言いましたが、つまりは人間関係は深めていくべきものということです。
 今後この問題を敷衍していきたいと思っています。              (松川信康)

※参考文献:横山雅彦著『大学受験に強くなる教養講座』(ちくまプリマー新書)
 

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