ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

OBK大阪のおばちゃんの会コミュの小学校外国語活動についての基礎知識

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
OBK事前勉強会

10.10 第4回OBKの会
慶応義塾大学 大津由起雄先生 VS 児童英語講師

http://www.otsu.icl.keio.ac.jp/
................................................................................
事前勉強会  
・8/17(水)阿倍野市民学習センター
・9/22(木)弁天町市民学習センター

時間:いずれも10:00-12:00
参加費:各回 1,000円
各回でいくつかの課題を提示し、次の回では、それについてみんなで考えシェアします。 事前勉強会に参加できない方のために課題をアップしています。
是非、各個人でお考えになってみてください。
...............................................................................
おおさかのおばちゃんの会(OBK)
 mixiコミュニティ
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=63540859&comm_id=5142015

こちらのトピックにまとめてあります。書き込み歓迎!
.................................................................................

参考資料

兵庫教育文化研究所 発行
子どもと教育 No.134
「外国語活動からことば活動へ」大津由起雄先生 より引用
...............................................................................

<小学校外国語活動についての基礎知識>


<英語ノート>

 さて、つぎの基礎知識は「英語ノート」についてです。ごく最近までは手に入りにくかったのですけれども、最近になって教育出版されました。わたくしはある筋から、早く時期に手に入れたのですけれど、他の先生がある教育委員会の知り合いに「英語ノート」がほしいと言ったら、「これは大学の先生には渡さないように」と言われたそうです。(笑い)理由はですね、実情を知らない大学の先生に好き放題評価されると世の中を惑わすことがあるということだったそうです。全国津々浦々、こんな具合だとは思いませんがね。

 教科調査官であった管正隆さんは、「英語教育」という月刊誌に、「これは教科ではないので、『心のノート』と同じように、『英語ノート』を使う法的なしばりはない。国として提供する素材の一つで、何もないと格差が広がってしまうから、ある意味で基準を示した共通素材なのです。使い方には様々な工夫が考えられ、教科書ではないのだから、1ページから最後のページまで使う必要はないのです」という趣旨のことを書いていました。しかし、管さんがどのように言っても、実際のところはそうはいかないだろうというのがわたくしの認識です。実際、『英語ノート』を使わずに英語活動をしようとしたら、注意を受けたという相談メッセージも複数届いています。江利川春雄さんは、英語活動を賢く「やり過ごす」ことを勧めましたが、なかなかそうはいかないようです。

 「英語ノート」をご覧になったかたなら分かると思いますが、つまらないですよね。ところが、実は今お見せしたのはトリックで、これは『英語ノート』ではないのです。Sunshine Kidsっていう開隆堂からでている本の一部なのです。これは『英語ノート』に先行すること数年前に出ているのです。『英語ノート』に該当ページを出しましょうか。これなのです。似ているでしょう?小学校での英語っていうことを考えた時に、こんなに発想が似るものなのかなと思います。しかも、これがすばらしい素材だったら参りましたと言えばいいのだけれど、本当にそうなのかな?と思うのですよね。発想が貧困だとしかいいうようがありません。1ページだけがたまたまそうだったというわけではなくて、もう一つ出すと、これは「いくつあるかな」という数を出すものです。これもそっくりでしょう?
 (中略)何でこれが問題にならないのか不思議なくらいです。



<ことばを身につける3つの形>

 基礎知識の最後に、ことばを身につける3つの形について述べます。「母語」、「第二言語」、「外国語」の3つです。 
(中略)
具体的な例を出してみましょう。母語、これは赤ちゃんですね。第二言語、これはたとえば日本で生まれ育ち、日本語を母語として身につけ始めた子どもが3歳の時に親の仕事の都合などで英語圏へ移住するといった場合を考えてください。その子は移住した先で、英語に触れ、英語を自然に身につけます。こういう形態で身についた言葉が第二言語です。

 これに対し、わたくしにとっての英語は違います。中学へ入ったときから、英語という科目があって、そこで、先生から発音の仕方とか、英文の組み立て方などを習うことによって身につけた言語が外国語です。
 このように、「母語」、「第二言語」、「外国語」の3つは身につけるときの形態が違います。整理しておきましょう。

 まずは、これらの言語を身につけるときに母語があるかないかということです。
 母語を身につける場合は母語そのものですから、その前に母語はありません。第二言語や外国語の場合はすでに母語があって、その後に身につけるのですから母語は存在しています。

 日常的なふれあいと必然性についてはどうでしょうか。母語は身につけないと生活ができない。第二言語の場合もそうです。しかし外国語の場合はそうと限りません。

 もうお気づきでしょうが、わたしたちが日本に身につける英語は第二言語ではないのです。教室の中で英語というのはこういう仕組みをした言語なのですよということを教えられるか、教則本のようなものがあって、それを使って独習するかのいずれかです。母語と第二言語の場合とは違います。それらの場合は、身につける過程についても、身につけた知識の内容についても、おおすじ、無意識なのです。しかし、多くの人はこの3つの形態を考えた場合、一方に母語、もう一方に第二言語と外国語を位置づけてしまいます。そして、第二言語と外国語を区別せず混同してしまうのです。

 日本語を母語としている子どもも早くから英語を学び始めれば苦労もなく身につけることができるという人がいますが、それは第二言語の場合です。もっとも、実際には第二言語が苦労もなく身につけられるなんてことだってまちがいで、苦労があり、失敗する場合もあるのです。

 第二言語と外国語を一緒にして、「広義の第二言語」ということもあります。これは学問的には理由があるのですが、教育という文脈で考えるときには、こういう分け方はよろしくない。むしろ、母語と第二言語と一緒に考える。共通点が多いですからね。

 日本での英語学習はほとんどの場合、外国語の学習なのでしう。上で見たように、外国語の学習というのは母語の獲得とも第二言語の獲得とはちがうのです。新たな言語を身につけようとするとき、日常的なふれあいと必然性というのは重要なことなのです。これはわたくしが言い出したことではなくて本があるのですが、外国人力士ってみんな日本語が上手ですね。ほとんど例外なく、あれはどうしてかというと、日常的なふれないがあるからです。部屋に属するのですから、親方とおかみさんと仲間がいますね。日本語を身につけないと仲間とも話ができないし、技も覚えられないのです。(中略)つまり必然性が非常に高くなるのわけです。それに比べて外国語の場合には身につけて使えたらそれに越したことはないのですが、まあ使えなくても別に困らないことが多い。あこがれのようなものですね。

 従来ですと日本の場合には、大学入試、高校入試というものがこの必然性を与えてきたのです。そこがだんだん劣化してきて、それこそ傾向と対策で、ある程度は点数がとれるものになってきました。ちきんとした「ことばの力」に対する必然性というところもだんだん怪しくなってきたのです。そういう状況の中で、英語を外国語として子どもたちが身につけるということは非常に大変な状況なのだということを押さえておきたいのです。(今回は詳しく論じる余裕がありませんが、大学入試についてはその質が二極化してきつつあるという見解を持っています。もちろん、ここで問題にしているのは「劣」に極に近い入試問題です。)



<危険な状況>

 新しい学習指導要領が告示されたことを受け、次を見据えた危険な動きが始まっています。より低学年からの開始、教科化をしよう、小学校で、中学校英語の前倒しのスキル育成をしよう、それから専科の教員を育成して、教科書を作っていこうとする動きがすでに表面化しています。そして、英語教育産業がてぐすね引いて、つぎの展開を待っているという形になっています。

 さらに、それに歩調を合わせるかのように、教育再生懇談会の第1次報告にまさにこういう路線が描かれているということになって、非常に危険な状況なのです。

 しかし、今こそが重要なのです。今なら引き返せる。どうしてか?それは小学校英語は必修化されたが、教科化はされていない。また、対象学年も5、6年生だけだからです。だから、専科の教員がいない、それから教科書がない。教員養成だって正式には始まっていない。今だったら引き返せます!ここが重要で、わたくしたちのグループは<ここのところは絶対に譲れないので、ここのところは絶対に譲れないので、ここのところは是非考え直してください>という要望書を教育再生懇談会ね出しました。 

 しかし、教育産業の人たちは今さら反対して何になるのですかとか、後は実践ですよと考えているのです。それは教育産業の論理というものですから、わたくしがとやかく言う筋合いではありません。しかし、教育関係者までそういう考え方に乗ってしまうというのはいけません。小学校で英語をやるというのは与えかけたものとして考えて、その中でどうやったらよりよい実践ができるかを考えようなどという発想だけでは困るのです。現状をきちんと把握して、さらに悪い状況が生み出されるのを何とか食い止める必要があります。

 基礎知識の最後につけ加えておけば、現在問題になっている小学校英語というのは、言うまでもなく、小学校教育の一一貫としてとらえないといけないのです。英語のことだけ考えればよいということではないということを心得ておくこともとても重要なことです。

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

OBK大阪のおばちゃんの会 更新情報

OBK大阪のおばちゃんの会のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング