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英国古代遺跡研究会コミュの 魔女と予言者

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呪術師、霊媒師、占い師、魔法使い、予言者、魔女、魔術師、時代によりそれぞれの呼び方で、役割や仕事の内容は変わったと思われるが、『未来の予測』『厄除け』などの助言はこの人達のスペシャリストとしての専売特許で、根源的な仕事の内容だと思う。     
 
 中世の魔女と呼ばれる人は、豊かな薬草の知識を持ち、地域社会では重要な位置を占めていた。中世時代に入りキリスト教の広がりにより、魔女は異教の魔法を使う物として、魔女に対する認識の変化により、魔女狩りなどの迫害を受ける事とる。

 魔女のラテン語の語源は『運、不運を語る物』と言う意味らしい。予言者的な未来の運勢も占い、助言者でもあったらい。 魔女の不思議な力は『悪霊の力を借りて行う魔術』と考えられていた。幻覚は宗教的トランス状態で、魔女は森や野原で薬草を摘み集め、大鍋で薬草をじっくりと煎じつめ薬を作った。魔女は幻覚作用のある薬の調合が出来たと思われる。

 アングロサクソン語のWITCH(魔女)の語源はWise Woman ( 賢い学問のある女性)とHerbalist (薬草学者)と言う意味で現代の医師を彷彿させる。中世の超自然的な事や説明不可能な出来事は全て、当時は魔法によると考えられていた。
 魔女や予言者と言われる人は、人知を超えた霊力が宿り、未来を見る事が出来ると考えられていた。

 予言者とは『部族の繁栄や狩の成功を祈り、病を癒し、死者や神々と対話する事が出来る特殊にして不可欠な存在』だと信じられていた。予言者や魔女と言われた人々が部族に取って、必要で不可欠な存在と言うのも何となく判る気がしてくる。
 新石器時代のスペシャリスト達も同様に存在価値を人々から認められ、重要視されていたと想像出来る。
 埋葬儀式や祭祀の施行に必要不可欠な人だ。儀式を執り行う場所は何処でも良い訳では無く、特別な場所を特定していて、その場所で行われたと考えられている。この場所は普段は立ち入り禁止で、囲いか何かしてあり、特別な場所として、大切にされていたような気がする。神聖な場所の誕生だ。明らかに埋葬地とは違う場所で、区別されていたと思われる。

 スコットランドの南西部、ギャロウェイーと呼ばれる地方の、海岸線にある岬の先端部近くに洞窟があり、『魔法使いが住んだ洞穴』と言う事を小耳にはさみ出かけてみた。
 
 この岬一帯をウエットホーンと呼び、この岬もウエットホーン岬と呼ばれていた。この洞窟の名は『ニニアン洞窟』と言うのが正式名称だった。四世紀の後半にアイルランド海を渡り、スコットランドに最初のキリスト教会(キャンディダ・カサ教会)の創始者、聖ニニアンが上陸した所で海岸の洞窟に住み付きキリスト教を布教した所だ。

 北アイルランドと目と鼻の先にあり、天気の良い日には島影が見えると言う。私が訪れた時は生憎の小雨混じりの強風が吹き荒れていた。
 この洞窟は地元、ウエットホーンの伝説や民話によると別名、『マリーンの洞窟』と呼ばれた時期もあると言う。本当かどうかは判らないが、其の方が遥かに夢がある。

 マリーンと言う人は伝説、神話、民話、小説に度々登場する有名な【魔法使い】だ。六世紀の後半、スコットランドのローランド地方(中部低地の南西部の地方)に住み、キリスト教徒から言わせると、異教の地に住む予言者と言う事になるらしい。
 
 当時、キリスト教以外は全て異教と見なされていた時代で、マリーンと言う予言者はスコットランドのケルト系の流れを汲む、ドルイド教の月を崇拝し、巨石を信仰し霊魂不滅を信じ、自然界の総ての物に精霊が宿り、輪廻転生を信じ、妖精の存在を信じる。古代ケルト族の神話伝説を今に伝える呪術師で、キリスト教に取って邪教以外の何物でもない教えを伝える異教徒の予言者とキリスト教徒は見ていた。

 マリーンが伝説上の人物であれ、このような予言者が人々を導き、『賢者』と言われる人 が太古の社会に存在したに違いないと私は思う。古代の天体信仰の所で書いた様に、予言者は農耕にも関わり深く、天体をも含むあらゆる自然界の観察者と言う意味合いがあり、部族に取って重要な位置を占めていたと考えられる。

 後世の魔女と言われる人々は太古の流れを遡れば、有史以前の予言者を源流に持つ人々と思われる。

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