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宮部みゆきコミュの脇役の人生・・・。

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始めましてりんと申します。新参者ですがご容赦下さい。
「火車」の中で本間さんが(不特定多数の人々に対して)
“彼らは肩触れ合う程の身近な距離に、新城享子の様な人生があった事に気付いただろうか?”と言う様な文章があります
(文章うろ覚えですスイマセン)。
宮部みゆきさんの凄さは、その“肩触れ合う程の身近な距離”
に居る人々の人生を数行の文章で垣間見せてしまう所だと俺は思っています。
そして“事件”の周りに居る多くの人々の人生を描こうとしたのが「模倣犯」だと思います。あまりにも手を広げ過ぎてやや収集が付かなくなった感じもしますが、それでもやっぱり素晴らしい。
こんな作家他に居ない!!
「火車」は日本文学史上に輝く名作だ!!!!
長い前置きですが、皆さんの宮部みゆき論、お聞かせ頂けたら嬉しいです。

コメント(13)

誰も書き込んでくれない・・・泣)。気軽に書いてくれたら嬉しいな。
(・_;☆\(-_-) 泣くな りんさん。

ん〜。テーマが 難しいんだけど アタシは 「幻色江戸ごよみ」とか「本所深川ふしぎ草紙」みたいな 下町の 人情とか 哀切を描いてあるような本も 好きです。

あんまり 宮部の 時代物って 取り上げられないけど 面白いんだぞ〜〜〜。
おー、ぱーちゃんありがとうございますー。
「本所深川〜」は読んだ事ありますよ。
何を書かせても見事に“宮部みゆき!!”なのが素晴らしいですよねー。
時代もの話が出たので便乗して。

作家が“時代もの”を書く理由、として
最近どこかで見かけて納得したのは
北方謙三の
 ハードボイルドを描く舞台として
 現実社会が狭くなりすぎたから
 古代中国へ向かっている
という説明でした。
 < ご本人の述懐ではなく、書評や解説などの
   他者評として読んだ内容ですが
   当たってると思うなあ。

宮部せんせの時代ものって
異色「蒲生邸」も含め
江戸ものすべてが
 時代は違えど日本人のエモーションは不変
というような
共通の根っこを持つように思うので
逆に
「なんでこのひと、江戸ものを書くんだろう」
という疑問がわいてくるんです。
 < 私だけ?

……いや、個人的には
時代小説は馴染み深いジャンルで
宮部せんせを入り口に
このジャンルの読者が増え・作品の質が向上する、
という現実は歓迎しているのですが
それはそれ、疑問は疑問。

・現代モノ以上に「理屈で説明できないこと」を
 書きやすい

ということなんですかねー。
>こすってろさん
「火車」の中で(また火車だけど)本間刑事の回顧シーンで、亡くなった奥さんに「あなたは東京生まれじゃない?」と言われて「自分の両親は東京生まれじゃないし、奥さんも違う、自分は東京生まれだが東京に故郷という感じは無い」という事を考える場面がありますよね。
江戸物っていうのは、そういう現代の多くの故郷(宮部みゆき的定義による)を持たない東京人に向けて書いた故郷賛歌なのじゃないか、と思います。東京には2,3度行っただけだけど、いわゆる“ふるさと”的な感じが全く無いですよねー。
・・・こすってろさんの書き込みを読んで考えたので、無理があるかもしれませんが。
宮部みゆき的故郷の定義(火車の中に書いてた)が思い出せないので、ちょっと伝わりにくいかな!?
>りんさん
そうですね。いわゆる“ふるさと的な感じ”って、「変わらない」ってことだと思うんですけど、東京はヘタすると地形も含めて刻々と変わり続けていますからね。押井守監督などがその辺について怨嗟を込めて?エッセイで書いてました。私自身、実家付近は半分以上の住民が入れ替わっているんじゃないかと思うことがあります。

”通り過ぎて行く人”の数も種類もけた違いなので、袖すりあうような縁が発生しやすいのでしょう。やはり人口密度が高い香港を舞台としたウォンカーウェイの映画でしつこく繰り返されているテーマですね。

私は東京が故郷なので、宮部みゆきさんの文章を読んでいて感覚的に共感して「この人東京の人だな」と思うことがあります。どれがと指摘できるほど明確なものではないのですが「東京弁だな」と思うこともありますよ〜。違いの方に目が奪われがちですが、たぶん、他の地方の人が同じ出身地だ、と思う感覚と同じだと思います。
そして「理由」もまた、““事件”の周りに居る多くの
人々の人生”に血と肉を持たせた顕著な一作ですね。
主人公やその周辺の人々だけでなく、市井の人々の
生活や想いなどがきちんと共感を持って描かれていて
それが物語の骨格にさえなりえている「初物語」や
「ぼんくら」などの時代物にもすごく魅かれます。
ありえないのだけれど江戸の町に暮らしているような、
楽しい気分にさえさせてくれます。
それはきっとそうやって描かれた人々の住まう江戸の町
自体にも血と肉が通っているからなのだと勝手に思います。
 
sleepycatさん
東京の人に同意してもらえて嬉しいです。
なんか物作りしてる人の知識すごそうですねー。
スーさん
確かに理由もそうですよね。
模倣犯は手を広げすぎて美味く纏まらなかったけど、
理由は上手く纏まっててラストの幽霊の例えは震えました!
こすってろさんが挙げられた「蒲生邸事件」ですが、あれって
時間とか時代って言う物が持ってる儚さを、タイムスリップというSF的な物を使って直接的に表わそうとしたものだと思うなー。
例えば「北の国から」なんて長寿ドラマは続けば続くほど感慨深くなるなる。人の歴史そのものだから。
それを一冊の本で著そうとしたのが「蒲生邸事件」の様な気がします。
「蒲生邸事件」
理解するまでに 5回くらい読みました ( -_-)旦~ ハァ…
読めば読むほど 味の出る一冊だったね。
ってか アタシの 読解力の無さか 長編は 一回より くり返し読むほうが 面白い気がする…
おっ!ぱーちゃんだ!!
宮部の本は読めば読むほど味が出ます!
ぱーちゃんの読解力のせいではないですよ。きっと。
俺も宮部の(持っている)本は全部読み返してる!
おっ、こんなとこに伏線引いてたか!って新たに気付く
所がいっぱいです。
> こすってろさん

宮部みゆきが江戸物を書く理由について、自分の考えなのですが、現代物で人のまっとうさを描くことがあんまりにも空々しくなってしまったからじゃないかと思います。

「理由」以前の宮部みゆきの現代物の基本構造はなんだかんだいってもまっとうな人間が勝つといった(この言い方にも違和感があるのですが)性善説にもとづいたものであって、そこでは、まっとうでない人間は、ふりかかってきた厄災みたいなもので、まっとうな人間とまっとうでない人間はまったく別なものとしてあったのではないかと思います。(ひどくおおざっぱないいかだですが)
例えば「魔術はささやく」や「スナーク狩り」。

ところが「理由」においてまっとうであることが実は奇跡に近く、人はいつでも向こう側に行きかねないと気がつかせてしまったことで、現代物を書くときまっとうなものが勝つという、本来宮部みゆきが描きたい世界を描けなくなってしまった。自分はそう望むけど、現実はそうでないことを気づいてしまったからにはそこに向かいあわなければいけない。だから現代物ではそれはかけない。

だからこそ一種のファンタジーとしての江戸物でまっとうな人たちがまっとうに暮らして勝ついう話を書いてるのではないかと思うのです。

なんだかひどく乱暴なくくりになってしまいましたが、自分はそこに宮部みゆきの作家としての誠意が表れているような気がします。
メガネさん

>宮部みゆきの作家としての誠意

たしかに、「誰か」が
あれだけの分量を必要としたのは
彼女の物語への向かい方が変質しつつある、
良い証拠のように思います。

  |私は江戸ものではけっこう怪談、奇談を書く
  |んですけど、それは、さきほど申しあげたよ
  |うに簡単に人が命をとられてしまう時代だっ
  |たので、生と死の境目が、たぶん今とは全然
  |違うだろうと思うんです。おそろしく簡単に
  |死のほうに行ってしまう。死が身近であった
  |だけに、生きているということの面白さに敏
  |感だったんじゃないか、そのへんのことを怪
  |異譚を通して何とか書けないかと思って、い
  |ろいろ手さぐりをしてるんですけど。
         (01年6月号「IN★POCKET」、
             坂東眞砂子との対談)

文庫版「天狗風」解説からの孫引きです。
(ちなみに01年というと「模倣犯」が終わって
 「RPG」「ドリームバスター」の頃)

“生きているということの面白さ”かあ。
たしかに
現代を舞台にすると書きづらい。

まあ宮部せんせの場合
デビュー直後から現代もの・時代もの
の二刀流だったわけで
しかも
どれだけ書きにくいからといって
現代ものを書かなくなる、という選択肢は
彼女のなかにはなさそう
−徹底したチャレンジャーだから−

それだけに
いつも“次回作”が楽しみです、と。

 < むりにまとめた。
   自分の中で考えがまとまらん……。

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