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テロテアリーナコミュの【にぃにぃが帰ってくるまで】法情報学のなく頃に ばばぁる編【泣かないって決めましたの】

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課題できました
まず、おさらい
課題2

考えられる限りの請求相手と請求内容,ならびにその根拠条文について列挙せよ
判例、国法、愛知県、名古屋市条例の検索結果(根拠)
[設例]
 2006年8月30日の朝、名古屋市千種区長寿町在住の甲山太郎さん
は、自己の愛車のボンネットの上で、猫が爪を研いでいるところを
目撃した。甲山さんは、慌てて猫を追い払い、急いでボンネットを
調べたところ、昨夜まではなかった傷がついているのを発見した。

 そこで、甲山さんは、その猫の飼い主に弁償してもらうため、猫
の飼い主を探すことにした。数日後、その猫が、近所の乙川宅の庭
先に敷いてある毛布の上で寝ているところを発見した。じっくり観
察してみると、毛布の横には餌箱もあり、甲山さんは、この家の猫
であると考え、乙川さんの家に話をしに行くことにした。

 ところが、乙川さんの話によると、その猫は野良猫であり、何度
か餌をあげたことは認めるが、乙川さんの家で飼っているものでは
ないという。また、餌をあげているのは乙川さんだけではなく、他
にも何件かあるという。

1
請求相手・・・乙川さん
請求内容・・・所有権侵害に基づく損害賠償請求
根拠条文
◯動物の愛護及び管理に関する法律
第七条  動物の所有者又は占有者は、命あるものである動物の所有者又は占有者
としての責任を十分に自覚して、その動物をその種類、習性等に応じて適正に飼
養し、又は保管することにより、動物の健康及び安全を保持するように努めると
ともに、動物が人の生命、身体若しくは財産に害を加え、又は人に迷惑を及ぼす
ことのないように努めなければならない。

◯愛知県動物の愛護及び管理に関する条例
第五条 飼い主は、その所有し、又は占有する動物について、次に掲げる事項を
遵守しなければならない。
五 公共の場所並びに他人の土地及び物件を不潔にし、又は損傷させないこと

◯名古屋市動物の愛護及び管理に関する条例
第5条 飼主は、その所有し、又は占有する動物について、次に掲げる事項を遵守
しなければならない。
(5) 公共の場所並びに他人の土地及び物件を不潔にし、又は損傷させないこと

◯民法
第七百九条  故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害
した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

第七百十八条  動物の占有者は、その動物が他人に加えた損害を賠償する責任を
負う。ただし、動物の種類及び性質に従い相当の注意をもってその管理をしたと
きは、この限りでない。
2  占有者に代わって動物を管理する者も、前項の責任を負う。



2
請求相手・・・愛知県
請求内容・・・施策を行わなかったことに基づく損害賠償請求
根拠条文
◯愛知県動物の愛護及び管理に関する条例
第三条 県は、県民の間に動物の愛護と適正な飼養についての関心と理解を深め
るための動物の愛護及び管理に関する施策を策定し、及びこれを実施する責務を
有する。


3
請求相手・・・名古屋市
請求内容・・・施策を行わなかったことに基づく損害賠償請求
根拠条文
○名古屋市動物の愛護及び管理に関する条例
第3条 市は、市民の間に動物の愛護及び適正な飼養についての関心及び理解を深
めるための動物の愛護及び管理に関する施策を策定し、これを実施する責務を有
する

課題3
新・判例コンメンタール 不法行為 / 篠塚昭次, 前田達明編
別冊法学セミナー 基礎法コンメンタール 債権

課題4
1.民法709条について
債務者は、故意又は過失によって他人の権利を侵害し、損害を与えた場合に損害賠償を請求できる。なお、債権者に過失がある等の事情があれば、その賠償額は減額されうる。
2.民法718条について
同条の「動物」は、犬・猫・馬・猿等その種類を問わない。また、人の支配下にある限り、野生動物も「動物」に含まれる。
1項の「占有者」は、動物の事実上支配している者である。2項の「占有者に代わって動物を管理する者」は、間接占有者の代わりに動物を占有している直接占有者であり、独立の占有者である。また、当然に本条1項の「占有者」に包含するものと解される。
「他人に加えた損害」は、動物が直接人体に加えた侵害に伴う損害のみならず、他人の所有物に加えた損害や生活を妨害した場合も含まれると解される。
以上の要件を満たしても、「動物の種類及び性質に従い相当の注意を持ってその管理をした」ときは賠償責任を免れる。この「動物の種類及び性質に従い相当の注意を持ってその管理をした」とは、「通常払うべき程度の注意義務を意味し、異常な事態に対処しうべき程度の注意義務まで課したものではない(最判昭37・2・1民集十六号二号一四三頁)」。また、具体的な注意の程度は、動物の種類・性質等から社会通念上相当と認められる管理方法を標準に考えるべきである。

なお、動物愛護・管理についての法律は、省略。本筋には関係なさそうなので。

コメント(16)

ま、その分憲法の復習やってないわけだがな。
さいきんじょ〜じが覚醒しつつあることを知ったこの頃

今ちょこ見てるんだけど、ちょこバナナの食べ方が・・・
(1)
訴える相手:乙川及び餌を与えていた近隣住民
請求内容:民法709条、719条及び718条に基づく損害賠償請求
根拠条文:民法719条 718条 709条
条文や判例の解釈:1)乙川は、「猫に餌を与え」ており、「定期的に餌をやるための           ものとしての『餌箱』を設置しており」、また「猫の住処・休           息所としての、猫用の毛布を設置していた」という諸事情か            ら、餌付けによって付近住民が損害を被ることが認識・予測で           きたのに関わらず、なお野良猫への餌付け行為を続けて損害を           与え、さらに乙川が『当該猫の占有者』、あるいはそれに準じ           た『当該猫を管理するもの』と認定された場合、718条によ           って「その動物が他人に加えた」責任を負うことになる。
         2)718条の「動物」は、犬・猫・馬・猿等その種類を問わず、           また、人の支配下にある限り、野生動物も「動物」に含まれ            る。
         3)718条1項の「占有者」は、動物を事実上支配している者で           ある。2項の「占有者に代わって動物を管理する者」は、間接           占有者の2項の「占有者に代わって動物を管理する者」は、間           接占有者の代わりに動物を占有している直接占有者であり、独           立の占有者である。なお、1項の「占有者」に包含する              ものと解される。
         4)「他人に加えた損害」は、動物が直接人体に加えた侵害に伴う           損害のみならず、他人の所有物に加えた損害や生活を妨害した           場合も含まれると解される。
         5)ただし、「動物の種類及び性質に従い相当の注意を持ってその           管理をした」ときは賠償責任を免れる。この「動物の種類及び           性質に従い相当の注意を持ってその管理をした」とは、「通常           払うべき程度の注意義務を意味し、異常な事態に対処しうべき           程度の注意義務まで課したものではない(最判昭37・2・1           民集十六号二号一四三頁)」。また、具体的な注意の程度は、           動物の種類・性質等から社会通念上相当と認められる管理方法           を標準に考えるべきである。
         6)他近隣住民についても同じく、例えば共謀があった場合は両者           の行為が「共同して」行われたと判断される場合、719条に           基づき、両者は(不真性)連帯責任を負う。
         7)民法709条は「故意又は過失によって他人の権利又法律上保           護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償           する責任を負う」ことを定めたものである。
参考文献・資料:神戸地裁平成13年(ワ)1958号
        最判昭37・2・1民集十六号二号一四三頁
        


(2)
訴える相手:愛知県
請求内容:愛知県動物の愛護及び管理に関する条例第3条における義務違反による国家     賠償法1条に基づく損害賠償請求
根拠条文:1)愛知県動物の愛護及び管理に関する条例第3条
     2)国家賠償法1条
条文や判例の解釈:1)愛知県動物の愛護及び管理に関する条例第3条において、県は           県民の間に動物の愛護と適正な飼養についての関心と理解を深           めるための動物の愛護及び管理に関する施策を策定し、及びこ           れを実施する責務を有する。野良猫の害悪を防止する思索を行           わなかったことに関する不作為は、かかる義務を果たしていな           いといえる。
         2)国家賠償法第1条は、公権力の行使に当たる公務員が個別の国           公権力の行使に当たる公務員が個別の国民に対して負担する職           務上の法的義務に違背して当該国民に損害を加えたときに賠償           責任が発生すると          
         3)なお、国家賠償法1条における行為とは、職務行為自体、又は           これと関連して一体不可分の関係にあるもの、および、行為者           の意思にかかわらず、職務行為と牽連関係があり、客観的・外           観的にみて社会通念上職務の範囲に属するとみられるものを指           す。
参考文献・資料:最判60・11・21「在宅投票廃止反対訴訟」事件
        札幌地裁平八(ワ)三〇七〇号、平10・12・14民一部判決



(3)
訴える相手:名古屋市
請求内容:名屋市動物の愛護及び管理に関する条例第3条における義務違反による国家     賠償法1条に基づく損害賠償請求
根拠条文:1)名屋市動物の愛護及び管理に関する条例第3条
     2)国家賠償法1条
条文や判例の解釈:1)名屋市動物の愛護及び管理に関する条第3条において、「市            は、市民の間に動物の愛護及び適正な養についての関心及び理           解を深めるための動物の愛護及び管理に関する施策を策定し、           これを実施する責務を有する。」と定める。野良猫の害悪を防           止する思索を行わなかったことに関する不作為は、かかる義務           を果たしていないといえる。
         2)国家賠償法第1条は、公権力の行使に当たる公務員が個別の国           民に対して負担する職務上の法的義務に違背して当該国民に損           害を加えたときに賠償責任が発生すると解される。
         3)なお、国家賠償法1条における行為とは、職務行為自体、又は           これと関連して一体不可分の関係にあるもの、および、行為者           の意思にかかわらず、職務行為と牽連関係があり、客観的・外           観的にみて社会通念上職務の範囲に属するとみられるものを指           す。




参考文献・資料:最判60・11・21「在宅投票廃止反対訴訟」事件
        札幌地裁平八(ワ)三〇七〇号、平10・12・14民一部判決
ばばぁるは神
オレもう法情報学やる気ないわ・・なんもやってないけどwww
11月14日
課題8
原告 甲山
被告 乙川

請求内容 不法行為に基づく損害賠償請求
根拠条文 民法718条

乙川は、定期的に餌をやるためのものとしての餌箱を設置して「猫に餌をあげ」ており、
また猫の住処・休息所として「乙川宅の庭先に敷いてある毛布」を設置していたという諸
事情から、乙川が当該猫による危険・損害を防止するにつき正当な地位にある『当該占有
者』、あるいは『当該猫を管理するもの』と認定できる。原告甲山は、かかる乙川が餌付
けによって付近住民が損害を被ることが認識・予測できたのに関わらず、なお野良猫への
餌付け行為を続けて損害を与えたことから、718条に基づく損害賠償を請求する。
         
乙川の反論
乙川が当該猫による危険・損害を防止するにつき正当な地位にある占有者、あるいは管理
するものと認定するには、自己の排他的支配下に当該猫を置こうとする所有の意思が要求
されるところ、本件において乙川は、庭先に毛布をひき、数回えさを与えたに過ぎないの
であってかかる所有の意思は認められない。
仮に占有者、あるいは管理するものと認定できたとしても、占有者や管理する者が「動物
の種類及び性質に従い相当の注意を持ってその管理をした」ときは賠償責任を免れる。か
かる「動物の種類及び性質に従い相当の注意」とは、通常払うべき程度の注意義務を意味
し、異常な事態に対処しうべき程度の注意義務まで課したものではないと解されるとこ
ろ、「ボンネットの上で、猫が爪を研」ぐというようなことは、通常想定できない事態な
のであるから、「動物の種類及び性質に従い相当の注意」を欠いたとは言えない

課題9
法律の条文は,すべて,法律「要件」と法律「効果」の組み合わせとして表現されてい
る。民事裁判においては、原告側は、発生した事実に基づく主張を法的に認められる「権
利主張」(「法律用件」)として構成し直し、「法律効果」としての損害賠償を被告人に
請求する必要がある。そして,原告が法律効果としての権利の存在を主張するためには,
法律効果を生じさせる法律要件に該当する具体的事実(「要件事実」)を主張しなければな
らない。そこで,要件事実とは具体的にどのような事実のことをいうのか,要件事実は原
告,被告のどちらが証明しなければならないのかということが大きな問題となるのである。
わが国が採用している大陸法においては,裁判は,(1)裁判規範としての実体法の存在を
前提とし,(2)裁判官による事実認定と要件への「あてはめ」を通じて,(3)問題となる事
実に対して実体法が適用され,結論としての判決が論理必然的に導かれるという形式をとる。
すなわち、まず「実体法」のルール(「要件」と「効果」との結びつきのルール)を大前
提として提示する。次に実体法のルールを前提としつつ,事実を認定し,認定された事実
が実体法の要件に該当するかどうかを判断する。そうして論理必然的で正当な結論を導く。
なお、大前提となる該当条文が存在しない場合や形式的な法の適用では具体的妥当性が
図れない場合は、次の2つの手段によって解決する。すなわち、厳密には要件に該当しな
い事実に対して,その要件と似ている要件を介在させることによって,適用したいルール
を適用してしまう類推解釈と一般条項,たとえば,信義誠実の原則を利用して,新たな解
釈ルールを作り出して解決することである。
ただし,一般条項を適用しようとする場合には,本来適用されるべき条文が,時間の流
れによって機能不全に陥っており,新しい法理を導くことが必要となっていること,また
は,事案の特殊性によって本来適用すべき条文では妥当な解決を導くことができないとい
うことをはっきりと自覚した上で行うべきである。通説の考え方を尊重し,一般条項の濫
用にならないよう,注意しなければならない。
以上の大陸法の体系的思考の長所は、体系的な整合性をも有しており,ルールの全体を
理解するのが比較的容易であり、ルールは尽くされているので法的安定性が確保される点
である。
また、欠点は判決の大前提となるルールの要件に即して,事実を見ることになるため,
前提となる要件に引きずられて,事実を歪めて認定する傾向が生じる点や具体的な妥当性
に疑問のある結論が導かれることがある点である。
なお、データベースが発達した現代においては、類似の判例や事実関係に適用する条文を
検索する必要性が高まっている。
課題11
1、法律家は何ができるのか
法は、万能の処方を提供できるわけではない。しかし、問題を引き起こした加害者に対して、条理にかなった措置(刑事処分や損害賠償等)をとること、すなわち、問題の法的な解決を行うことが、被害者やその家族の無念をはらし、心の傷を治す過程に貢献できる場合のあることも事実である。
法はさまざまな法的救済を提供できる。民事上の救済のほかに、行政上の救済、刑事上の救済が利用できる。法律専門家は、利用できるさまざまな救済手段の長所短所を考慮しながら、事件にあった手段を採用することになる(可能と思われる救済手段全部を使うという選択肢もある)。場合によっては、法的救済以外の手段の併用も考慮される。
行政上の救済としては、加害者側に対する行政規制の強化を要請したり、行政サービスの提供を求めるというようなことが考えられる。また、国や自治体の情報公開制度も重要な意味を持っている。
刑事上の救済とは、加害者に制裁を加えることによって、社会秩序を回復することであり、被害者は、検察官に対して、犯罪者を処罰するよう求める(告訴する)ことができる。
民事上の救済としては、物件法上の救済と債権法上の救済とがある。相隣関係や環境関係の問題のように、土地・建物や環境のからむ問題については、物件法上の救済が問題となる。一方、人間関係がからむ問題については、債権法上の救済が問題となることが多い。
行政規制の強化・行政サービスの提供の要請も、刑事告訴も、民事損害賠償請求も、つまるところは、中立で公正な機関によって、事件の真相を究明し、今後の被害を未然に防止したいという被害者側の願いを含んでいる。

2、法律家の作業の流れはどのようなものか
法律専門家の仕事は、断片的な事実・思い込み・憶測・予断・思惑・想像・誤解が錯綜する事件の現場で、事実を整理して事件の分析を進めることから始まる。そこでは、狭い意味の法的知識(法的用件についての知識)が重要な情報とそうでない情報をより分ける選別機能を果たしている。事実の整理と分析は、法的知識の調査と並行的相関的に進む。法的に見て何が重要かは、法的な知識が一般的に教えてくれる。一方で、いろいろな事実を整理していくと、その事実が一見明らかだと思われた法的知識に疑問を生じさせることもある。
具体的に言うと、まず、依頼者が何を望んでいるのかを把握しなければならない。つまり、依頼者の望むことを実現できる法的救済あるいは法的効果は何かを特定するのである。
その後、具体的にどの条文を根拠にして訴えるかを決めなければならない。事件に関連する判例を検索し、裁判所は、どのような事実関係について、どのような判断を下しているかを調査することもまた当然必要になる。
法的な検討を行う場合の定石では、
(1) 事件の概要がわかると、
(2) まずその事件がどの条文に関連するかを判断し、
(3) その条文の注釈書(コンメンタール)や教科書を調べ、
(4) さらに判例を条文ごとに分類した判例要旨集を参考にして関係判例を特定し、
(5) 判例集で判例自体を調べ、
(6) 必要に応じて、専門書や論文を参照し、
(7) 事件の具体的な事実の解明を進めながら、
(8) 総合的な考察を加える、
という一連の手順を踏むことになっている。
また、法律家は、自分がすでに持っている知識に加えて、事件について一定の予備知識を集めて整理しておく必要もある。依頼人から詳しく事情を聞いた後、事件の処理に当たるため、さらに法律の知識だけでなく、事件に関連する社会的背景、教育的側面など幅広く情報を集めることになる。
訴訟の開始・進行などについて
−今後の作業の指針

鹿児島大学法科大学院
佐野裕志
今日の講義の概要=これからの作業を行うにあたって確認しておくこと

1.訴訟の開始
2.裁判所の判断材料
3.どこの裁判所が扱うか
4.訴訟の進行
−裁判所の事実認定はどのように進むか
以上を基に今後の作業への指針

1.訴訟の開始
訴訟= 対立する二者間の紛争を法的・公権的に解決するための手続。
裁判所への申立てにより始まる。
職権で始まることはない(不告不理の原則)。



訴訟開始を求める申立て=訴え(訴状の提出)
133条1項訴えの提起は、訴状を裁判所に提出してしなければならない。


では、訴状とは何か

(1) 理論的な役割
(2) 実践的な意味
(1)訴状の理論的な意味
「誰と誰の間の、どのような争いを、どのように解決するか」を明らかにする。
?誰と誰との間
= 対立するニ当事者(原告と被告の存在)
Cf. 対物訴訟( in rem )は現行法では認められない(英米法では珍しくない)
土地をめぐる紛争 破産手続き
二人の当事者が争く、財産を中心とした紛争
船舶をめぐる紛争
船を中心としているので、


? どのような争いを審理するのか=審判対象の特定
? どのように解決するのか= 判決内容の要求
ex 所有権の確認 目的物の引き渡し

*処分権主義
= 当事者が求めているものについてのみ判決
246条
裁判所は、当事者が申し立てていない事項について、判決をすることができない。

→すなわち、自分の求めるものを自分で示さなければならない!(裁判所は積極的には動いてくれない)

133条2項

「訴状には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一当事者及び法定代理人
二請求の趣旨及び原因

誰と誰との間(?)
−当事者(及び法定代理人)
何に対して(?)どのような判決を(?)
−請求の趣旨・原因


請求の趣旨及び請求の原因
請求の趣旨
= 原告が求める判決の結論の要約(ここを読めば、原告が何を望むか?が分かる)
請求認容判決の主文に相当

請求の原因二つの意味
�� 本来の意味
→代替物・不特定物を請求とする場合は、趣旨のみでは裁判所は特定できないので、具体的に確定するため
�� 実際上よく使われる意味
→原告の主張を理由づける
−現在ではこの意味で

*民事訴訟規則53条参照
訴状に対する被告の応答=答弁書
原告の申立てに対する被告の応答を文書で提出

・民事訴訟法に明文の規定なし
・被告側の第1回準備書面という位置付け
161条参照
詳しくは民事訴訟規則で規定(79条以下)
(2)訴状・答弁書の実践的な意味
前提:裁判官は事件について何も知らない。
・原告・被告の法的主張の争いを裁判官が法に照らして判断
・原告は、法律の枠組みの中で法的な主張を行う。
・法的主張に必要な事実を提示。
↓
・裁判官に対して法的な主張と主張を基礎づける必要な事実を提示。= 訴状の役割
・被告は原告の法的な主張と提示された事実を争う= 答弁書の役割

訴状・答弁書の実践的な役割= 法的な主張での裁判官の説得
何も知らない裁判官をいかに自分の側に引き寄せるのか。


2.裁判所の判断材料
どうやって入手するか。
職権で調べて、すべての事実を解明する。−不可能
そもそも民事裁判の役割=争いのある限度で裁判(処分権主義)
当事者が提出した資料・事実のみで裁判所が判断する方が合理的
↓
そこで、弁論主義の原則

(1)弁論主義Verhandlungsmaxime
・当事者の主張した事実のみが裁判官の判断の基礎
・自分に有利な事実は自ら主張しなければ判断してもらえない。= 主張責任(主張しなければ不利になるという意味で責任という)
弁論主義の下、当事者は何を主張しなければならないか
原告の主張= 法的主張、それに必要な事実とは

法規の構造
事実(T)→ 法律効果(R)
法規が要件とする事実(T)は抽象的に規定(あらゆる事件に対応するため)
T に該当する具体的事実(t)の存在が必要
→
よって法的効果が生じるためには(要件を満たすには)具体的な事実が不可欠!


(2)要件事実と主要事実
民法709条不法行為による損害賠償
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生
じた損害を賠償する責任を負う。

要件事実「故意」「過失」「権利侵害」・・・
要件事実に該当する事実⇒ 主要事実
「過失」に該当する「わき見運転」「飲酒運転」など


主要事実の推認に役立つ事実⇒ 間接事実
ex わき見運転の推知・・・運転に不必要なコントロールパネルの操作の痕跡

当事者が主張しなければならない事実とは

主要事実= 法的効果を導き出すために必要な事実
= 訴訟における重要な事実なので、当事者が主張する必要がある


間接事実=主要事実を推認するのに役立つのみ、必ずしも当事者の主張は必要ではない。

*以上はあくまで原則


では、請求が成立するための事実をすべて原告が主張すべき−不可能を強いることに
ex 意思能力 行為能力 消滅時効の成立・・・

一定の範囲の事実を原告が主張し、他は被告の負担に−合理的


原告・被告のどちらが主張すべきか−主張責任の分配


原告に主張責任のある事実= 請求原因事実
ex 請求の原因となる事実・・・(主張を発生させる事実)

被告に主張責任のある事実= 抗弁事実
ex 消滅時効 弁済・・・(主張を消滅させるような事実)

つまり、原告は、請求原因事実をすべて主張しないと、主張自体が成り立たないことになる。

→ 主張自体失当

(3)主張に対する応答
請求の趣旨(原告の言い分)を被告が認める=これで訴訟は終了:請求の認諾(266条)
(他に、請求の放棄)


・個々の事実主張に対する応答4通り
a 認める= 自白179条(これも弁論主義)
→当事者の意見が一致した場合、裁判所は判決の基礎にしなければならない
基本的に当事者は、撤回できない
b 争う=否認
→相手が証拠により反論・立証する必要がある
c 不知= 否認と同じ159条2項
d 沈黙= 擬制自白の可能性159条1項
→自白と擬製されうる


以上により、裁判所が明らかにすべき争点が確定。

(4)現行民事訴訟法(平成10年1月1日から施行)における間接事実や否認の取扱い
−実践的な役割の強化
間接事実までの記載。(規則53条)
→実際の立証には間接事実が重要だから
単なる否認はだめ、理由を付さなければならない。(規則79条3項)
答弁書の記載内容も詳細に。(訴状と同じ、規則80条)


3.どこの裁判所が扱うか
裁判所5種類(最高、高等、地方、家庭、簡易)
第一審裁判所は、地方裁判所と簡易裁判所
どちらの管轄になるのか= 事物管轄(裁判所法24条・33条)

地方裁判所は50庁、簡易裁判所は438庁*
→現在は統廃合が進む
どの裁判所の管轄になるのか。= 土地管轄
被告の住所地を基準とするのが原則
→原告は十分準備しているが、被告が十分に準備していないことが多い
すなわち、この方が公平


「actor sequitor forum rei 」(ローマ法以来の伝統)

4条が原則で、5条以下に特則
ex 不法行為地・・・


4.訴訟の進行
−裁判所の事実認定はどのように進むか
争点の解明=争いのある事実の存否の確定
主張責任のある事実を相手方が争う。
否認・不知→ 証拠でもって証明
証拠も当事者が提出したものに限られる。
(これも弁論主義=当事者主義)
裁判官が事実の存否に確信。→判決可能
(存在の確信でも不存在の確信でも)


真偽不明
事実が存在するとも不存在とも確信がもてない。=真偽不明(non-liquet)
→ このままでは裁判不可能、
しかし裁判の拒否もできない。

* mihi non liquere (私にはわからない)→裁判官が交替
証明責任による裁判
真偽不明

ただし、現在は適用されない
→どの裁判所、どの裁判官も同じように裁判をするはずだから

→ 証明責任規範により不存在と取り扱う
→ 裁判可能

裁判官に確信を抱かせることができず、真偽不明となった場合、その事実が不存在と扱われる
→法律効果は発生しない
ことにより受ける不利益を証明責任(Beweislast = 証明の負担)と呼ぶ。

本証と反証
請求原因事実につき、原告と被告は、どこまで裁判官を説得する必要があるか。
=原告と被告の立証の目標の違い

原告は裁判官に確信を抱かせる必要= 本証
被告は真偽不明に持ち込めばよい= 反証(あとは証明責任で不存在と扱われる)


まとめ−今後の作業への指針
どのような請求をたてるかを確定する。
請求の根拠となる条文(適用条文)を確定
要件事実の確定
要件事実に該当する主要事実の確定
主要事実を推認させる間接事実の確定

どう裁判官を説得するか
訴訟の開始・進行などについて
−今後の作業の指針

鹿児島大学法科大学院
佐野裕志
今日の講義の概要=これからの作業を行うにあたって確認しておくこと

1.訴訟の開始
2.裁判所の判断材料
3.どこの裁判所が扱うか
4.訴訟の進行
−裁判所の事実認定はどのように進むか
以上を基に今後の作業への指針

1.訴訟の開始
訴訟= 対立する二者間の紛争を法的・公権的に解決するための手続。
裁判所への申立てにより始まる。
職権で始まることはない(不告不理の原則)。


訴訟開始を求める申立て=訴え(訴状の提出)
133条1項訴えの提起は、訴状を裁判所に提出してしなければならない。


では、訴状とは何か

(1) 理論的な役割
(2) 実践的な意味
(1)訴状の理論的な意味
「誰と誰の間の、どのような争いを、どのように解決するか」を明らかにする。
?誰と誰との間
= 対立するニ当事者(原告と被告の存在)
Cf. 対物訴訟( in rem )


? どのような争いを審理するのか=審判対象の特定
? どのように解決するのか= 判決内容の要求
*処分権主義
= 当事者が求めているものについてのみ判決
246条
裁判所は、当事者が申し立てていない事項について、判決をすることができない。


133条2項

「訴状には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一当事者及び法定代理人
二請求の趣旨及び原因」

誰と誰との間(?)
−当事者(及び法定代理人)
何に対して(?)どのような判決を(?)
−請求の趣旨・原因


請求の趣旨及び請求の原因
請求の趣旨
= 原告が求める判決の結論の要約
請求認容判決の主文に相当

請求の原因二つの意味
�� 本来の意味
�� 実際上よく使われる意味

−現在ではこの意味で

*民事訴訟規則53条参照
訴状に対する被告の応答=答弁書
原告の申立てに対する被告の応答を文書で提出

・民事訴訟法に明文の規定なし
・被告側の第1回準備書面という位置付け
161条参照
詳しくは民事訴訟規則で規定(79条以下)
(2)訴状・答弁書の実践的な意味
前提:裁判官は事件について何も知らない。
・法的主張の争いを裁判官が法に照らして判断
・原告は、法律の枠組みの中で法的な主張を行う。
・法的主張に必要な事実を提示。
↓
・法的な主張と必要な事実を提示。= 訴状の役割
・被告は原告の法的な主張と提示された事実を争う。
= 答弁書の役割
訴状・答弁書の実践的な役割= 法的な主張での裁判官の説得
何も知らない裁判官をいかに自分の側に引き寄せるのか。


2.裁判所の判断材料
どうやって入手するか。
職権で調べて、すべての事実を解明する。−不可能
そもそも民事裁判の役割=争いのある限度で裁判

そこで、弁論主義の原則

(1)弁論主義Verhandlungsmaxime
・当事者の主張した事実のみが裁判官の判断の基礎
・自分に有利な事実は自ら主張しなければ判断してもらえない。= 主張責任
弁論主義の下、当事者は何を主張しなければならないか
原告の主張= 法的主張、それに必要な事実とは

法規の構造
事実(T)→ 法律効果(R)
法規が要件とする事実(T)は抽象的に規定
T に該当する具体的事実(t)の存在が必要


(2)要件事実と主要事実
民法709条不法行為による損害賠償
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生
じた損害を賠償する責任を負う。

要件事実「故意」「過失」「権利侵害」・・・
要件事実に該当する事実⇒ 主要事実
「過失」に該当する「わき見運転」「飲酒運転」など


主要事実の推認に役立つ事実⇒ 間接事実

当事者が主張しなければならない事実とは

主要事実= 法的効果を導き出すために必要な事実
= 訴訟における重要な事実
= 当事者が主張する必要


間接事実=主要事実を推認するのに役立つのみ、必ずしも当事者の主張は必要ではない。

*以上はあくまで原則
では、請求が成立するための事実をすべて原告が主張すべき−不可能を強いることに
一定の範囲の事実を原告が主張し、他は被告の負担に−合理的
原告・被告のどちらが主張すべきか−主張責任の分配


原告に主張責任のある事実= 請求原因事実

被告に主張責任のある事実= 抗弁事実

つまり、原告は、請求原因事実をすべて主張しないと、主張自体が成り立たないことになる。

→ 主張自体失当
(3)主張に対する応答
請求の趣旨を被告が認める=これで訴訟は終了、請求の認諾(266条)
(他に、請求の放棄)


個々の事実主張に対する応答4通り
認める= 自白179条(これも弁論主義)
争う=否認
不知= 否認と同じ159条2項
沈黙= 擬制自白の可能性159条1項


以上により、裁判所が明らかにすべき争点が確定。

(4)現行民事訴訟法(平成10年1月1日から施行)における間接事実や否認の取扱い
−実践的な役割の強化
間接事実までの記載。(規則53条)
単なる否認はだめ、理由を付さなければならない。(規則79条3項)
答弁書の記載内容も詳細に。(訴状と同じ、規則80条)


3.どこの裁判所が扱うか
裁判所5種類
第一審裁判所は、地方裁判所と簡易裁判所
どちらの管轄になるのか。= 事物管轄(裁判所法24条・33条)

地方裁判所は50庁、簡易裁判所は438庁*
どの裁判所の管轄になるのか。= 土地管轄
被告の住所地を基準とするのが原則


actor sequitor forum rei

4条が原則で、5条以下に特則


4.訴訟の進行
−裁判所の事実認定はどのように進むか
争点の解明=争いのある事実の存否の確定
主張責任のある事実を相手方が争う。
否認・不知→ 証拠でもって証明
証拠も当事者が提出したものに限られる。
(これも弁論主義=当事者主義)
裁判官が事実の存否に確信。→判決可能
(存在の確信でも不存在の確信でも)


真偽不明
事実が存在するとも不存在とも確信がもてない。=真偽不明non-liquet


→ このままでは裁判不可能、
しかし裁判の拒否もできない。
* mihi non liquere (私にはわからない)→裁判官が交替
証明責任による裁判
真偽不明

→ 証明責任規範により不存在と取り扱う
→ 裁判可能
裁判官に確信を抱かせることができず、真偽不明となった場合、その事実が不存在と扱われる
ことにより受ける不利益を証明責任(Beweislast = 証明の負担)と呼ぶ。

本証と反証
請求原因事実につき、原告と被告は、どこまで裁判官を説得する必要があるか。
=原告と被告の立証の目標の違い

原告は裁判官に確信を抱かせる必要= 本証
被告は真偽不明に持ち込めばよい= 反証(あとは証明責任で不存在と扱われる)


まとめ−今後の作業への指針
どのような請求をたてるかを確定する。
請求の根拠となる条文(適用条文)を確定
要件事実の確定
要件事実に該当する主要事実の確定
主要事実を推認させる間接事実の確定

どう裁判官を説得するか
1.訴訟の開始
 訴訟とは、対立する二者間の紛争を法的・公権的に解決するための手続であり、裁判
所への申立てにより始まる。 すなわち、職権で始まることはない。これを不告不理の原
則という。
 訴訟開始を求める申立てのことを訴え(訴状の提出)といい、 訴状を裁判所に提出し
てしなければならない( 第百三十三条)。
 では、訴状とは何か 。訴状には以下の二つの意味がある。
(1)訴状の理論的な意味
「誰と誰の間の、どのような争いを、どのように解決するか」を明らかにするという意
味である。すなわち、
?「誰と誰との間」・・・対立するニ当事者(原告と被告の存在)
? 「どのような争いを」・・・審判対象の特定
? 「どのように解決するのか」・・・ 判決内容の要求(例えば、所有権の確認 目的物
の引き渡し等)
の三点を明らかにする。なお、英米法で一般に見られる対物訴訟は現行法では認められ
ない。
 そして、訴状には、次に掲げる事項を記載しなければならないとされる(第百三十三
条二項)。
一 当事者及び法定代理人
二 請求の趣旨及び原因
 この事項は、上記の
誰と誰との間(?)
−当事者(及び法定代理人)
何に対して(?)どのような判決を(?)
に当たる。
 では、「請求の趣旨及び原因」をいかに解すか。
 まず、請求の趣旨とは、請求認容判決の主文に相当する、原告が求める判決の結論の
要約を意味する。この趣旨を読めば、原告が何を望むかが分かる。
 次に「請求の原因」をいかに解すか。この「原因」には二つの意味があるとされる。
 �� 本来の意味・・・代替物・不特定物を請求とする場合は、趣旨のみでは裁判所は特
定できないので、具体的に確定するという意味
�� 実際上よく使われる意味・・・原告の主張を理由づけるという意味(現在ではこの意
味で使われることが多い)
 また、訴状に対する被告の応答を答弁書といい、 原告の申立てに対して文書で提出す
ることになる(民事訴訟規則53条参照)
 そして、処分権主義とは、裁判所は当事者が申し立てていない事項について判決をす
ることができないという原則である(第二百四十六条)。すなわち、これは、裁判所は
積極的には動かないので、自分の求めるものを自分で示さなければならないということ
を意味する。

(2)訴状・答弁書の実践的な意味
 訴状・答弁書の実践的な役割は、法的な主張によって、何も知らない裁判官の説得す
ることにある。
とすれば、訴状の役割とは、裁判官に対して法的な主張と主張を基礎づける必要な事実
を提示することであり、答弁書の役割とは、被告は原告の法的な主張と提示された事実
を争うということになる。

2.裁判所の判断材料
どうやって入手するか。
職権で調べて、すべての事実を解明する。−不可能
そもそも民事裁判の役割は、私人間の紛争の解決なので、争いのある限度で裁判すれば
足りる(処分権主義)。 とすれば、当事者が提出した資料・事実のみで裁判所が判断す
る方が合理的といえる。

(1)弁論主義Verhandlungsmaxime
 弁論主義とは、当事者の主張した事実のみが裁判官の判断の基礎となり、自分に有利
な事実は自ら主張しなければならない(主張責任)原則である。
 弁論主義の下では、当事者が主張しなければならないものは、そもそも原告の主張と
は法的主張であるから、その法的効果が生じさせるのに必要な具体的な事実であるとい
える。

(2)要件事実と主要事実
 当事者が主張しなければならない事実とは 、以下の主要事実と間接事実である。
 主要事実とは、法的効果を導き出すために必要な事実訴訟であり、当事者が主張する
必要があるものである。
 間接事実とは、主要事実を推認するのに役立つのみで必ずしも当事者の主張は必要で
はないものである。ただし、現在は、実際の立証には間接事実が重要なので、間接事実
までの記載が定められている。(規則53条)
 では、請求が成立するための事実をすべて原告が主張すべきであろうか。一定の範囲
の事実を原告が主張し、他は被告の負担にする方が合理的であり、公平な裁判に資す
る。そこで、 原告・被告のどちらが主張すべきか(主張責任の分配)が問題になる。
 一般に、原告に主張責任のある事実とは、請求原因事実(請求の原因となる事実)と
される。原告は、請求原因事実をすべて主張しないと、主張自体が成り立たないことに
なる(主張自体失当する)。一方、被告に主張責任のある事実とは消滅時効や弁済のよ
うな抗弁事実(主張を消滅させるような事実)とされる。

(3)主張に対する応答
 請求の趣旨(原告の言い分)を被告が認めた場合、訴訟は終了する(請求の認諾 2
66条)
 また、個々の事実主張に対する応答は以下の4通りある
 一つ目は、自白(179条)である。当事者の意見が一致した場合、裁判所は判決の
基礎にしなければならず、基本的に当事者は、撤回できない (弁論主義)。
 二つ目は、否認である。否認する場合は、相手が証拠により反論・立証する必要があ
る。なお、単なる否認は許されず、理由を付さなければならない(規則79条3項)
し、答弁書の記載内容も詳細である必要がある(訴状と同じく、規則80条)。
 三つ目は不知である。否認と同様(159条2項)に扱われる。
 四つ目は沈黙である。擬制自白とみなされる可能性がある(159条1項)

3.どこの裁判所が扱うか
 日本の裁判所は、最高、高等、地方、家庭、簡易の五種類ある。第一審裁判所は、地
方裁判所と簡易裁判所のどちらかになる(事物管轄 裁判所法24条・33条参照)
 では、裁判が提起された場合、どの裁判所の管轄になるのか(土地管轄)。
 原告は十分準備しているが、被告が十分に準備していないことが多い。そこで、公平
の観点から、被告の住所地を基準とするのが原則である。

4.訴訟の進行
 裁判所の事実認定はどのように進むか。
 まず、争いのある事実の存否の確定する。次に、主張責任のある事実を相手方が争
う。否認・不知の場合は、証拠でもって証明する。なお、弁論主義の観点から、証拠は
当事者が提出したものに限られる。こうして裁判官が事実の存否に確信を持った時点で
判決可能となる。
 では、事実が存在するとも不存在とも確信がもてない(真偽不明)場合はどうするの
か。
 ローマの時代においては、裁判官が交代していた(mihi non liquere )が、現代では
このようなことは許されない。そこで、裁判官に確信を抱かせることができず、真偽不
明となった場合には、その事実が不存在と扱われる。当然、かかる場合には法律効果は
発生しない。ことにより受ける不利益を証明責任(Beweislast = 証明の負担)と呼
ぶ。
 このように考えると、原告と被告の立証の目標の違いがあることに気づく。すなわ
ち、原告は裁判官に確信を抱かせる必要があり(本証)、被告は真偽不明に持ち込めば
よく、不存在までは証明しなくて良い(反証)ということになる。
4.1 あとは各自編集してね!

原告側弁護士の最初の仕事は、裁判で何を主張するのかを決めることである。そのためには、依頼者の話をよく聞き、法的に主張可能な権利は何かということを明らかにしなければならない。
依頼者の希望は、弁護士の専門技術によって権利主張に姿を変える。どのような権利主張になるかは、条文の法律効果、または、判例の結論を見て選択する。権利主張を根拠付ける適切な条文や判例がない場合には、学説の主張の中から選ばねばならない。条文か、判例か、学説か、いずれにせよ、すでに公表されているルールを使って、依頼者の望む結論を、裁判所が説得できるように構築するのが原告弁護士の仕事。しかし、ある事件に適用されるルールの候補は1つとは限らない。弁護士は依頼者に有利なルールを集め、それこそが、その事件に適用されるのに最も適したルールであることを示して裁判官を説得しようとする。
事件に適用されるルールが決まれば、次はそのルールにとって重要な事実をすべて収集しなければならない。そのような事実は要件事実と呼ばれる。
依頼者に有利なルールとその事実に該当する要件事実を収集した後は、弁護士は、その事実を有利なルールに当てはめて、法律効果として有利な結果が導かれることを論証する。それが、訴状の土台となる。
今度は、相手方の反論に備えて、相手方が主張するであろう、相手方に有利なルール、すなわち、依頼者に不利なルールを集めてみる必要がある。相手方が主張するルールがわかっていれば、あらかじめ、そのルールの適用を妨げる事実を収集し、防御線を張っておくことも可能である。
以上のすべての作業を前提とし、それらを総合して、原告側弁護士は訴状を作成する。原告の場合には、訴状に依頼者の「請求の趣旨」としての権利主張、「請求の原因」としての具体的なルールとそれに該当する要件事実の主張と立証を盛り込まなければならない。
これらは、法律の専門家である裁判官を説得するために書かれる。裁判官が社会常識や専門分野のすべてに習熟しているとは限らないので、事実の記述においては、あくまで、相手が素人である可能性のあることを肝に銘じて、わかりやすく、しかも、要点を押さえて書かなければならない。
4.2 編集してね。疲れた・・・。

原告側から訴状が出されれば、被告としても何らかの対応をしなければならない。被告側弁護士は、法律論としては、ふつう、被告には責任がないという主張をすることになる。ここで注意しなければならないのは、法律専門家として原告被告双方の弁護士がしなければならない作業の中身は、基本的には変わらないという点である。
被告の反論、つまり原告の主張に対する被告の防御には、大別して否認と抗弁がある。
否認とは、相手方の主張を全面的に否定することを言う。
これに対して、抗弁とは、原告の主張を一応認めておきながら、その主張を覆す新たな事実を主張することを言う。
被告側弁護士の仕事の出発点は、原告側から送られてきた訴状である。これを分析することで、依頼者に確認すべきこと、答弁書で主張すべきこと、一層の調査が必要なことがさしあたり見えてくる。つまり、原告側の訴状が被告側の基礎資料に変身するのである。
この分析の際には2つの点に注意する必要がある。
第一は、原告側の弁護士は、訴状を準備するために相当広範囲のリサーチをしているが、その成果のすべてを訴状に入れているわけではないという点。
第二は、法律要件の調査に基づく法律論のストーリーは、法律専門家でない人には読み取りやすいとは限らない点である。
防御者である被告は、相手の主張・立証が不十分であれば、勝訴するという強みをもっている。しかし、そのような強みは時として慢心につながり、余りに消極的な防御姿勢が、裁判官の心証を害し、思わぬ判決を下される危険性がある。そこで、原告が根拠にしている判例を集めて、これをきちんと検討しておくことになる。また、被告側に有利な判例がないかどうかも調査の必要がある。
以上の作業を踏まえて、被告側弁護士は、事実を再構成し、答弁書を作成する。
           答弁書

                 平成18年12月15日

名古屋地方裁判所御中
          

              被告代理人 弁護 士朗  印                  
              原告 甲山 総一朗
              被告 乙川 由貴
上記当事者間の御庁平成18年第○号損害賠償請求事件について、被告は下記のとおり答弁する。

1 請求の趣旨に対する答弁
原告の請求はこれを棄却する。
訴訟費用は原告の負担とする。
との判決を求める。

2 請求の原因に対する答弁
請求の原因のうち、1 当事者については、これを認める。
2 事実経過については、原告の所有する自動車を傷つけた猫が、被告の占有する猫であるかについて、知らない。
3 法的主張については、全部これを否定する。
4 損害については、これを知らない。

 被告は、原告の主張する所の猫を占有していない。被告は確かに、野良猫に名前をつけ、餌をあたえ、毛布を提供するなどの行為を行っていたが、これはこの野良猫を被告の占有する猫にしようという意図を持って行ったものではない。というのも、野良猫に上記の行為を行うことは、野良猫に対する保護を与えるという、動物愛護の精神に基づくものであり、この野良猫を管理することに対しての独自の利益を得るという目的を持っていないからである。またこの野良猫に被告同様餌を与え、毛布を提供していた人間は多く、野良猫に餌を与え、毛布を提供するという行為が、地域において動物愛護の一環として広く行われていることは明らかである。
 そもそも、野良猫が多く生息するこの地域において、被告人が目撃した野良猫が被告が上記行為を行っていた猫であるという信憑性は原告の証言だけを根拠としており乏しいといわざるをえず、また野良猫が多く生息するということを知りながら、これに対してなんら対策を立てることをしなかった原告に野良猫にボンネットを傷つけられたことに対し過失があると言える。
 結局、この不幸な事件において被告は加害行為をしておらず、しかも被告においては、故意も過失も犯していないのであって、被告には法的責任はないと言わざるをえない。
 以上の理由により、原告の本請求は失当であるので、被告はこれに応じることはできない。






最初から1 請求の趣旨に対する答弁までは、教科書のとおり
 
最後のほうの、「結局、この〜」以降も教科書のまま
2 請求の原因に対する答弁だけ・・・もう、好きにして・・・いいよ?

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