ユダヤ　十二支族コミュのエッサイ（ダビデの父　イエス・キリストの先祖）

エッサイ（英語: JesseまたはYishay, ヘブライ語 יִשַׁי, ギリシア語: Ιεσσαί）とは、旧約聖書の登場人物。日本正教会ではイエッセイと転写される[1]。

聖書によれば、ルツとボアズの孫で、ダビデの父（ルツ記4:17、4:22）。イエス・キリストの両親の先祖（マタイ1:5、6、ルカ3:32）。ユダのベツレヘム出身で8人の息子がいた（サムエル記上17:12）。

預言者サムエルはサウルに代わる王を探すため、神の指示によってエッサイの下へ遣わされた（サムエル記上16:1-3）。エッサイは自分の息子を順にサムエルに見せるが、どれも王となる者ではなかった（サムエル記上6:6-10）。そこで、一番年下のダビデを連れて来させると、神はその子に油を注ぐよう指示した（サムエル記上16:11-13）。後にサウル王が自分のために竪琴の名手を召すため、エッサイの下へ来ると、彼は多くの贈り物と共にダビデを送り出した（サムエル記上16:17-20）。ペリシテ人が陣営を敷くと、エッサイの三人の息子は戦いに出向いた。エッサイはダビデに兄たちに食料を送るよう指示した（サムエル記上17:12-17）。

イザヤ書にはエッサイの子孫から公平と義なる裁き主が誕生する事が預言されている（イザヤ書11:1-5、10）。パウロはこの聖句をイエス・キリストに当てはめて引用している（ローマ15:12）。また正教会で歌われる降誕祭のイルモスは、キリストを「イエッセイの根より生ぜし枝及び其（その）花[2]」と表現している。