海外での関心も低くはなかったと思います。事件の直後に、藤村氏の発見の数々は日本の歴史の教科書に広く載せられるまでになっていたと嘆いた人がいましたが、実は海外の教科書にも載りました。米英の多くの人類学/考古学の授業で使用される、Colin Renfrew and Paul Bahn "Archaeology: Theories Methods and Practice"には、上高森遺跡で「発見」された「石器埋納遺構」の写真が、前期旧石器時代の原人が、高い認識力を持ったり表象的思考ができたことを示す可能性のある遺構として紹介されていました(3rd Ed., P390)。