競馬を語ろう！コミュのG1レビュー　第51回宝塚記念

■レース展開(記事引用)
前日にかなりの雨が降り、阪神競馬場の芝コースは朝から不良馬場。しかし、当日は晴れとなり徐々に馬場は回復。稍重馬場でのレースとなった。コパノジングーが出走取消となり17頭立てでスタート。18番ドリームジャーニーが発馬直後に外にヨレてしまい、後方からの追走。先行争いは予想された通り激しくはならず、５番ナムラクレセントが押し出されるように正面スタンド前で先頭。１馬身差の２番手に２番アーネストリー、さらに１馬身離れて３番手に９番ロジユニヴァース。同馬と差がない位置で、内に１番人気の８番ブエナビスタ。押っつけ気味に出して、好位を取りにいった。それから11番トップカミング、６番セイウンワンダーと、ここまでで好位集団を形成。直後の中団には３番ネヴァブション、16番アクシオン、10番ジャガーメイルと、やや縦長。それから１番イコピコ、17番ナカヤマフェスタ、13番フォゲッタブル、挽回して内々に取り付いた18番ドリームジャーニーが固まって馬群を形成。それから12番メイショウベルーガ、７番マイネルアンサー、14番マキハタサイボーグが後方集団。さらに１馬身半離れて最後方から４番スマートギア。

前半600m通過は34秒8、1000m通過は60秒0。馬場がかなり回復しつつあったこともあり、このレースのペースとしてはそれほど厳しくはない。３コーナー手前から馬群がかたまりつつあり、逃げるナムラクレセントの外からアーネストリー、ロジユニヴァース、さらに大外から早めにスパートしたアクシオンが並びかけ、前４頭がほぼ横一線で４コーナーへ。２列目の内々にはブエナビスタが抜群の手ごたえ。横にはトップアカミング、勝負どころの行きっぷりがよくスパートをかけたナカヤマフェスタ、それから外からフォゲッタブル。その後ろからはいつものようにドリームジャーニーがまくりに行った。

最後の直線に入るとすぐにアーネストリーがナムラクレセントを交わして先頭。しかし、両馬の間から満を持して追い出したブエナビスタが割りにかかった。残り200mからブエナビスタとアーネストリーが激しく競り合い、ゴール前の急坂を駆け上がったところで半馬身ほどブエナビスタが出た。しかし、外からナカヤマフェスタが勢いある末脚。メンバー中最速となる上がり35秒8の決め手で、内の人気馬２頭を悠々と交わして先頭でゴールを駆け抜けた。

■各馬論評・総括・今後の展望(mercy私見)
1着ナカヤマフェスタ
前走1着で距離短縮。
宝塚記念の勝ち馬条件を揃えていた訳だから
この結果は決して驚くべきではない。
むしろ、戦前の評価が低過ぎた。

騎手を振り落としたり、他の馬にイタズラをする等
大変気難しい馬であったが
この馬の素質を信じ抜いていた厩舎スタッフの
弛まぬ努力が実った素晴らしい勝利。

得意のやや渋った馬場に加え
僚馬アクシオンの先導という幸運にも恵まれて
スムーズな道中から炸裂した末脚。
勝つ時は様々な要素が全て上手く絡んでくる。

ブエナを一瞬で抜き去った能力は高く
間違いなく秋以降のG1戦線の主役を張れる。

2着ブエナビスタ
1番人気に応える事は叶わなかったがよくぞの2着。
鞍上の横山ジョッキーが語っていた様に
アーネストリーを交わした後、ハミを緩めていなければ
ナカヤマフェスタの後塵を拝す事はなかったかもしれない。
そして、出来ればパンパンの良馬場でレースをしたかっただろう。

常に厳しい戦いの中での連対で名牝の輝きが陰る事無し。

3着アーネストリー
こちらも人気に応える好走。
内容の高い連勝の勢いからブエナさえこの馬をきっちりマーク。
好位にしっかりつける正攻法で
直線でのブエナとの競り合いは見物だったが
1頭抜きでた脚勢のナカヤマフェスタに敵しえなかった。

今回は3着という結果だったが
馬場を問わない上、発馬が上手で折り合いもつく。
G1の舞台を経験し、今後のBIGレースでの活躍が大いに期待できる。

4着ドリームジャーニー
一番悔しい結果だったに違いない。
厩舎の「天皇賞回避が無ければ突き抜けていただろう」の言葉に
強い無念の思いが滲み出る。

しかし、いつもと違う様子の追い切りからこの4着は流石と言う外ない。
真面目に走り、改めての強さを見せつけた姿にエールを贈る。
未だ暫くは4歳以上の牡馬の中心的存在。

5着ネヴァブション
過去の堅実な結果通りの走り。
ただ、馬券に絡む事は無いので多くのコメントが出来ない。
勝ち切れないのは持って生まれた気性からか。