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眠れぬ夜の物語コミュの別れへのカウントダウン

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あの時からカウントダウンがはじまった…

そう…別れへのカウントダウンが…





君にはじめて出会ったのは夏の陽射しが眩しい向日葵畑。

麦藁帽子に白いワンピース姿で嬉しそうに向日葵に水をあげていた。

透き通るような白い肌に漆黒の黒髪、そして華奢な体が印象的だった。


…10


はじめて君と言葉を交わした。きっかけは勇気を出して渡したラブレター。


…9


何気ない些細なメールのやり取り。でもそれがどうしようもなく待ち遠しい。


…8


お互いに極度の人見知り。学校で会っても挨拶するのが精一杯。


…7


『演奏するからよかったら聞きに来て下さいね』と誘ってくれたコンサート…彼女が奏でる音色に時が経つのさえ忘れ聞き入っていた。


…6


はじめて君と一緒に帰った帰り道。お互い緊張して上手く話せなかったけど…君と見た夜空は忘れない。


…5


提出前夜にレポート作成。夜遅くまで2人でパソコンとにらめっこ。


…4


横をみると彼女の優しい笑顔があった。彼女はどんな時でも優しく微笑みながら俺の傍にいてくれた。


…3


そんな彼女が急によそよそしくなった。俺何かしたかな…。とにかく君と話したい。


…2


あまりに衝撃的な事実に何も考えられなくなる。神様をそして運命を呪った…いつからか涙すらでなくなっていた…

『ごめんなさい。余計な心配かけたくなかったの…、これくらい全然大丈夫だから…』と言いながらいつものように彼女は優しく微笑みかけてくれた…

だけど彼女に会いに病室を訪れる度、彼女の周りはたくさんの機械や管で埋めつくされていった…

彼女にはあまりに不釣り合いな光景…

やっぱり彼女には向日葵がよく似合う…

俺は彼女の大好きな向日葵を飾り…いつしか病室は向日葵でいっぱいになっていった。


…1


そして…彼女はたくさんの向日葵に囲まれながら旅立った…

小さな体を震わせ、最後の言葉を残して…


…0





『私はあたなに出会えてとってもとっても幸せでした…

だからこれからは私じゃなくてあなたを必要とする人にあなたのその優しさと幸せを与えてあげて下さい…

ちょっとだけ嫉妬しちゃうのは許してね…』





あぁ…そうか…そうだったんだ。出会いは別れへのカウントダウン。でもだからこそ大切な人と過ごす時間はかけがえのないモノだったんだ…



君はそれを教えてくれたんだね…



いつも俺の傍にあった君の優しい微笑みはもう見れない…



だけど俺は君と過ごせた時間を決して忘れない…



君も忘れないでいてくれるかな…



今心から君に伝えたい





『ありがとう…





大好きだよ…





俺は君のためにも生き抜いていくからね…』と。










そして…彼女との別れからいくつもの月日が流れ…










また別れへのカウントダウンがはじまる…。

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