眠れぬ夜の物語コミュの幸せのかけら

「幸せになるにはどうしたらいいのかな？」

とある人に問いかけました。

するとある人は、

「幸せじゃないの？」

と聞き返しました。

「だって自分が幸せになると他人が不幸になって、

他人が不幸になると自分が幸せじゃないんだ」

ある人はそっと笑って言いました。

「幸せは、幸せと不幸の背中合わせだからだよ。

例えば、あなたがすごく急いでいて信号を渡ろうとしたら

ちょうど青であなたは幸せ。

でもその時、車に乗っていて急いでいた人は、

赤になってしまったから不幸せ」

「…」

黙っていると、ある人は鞄の中から本を取り出しました。

その本には四葉のクローバーがシオリとして挟まれてました。

「四葉のクローバーの花言葉を知ってる？」

ある人は聞きました。

「…幸福だっけ？あんまり見つけにくいからとか…」

ある人はまたそっと笑って言いました。

「四葉のクローバーの花言葉はね、

葉が４枚で、゛し″が合わさってるから

幸せって意味なんだよ」

「そんなの初めて聞いたよ」

「だってあたしが考えついたんだもの」

ある人は微笑んで、その四つ葉のクローバーを眺めながら

言いました。

「これは昔大切な人にもらったの。

゛君が幸せでいれるように″って。

三つ葉がたくさん咲いている中から、

ひとつだけ見つけてあたしにくれたの。

幸せになってもらいたくて。

でもその頑張って見つけてくれたことだけで

あたしはすごく幸せになれたよ。

その大切な人も見つけられた瞬間幸せだったと思う。

幸せは身近な大切な人のために何かできることで

幸せになれるんじゃないかなぁ？

それは人それぞれで、

側にいてあげることで幸せ。

一緒に話してるだけで幸せ。

何かを貰ったり、あげたりして幸せ。

そして不幸なことが起きて悲しんでいる人に

そっと手を差し伸べてあげることで

その人も幸せになれるかもしれないし。

自分も幸せになれるでしょ？

深く考えず、身近な物や人を見てみたら？

天気がよかったり、ご飯が美味しかったり、

空がきれいだったり、好きな歌を聴いたり、

いきつけのお店で顔を覚えられたり、

友達がいたり、家族がいたり、

学校の先輩後輩がいたり、会社の上司部下がいたり、

それだけで幸せじゃない？

幸せのかけらはどこにでも落ちてるんだよ。」

「幸せのかけら…」

あたしとある人との会話でした。
みなさんおやすみなさい。よい夢を。