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気候変動について知りたい!コミュのスベンスマルク効果は、どこまで検証されているか?

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デンマークの天文学者ヘンリク・スベンスマルク(Henrik Svensmark)は、1997年に、地球に入射する宇宙線が雲の生成に影響するという新しい考えを論文に著しました。

Variation of cosmic ray flux and global cloud coverage--a missing link in solar-climate relationships(1997)
http://www.dsri.dk/~hsv/9700001.pdf
Influense of Cosmic Rays on Earth's Climate(1998)
http://www.dsri.dk/~hsv/prlresup2.pdf

この説は一部の科学者の支持があるものの、いわゆる「地球温暖化」の議論においては否定的に扱われることが多く、理論を検証する科学者の研究結果なども、あまり目にすることがありません。

その後、実験も行われ、新たな論文も発表されていますが、このスべンスマルク効果は、どこまで検証され、どのような議論があるのでしょうか?

コメント(16)

CERNのCLOUD experimentがそろそろ本格始動するようですね。実験による検証こそ科学の一番の醍醐味だと思います。CLOUDチャンバーは大きさとしてはどうなんでしょう。大気を再現するには小さいと見るべきか、微量分析が出来るなら十分と見るべきか。
The arrival of the CLOUD chamber
http://cdsweb.cern.ch/record/1181089?ln=bg

CLOUDを提案したJasper Kirkbyのインタビューが載せてあるブログがありますので紹介します。
The Reference Frame: CERN: CLOUD experiment began operation
http://motls.blogspot.com/2009/11/cern-cloud-experiment-began-operation.html

ちなみに、スベンスマルクの本「The Chilling Stars」は邦訳が出版されるようです。
“不機嫌な”太陽―気候変動のもうひとつのシナリオ: H スベンスマルク, N コールター, 桜井邦朋, 青山洋
http://www.amazon.co.jp/dp/4769912137/
これは、reactor chamberと呼ばれる部分みたいですね。

CLOUD Proposal Document のページのURLを貼っときますね
http://cloud.web.cern.ch/cloud/

1.The CLOUD proposal to CERN: A study of the link between cosmic rays and clouds with a cloud chamber at the CERN PS, CERN-SPSC-2000-021, SPSC-P317 (24 April 2000).
http://cloud.web.cern.ch/cloud/documents_cloud/cloud_proposal.pdf

2.First addendum to the CLOUD proposal: Addendum to the CLOUD proposal, CERN-SPSC-2000-030, SPSC-P317 Add.1 (4 August 2000).
http://cloud.web.cern.ch/cloud/documents_cloud/cloud_addendum.pdf

3.Second addendum to the CLOUD proposal: CLOUD: an atmospheric research facility at CERN, CERN/SPSC 2000-041, SPSC/P317 Add.2 (17 October 2000).
http://cloud.web.cern.ch/cloud/documents_cloud/cloud_addendum_2.pdf

4.Memo to the CLOUD proposal: CERN Proposal SPSC/P317; the CLOUD experiment , CERN-SPSC-2004-023, SPSC-M-721 (13 August 2004).
http://cloud.web.cern.ch/cloud/documents_cloud/cloud_memo.pdf

5.Third addendum to the CLOUD proposal: Initial CLOUD resources & schedule , CERN-SPSC-2006-004, SPSC-P317 Add.3 (20 January 2006).
http://cloud.web.cern.ch/cloud/documents_cloud/cloud_addendum_3.pdf


Workshop on Ion-Aerosol-Cloud Interactions, CERN (18-20 April 2001).
http://cloud.web.cern.ch/cloud/iaci_workshop/index.html


Details of the CLOUD experiment: CLOUD: a particle beam facility to investigate the influence of cosmic rays on clouds, in Proc. of the Workshop on Ion-Aerosol-Cloud Interactions, ed. J. Kirkby, CERN, Geneva, CERN 2001-007 (2001).
http://cloud.web.cern.ch/cloud/documents_cloud/kirkby_iaci.pdf

Original CLOUD concept: Beam measurements of a CLOUD (Cosmics Leaving OUtdoor Droplets) chamber, 24 February 1998, CERN-OPEN-2001-028.
http://cloud.web.cern.ch/cloud/documents_cloud/cloud_concept.pdf
ビデオは、去年の6月に撮影したものですね。もう実験は行われているのかな?

reactor chamberは、提案書では直径2mですが、画像を見ると3mぐらいありそうですね。
少しトピずれしますが、微笑ましい資料がありましたので紹介します。マウンダー極小期の研究でおなじみのエディーの娘さん?のメモがありましたので添付します(下記資料の8章より)。

A New Sun: The Solar Results from Skylab by John A. Eddy, 1979
http://history.nasa.gov/SP-402/contents.htm
# なぜストレートに経過報告のURLを貼らないのかなと怪訝に思いつつ。

2007 PROGRESS REPORT ON PS215/CLOUD
http://cdsweb.cern.ch/record/1100201/files/SPSC-SR-032.pdf

2008 PROGRESS REPORT ON PS215/CLOUD
http://cdsweb.cern.ch/record/1172365/files/SPSC-SR-046.pdf

2007年のは2008年の4月18日、2008年のは2009年の4月15日付けになってますから、2009年の経過報告ももうじき出るのでしょう。

詳しく読んでませんが、2006年の予備実験で雲核は生成されたものの実験環境を整えるのがとてもシビアかつ再現が安定しないみたいな雰囲気を感じます。果たしてそんな厳しい条件が自然環境で安定的に成り立つのか私は疑問ですが、CLOUD実験の目的はよくコントロールされた環境で本当はどうなのか試してみようというもののようですから、もしがっかりするような結果が出てもそれはそれで成果なのでしょう。2010年が正念場には違いありません。

2008年の報告書に2009年〜2010年の実験計画が載ってますね。

−−−−−(page. 19,20)
3.3 Experimental programme
Experiments in 2009 will be carried out near 20℃ in a stable temperature environment provided by a high-precision temperature control system and chamber insulation. Then, in the 2009–2010 winter shutdown, the temperature range will be extended to the full range of tropospheric and stratospheric temperatures (-90℃ to +30℃). This provides a very important experimental capability which is unavailable at most of the existing aerosol chambers and other nucleation research facilities (e.g. the Caltech aerosol chamber, the PSI aerosol chamber, the J¨ulich aerosol chamber and the Laminar Flow Reactor at IfT Leipzig can only be operated at ambient temperatures). Furthermore, beginning in 2010, the chamber will have the capability to act as a “cloud chamber” by making fast adiabatic pressure drops of up 100 mbar in 5 s and activating cloud droplets and ice particles.

The first two series of experiments are foreseen as:
1. 1st physics run (Sep–Nov 2009): study of ion induced nucleation (IIN) for various H2SO4, H2O, and ion concentrations at room temperature; comparison with neutral nucleation conditions.
2. 2nd physics run (Spring 2010): IIN for various H2SO4, H2O and ion concentrations at variable temperatures and with NH3 or volatile organic compounds (VOCs) as additional parameters.

An important part of these early measurements will be to characterise the technical performance of the CLOUD-09 chamber in areas such as background contaminants, temperature stability, reproducibility of aerosol burst measurements, trace gas lifetimes, etc.
−−−−−
> 6  ジャンリュック藤田さん

CERN Document Server なんていうサイトがあったのですね。
教えていただき、ありがとうございます。

チャンバーを搬入している動画が、昨年6月のものだったので、本格的な実験はこれからだと思ってました。2006年から予備実験というのが行われていたのですね。

英文はちょときついですが、じっくり読んでみることにします。
ありがとうございました。
スベンスマルクの理論は、宇宙線が雲の生成を支配してる、宇宙線が雲をつくるみたいな印象に受け取るかもしれないけど、雲核の形成は、基本的にはエアロゾルと水蒸気に依存していることには違いないと思うんですね。

IPCCによれば、1750年以降の放射強制力ではCO2の正の強制力が大きく、1.66(1.49〜1.83)W/m^2と見積もられていますが、これは太陽放射フラックスの0.5%、つまり地球の反射率が0.5%減少した場合に相当します。雲による反射率は30%と言われているので、雲量の1.7%の変化(1.7/100の雲量変化)に相当する計算になります。

もし、太陽磁場の変動が雲量に1/100とか影響することがあるとすれば、気候への影響が大きいといえると思います。雲量に対しそれぐらいの影響があるかどうか、というあたりの問題だと思います。
CLOUD の 2009年の経過報告が出ましたね。
リンクしておきます。

2009 PROGRESS REPORT ON PS215/CLOUD
http://cdsweb.cern.ch/record/1257940/files/SPSC-SR-061.pdf

後ろ半分に8月29日から9月3日までヘルシンキで開かれる国際エアロゾルカンファレンス向けに提出されたペーパーのアブストラクトがまとめられています。機材や実験手順/解析手順の説明みたいのが多いようですが、

The global impact of a simulated change in the nucleation rate on atmospheric aerosol
(page.16)

は少々興味深いことが書いてあるような気がするかも。

−−−−−(一部引用)
Metzger et al. (2010) found that a nucleation
rate of the form J = k [H2SO4]m ×[NucOrg]n produced
better agreement with observations. Combining this
kinetic mechanism with the findings of the CLOUD
2009 experiment, we will suggest upper bounds for
the impact of the enhancement in nucleation caused by
ions on condensation nuclei, cloud condensation
nuclei and cloud droplet number concentration.
−−−−−
──────
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGG2100P_R20C12A6000000/
太陽に異変 静穏化で地球は寒冷化するのか
日経サイエンス
2012/6/24 7:00

 われわれが地球上で生活できるのも太陽の恵みのおかげ。その太陽の様子が最近おかしくなっている。異常と言えるほどその活動が静かになっているのだ。歴史上、太陽活動が長期間にわたり不活発だった時期があり、その時の地球の気候は寒冷だった。太陽はこれからどうなり、地球の気候への影響はあるのか。

 太陽活動の活発さの指標となるのが太陽表面に現れる黒点の数の多さ。その数はほぼ11年の周期で増減を繰り返す。黒点数のピークを極大、底を極小と呼ぶ。現在は来年春過ぎとみられる極大の時期に向けて太陽活動が上昇しており、ここ数カ月は大規模なフレア(爆発現象)が起きたりもしているものの、全体的に活動度は低い。

 極小期前後での累積無黒点日数(黒点が1つも見えない日の累積)は直近では814日に及び、これは110〜140年ぶりに黒点数が少ないことを意味している。黒点数だけでなく、活動周期が11年以上に伸びたり、太陽から吹き出すプラズマの風(太陽風)が弱くなったりしている。

 太陽に何が起きているのか。日本の太陽観測衛星「ひので」(2006年9月打ち上げ)のデータからわかってきたのは、太陽の磁気構造が異常な形をとりつつあるということだ。太陽は地球と同じように南北が反対の極性を持つ「2重極」の構造だ。極大期に南北の極性が入れ替わる。

 北極がS極で南極がN極だったものが、今年に入り、南極がN極を維持したまま、北極がS極からN極に変わりつつある。このまま行くと、北と南がN極で、赤道付近がS極という「4重極」になるとみられる。こうした変則的な磁場の構造は、最近の研究によると、マウンダー極小期と呼ばれる17世紀を中心とした近世の寒冷期にも起きていたらしい。

 太陽活動の低下は、マウンダー極小期と同じように、地球の気候を寒冷化させるのだろうか。太陽活動と気候変動をつなぐものとしてカギを握るのが、宇宙のはるかかなたからやってくる銀河宇宙線だ。マウンダー極小期のような寒冷な時期には、大量の宇宙線が地球に入り込んでいた。科学者が有力視しているのは、宇宙線が増えると雲ができやすくなり、気温が下がるのではないかという仮説だ。

 想定されている宇宙線の作用としては、荷電粒子である宇宙線が生み出すイオンの効果によって雲の核が形成されやすくなることや、雲にたまる電荷が増えることで雲の成長が促進されることなどがある。これを実験室で確かめる試みも動き出している。

(詳細は25日発売の日経サイエンス8月号に掲載)
──────

 マウンダー極小期のように小氷期が来る可能性もあると思います。地球の気候を支配している最大の要因は、太陽活動の変化だと考えるのが妥当ではないかと思います。
ずいぶん間が空いてしまいましたが・・・

CERN experiment sheds new light on cloud formation
http://home.cern/about/updates/2014/05/cern-experiment-sheds-new-light-cloud-formation

これの和訳を見つけました(ブログ「つながっているこころ2」より)
http://cocorofeel.blog119.fc2.com/blog-entry-12786.html

一部を抜粋して引用
---------------------------------------
硫酸は重要な役割を演ずると考えられていたが、前回のCLOUD実験では、硫酸のみでは、仮定されていたよりその影響がとても小さなものであることが明らかになっていた。大気中の硫酸は、二酸化硫黄(化石燃料が主な源)からできるが、新しい実験結果が明らかにしたのは、樹々から次々と発されるアルファ-ピネンに由来する生物起源の酸化した蒸気が、硫酸と一緒になって新しい粒子を形成するということだ。そして硫酸と酸化した有機的な蒸気の濃縮が比較的低い時にのみ、銀河からやってくる宇宙線の作りだす大気中イオンが、この粒子の形成率を著しく高めることがわかった。
文献を紹介します

宇宙線による微粒子形成(増田公明 / 名古屋大学太陽地球環境研究所)
http://www.jspf.or.jp/Journal/PDF_JSPF/jspf2014_02/jspf2014_02-141.pdf

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