関東カープ・リトルヒロシマコミュの中田今季初登板５回５失点で２軍落ち

「広島６‐６ヤクルト」（２３日、マツダ）

　このチャンスをつかみたい。

同世代の仲間に負けたくない。

気合十分で今季初マウンドに上がった広島・中田だったが、
甘くはなかった。

５回を投げ、９安打５失点。

「大量点をもらって焦りが出た。一つ一つアウトを取っていけば良かったのに、切羽詰まってしまった」と険しい表情で反省した。

　四回までは粘りの投球を演じたが、五回に崩れた。

先頭の田中に中前へ運ばれると、
直球、変化球ともに真ん中へ集まり始める。

畠山、バレンティン、宮本にそれぞれ二塁打を浴びた。

「体が開いてシュート回転してしまった。２軍でやってきたことができなかった」。

修正できなかった自分にもどかしさを感じていた。

　一応、勝ち投手の権利を持って救援陣に託したが、
守護神サファテが同点弾を食らい、
中田の先発での初勝利はお預けになった。

「福井さんや（今村）猛がいい投球していたので、僕も見せようと思ったんですけど…」と悔しさをかみ殺した。

　試合後、首脳陣は中田に２軍降格を言い渡した。

「五回はリリーフも準備していたけど、僕が（継投の）決断をしなかった」と野村監督。

何とか勝ち星をつかんで、
野村鯉の新しい力になって欲しかった。

しかし、まだ１軍の実力ではないと厳しく判断した。

　中田自身も、１軍では通用しないことを認識している。

「力不足です。下（２軍）で頑張ってきます」。今年７月で２１歳。

今回の経験を糧に、成長してくれるはずだ。