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萌えろ!縄文石器コミュのトピック  石匙

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石匙2点
同出土地(青森県)です。

写真左はヒスイ製です。写真右は黒曜石製。
ヒスイ製品は磨製のものが多いのですが、北東北ではごく稀に打製のヒスイ石匙を博物館等で見ます。
本品もその流れを汲む一つ。

特徴的なのは、全周に刃付けがなされていること、です。
それは同出土地である黒曜石製の縦型(右)にも共通しています。
石神遺跡の遺物にも認められるので、地域的特徴ではないかと考えています。

ヒスイ製の石匙の凄い所は、その抜群の切れ味・・

黒曜石のほうが確かに最初の頃の切れ味はいいのですが、脆いのでどうしても切れ味の落ちが速い。欠けるというのではなく鈍るという感じです。
他の頁岩の石匙も4000年もすると未使用でもどうしても「鈍る」のです。
しかし、流石硬度の高いヒスイ製・・
4000年もなんのその、切れ味抜群です。

右の黒曜石の石匙は、色から見て原石は深浦産ではないかと推定しています。
同出土の黒曜石の鏃などにも共通する特徴ですが、色が薄く所々灰色に見えます。
この、灰色系の黒曜石原石は日本海北部によく見られるものです。
また、おおむね原石が小さく気泡も多いため、完成品がどうしても小さくなってしまう傾向があります。

そういった特徴と、出土地から深浦まで直線距離で100キロもないことから、そのように推定しました。
青森には北海道の原石も渡来するのですが、そちらは黒が強く品質も良好なのですぐ区別がつきます。
また、黒曜石は年月により表面が劣化するので、見慣れると黒曜石の石製品が出土物かレプリカかは、説明がなくてもわりとわかるようになります。


 両者とも切れ味は抜群なのですが、あまり日用的に用いられたものではないと考えます。



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